あむり
「狸といっしょ」にはまったので、本宮さんの同人誌が
気になって気になって、購入しましたが・・・面白かったです☆
きっと、これは、設定勝ちですよね。
そして、2人して健気というか、
相手をおもいやるのが素敵です。
国を鳳凰が納める世界。
他の国では、龍がおさめている模様。
面白いのは、既にレビューで書いてくださっている
鳳凰の番いの設定。
王として、何不自由なく、名君として国を治めているのに、
なかなか番が見つからない。
そして、やっと見つかった番は、野人として、
ヒヒに育てられた「ヤチ」でした。
本来なら、王の番いとして、大切に育てられたはずなのに、
やせっぽちになりながら、生きてきたなんて。
王のヤチへの寵愛は、半端ありません(笑)
でも、今まで野人として生きてきたヤチ。
うまく愛情が伝わらない様が、なんとも切ないのです。
商業誌「狸といっしょ」の作者である本宮榎南さんのサークル同人誌作品です。
このお話は、擬人化と言うか人獣変化もので、「鳳凰」がモチーフです。
鳳凰と言えばもちろん高貴でおめでたい感じがする想像上の瑞鳥ですが、その鳳凰を
「鳳」と「凰」に分けて、「鳳」がオスで「凰」がメスで、特別に卵で産まれるのが
次代の帝となる、「鳳」のオス、そして運命のツガイとして「鳳」が生まれた後に
10年以内に必ず生まれるのが「凰」なのです。
しかし皇帝の「鳳」が生まれ、100年過ぎても運命の番が現れない、特別のツガイも
卵で産まれるので、生まれれば必ず知らせが来ることになっているのに・・・
半身を求めている帝ですが、ツガイの為に100年以上かけてツガイの為の巣を作って
待っているのですが、自分には運命のツガイは現れないのかと思っていた時に
視察に出向いた先で、運命のツガイの痕跡を発見する。
そして、ツガイの羽根を持っていた娘からその出所を聞きつけ、帝が向かった先に
運命のツガイから羽根を奪った森の野人として、殴る蹴るをされ、瀕死の重傷を負った
受け様と対面するのですが、攻め様はその姿に自分のツガイだと一目で感じ、それと
同時にツガイを痛めつけた部下に激しい怒りを・・・・
でも、これが皇帝のツガイかと思えるほど、不細工で、ガリガリに痩せていて、
山の中でヒヒに育てられていた為に言葉もうまく話せない子供みたいな感じで
今風に言えば浮浪者に近い身なりと言うかもっとひどい状態だったのです。
手酷い暴力を受けて、瀕死になった受け様は人の姿を保てなくて、小さな鳥に・・・
それでも、バサバサな羽毛は、鳳凰特有の色を持っているのですが、それも栄養状態が
悪くて、そんな受け様を見た攻め様はこれから全霊で守って甘やかそうと誓う。
ツガイの意味も、王宮に何故連れてこられたかもわからない受け様と攻め様の誤解や
すれ違いが折角出会った二人を再び引き離す事になるのです。
そして、受け様はまた、心無い人に傷つけられ、ならず者にいたぶられ再び瀕死状態に
なるんですよね。
こんな可哀想な受け様はいったいどうやって幸せになるのか・・・下巻が気になる所。