あらすじ
あいつとは絶対にお近づきになりたくない―それが、仲野尚の第一印象だった。
仲野はおれ、諏訪秀一が働くファーストフードの店にやってきた新人バイトの高校生。
バイトの初日、ちょっとからかってやったら、以来おれには反抗的な態度を見せる。
苦手だ、すぐ顔に出るタイプは。
なのに店長の村上は、おれが嫌がっているのを承知でヤツの教育係を押しつけやがった。
その上、昔の失恋を引きずるおれに「あの時みたいにはならないだろ、仲野は華奢でも男だし」と気楽にぬかす。
当たり前だ、好きになんてなってたまるか…。