せっこ
あまりにも大好きな原作の為、ものすごく期待しすぎて一回目を聴いていまったため、disc1の段階では、少し物足りなさを感じてしまいました。
しかしdisc2からはどんどん調子があがって、ハブとマングースの対決(ある意味一番楽しみにしていました。)では感無量な喜びと笑いが。
初見で読んだときはもう十数年前でその時はもっと重い話に感じていましたが、このCDはわりとライトに作ってある気がしますので、木原さんの重い感じが苦手なかたでも楽しめるCDになっているかと思います。
逆にあの重さが好き!っていう方には少し物足りないかもです。
掛川が演じる映画のシリアスさがあまり伝わってこないのが少し残念です。上野樹里ちゃんが演じた『虹の女神』を見たときにまさにこのセカンドセレナーデを思い出したのですが、あの自主制作映画独特の雰囲気がもう少し濃厚に描かれれば嬉しかったなあと思ってしまいます。
一枚目では掛川を演じる井上さんの声やモノローグに慣れなくて、自分の中の違和感を軌道修正しながら聴いていたのですが。
日野さんの砂原がすっごく素敵で、ぜひ『水のナイフ』も聴きたいなあと思いました。
立花さんの橋本はもう、作品から抜け出たかのようなイメージ通りの橋本でいやな奴加減が絶妙で大好きになってしまいました。
大宙さんの林田と宮川さんの高木さんもぴったりでした。
二枚目になると井上さんの掛川に違和感がなくなり、立場が逆転するところでは、「こういう掛川もいいな」と思うようになりました。
そしてある意味影の主役?、大典さん演じる山岡、最高でした。
とくに立花さんとの丁々発止はもうそこだけ何度もリピートして聴きたいくらいです。
『その後のセカンドセレナーデ』、何度も聞き直すシーンとなりました。
残念なのは、あのマネージャーさんの一編が入ってなかったことですがそこまで我儘いえませんね。
付録のフリートークcdでは大典さんのおすすめ映画が必聴かな。
立花さんに「BL好きな人はドラマも聴いてくれ」みたいなことを言われましたが、まさにドラマが聴きたいからBLCDをきいているんだよお~と思わず伝えたくなりました。確かにお布団シーンも好きだけど、美声も大好物だけど、何より中味が一番大事で、まさに役者さんたちの演技のやり取りや効果や音楽を映画を見るように楽しんでいるのだっていうことを知ってもらいたいなと大人げなく思ってしまいました。
修業が足りませんね。
一筋縄ではいかない木原作品のキャラを演じきった声優さんに拍手!!!
特に主演の井上さんと立花さん。あっぱれ。
作品のほとんどは掛川役の井上さんのモノローグで進みます。
ひたすら喋る喋る(笑)
静かに、ときにSさを滲ませつつ掛川は橋本と関係を持ちます。
某TBのスカイ●イではテンション高い一面を見せていましたが、今回は歪んだ恋心に揺れる攻めを繊細に演じています。
橋本のヤな面を際立たせて表現されていますが、よくよく考えると掛川も相当ヤなやつ(笑)
それを自然とじわりじわり滲ませてくる井上さんの声は耳レイプです。
イヤホンで聴いているとそのSさにうっすら汗をかいてしまうほど。
おそるべし。
立花さんの演じる橋本は本当にヤな奴。
救いようのないくらいプライドが高くて素直になれない、自分のことを棚に上げて相手を責めるタイプの男。
そんな性格だから友達なんているわけなくて、泣く泣くセフレの掛川を頼ってくる最低の男。
それくらいヤな奴なんだけれども立花さんがやるとあら不思議、なんかちょっとかわいく思えてきたりするのです。
イライラをぶつけるように酷く抱いた後「今日みたいなのもたまには悪くない」と掠れた声で言うシーンとか、高飛車なんだけど誰にも頼れなくて号泣するシーンとか。
橋本が乗り移ったように感じるほど切迫した演技でした。
サイテーの男だけど同情してしまうなぁ。
本編はとても鬱々と痛々しく進みますが、フリートークでは収録の現場が楽しそうな所がよく伝わってきてほっとしました。
タイテムさん中心に盛り上がっていました。
(別CDで40分ほどフリートークがあります。)
井上さんもっとフリートークに参加していいんだよ~(笑)
はじめは、失礼なことに、掛川役の井上剛さんと
砂原役の日野聡さん、との声の聞き分けが出来なくて
軽く混乱してしまいました(ノ><)ノ
徐々にお二人の声を聞き分けられるようになり
井上剛さんは、途中から掛川と重なってました。
BL絡み初めてって仰っていたんですけど
とっても上手い方でした。
個人的には橋本道也が最高すぎです。いろんな意味でおもしろいけど
普通に笑いのツボにもはいりました。後半の掛川とのやりとりや
映画監督と話してるところとか最高に輝いてる(笑)
また、橋本道也役の立花慎之介さんが上手いですよね。
上からモノを言うツーンとした感じとか、逆切れとか。
立花さんメインのCDはたぶん、これで二回目
ですが、今後いろいろ聞いてみたい。
個人的に木原音瀬さんがマイブームとなって何冊か続けて読みました。
この作品は立花慎之介さんが好きで以前から聞きたかったのですが、木原さん特有の痛みのある作品に手を出すのが怖くて聞いたことがありませんでした。
原作を時間をかけて読むのはハードルが高かったのでCDで聞いてみようと逃げ腰気味で聴きました。
一言で言うと聞いてよかったです。
話の展開は想像通り痛かったり聞いていて辛くなる場面も多々ありましたが、後味は悪くなったし立花さんの演技が素晴らしく惚れ直しました。
立花さんの演じる橋本は、頭が良くて仕事もでき周りにみんながバカに見えるんでしょうね。異常にプライドが高く他者を見下ろす高飛車な態度と口調で、いつもトゲトゲを出しているハリネズミのようです。
そんな橋本を、失恋の痛手から逃げるために都合よく抱く掛川のほうも、負けず劣らずヤなやつです。二人共外見はずば抜けていいけれど、橋本が人を見下す冷酷さが表面に出ている美形で、掛川はいい人を装うことのできるイケメンなヤなやつです。
掛川が自分の性格の悪さは自覚しているのかいないのかわかりませんが、橋本の性格を直してやればいいのか…なんてつぶやくところが面白かったです。
『ヤなやつ』と『ヤなやつを更正させようとするヤなやつ』の攻防という感じでした。
掛川を振った先生が『嫌な奴でも100のうち99がいやでも1が気に入ったなら仕方がないんじゃないかな』の言葉は性格悪い奴を好きになってしまった先生の本音という感じで印象に残りました。
後半、いろいろあってあの高飛車な橋本がボロボロになって掛川と立場が逆転するあたりの立花さんの演技は上手いなあと感心して聴き入ってしまいました。
それでも最後は、掛川が将来の進む道を決めたり、橋本もそのそばに居続けるんだろうなと思わせるようないいエンディングだったと思います。
このまま二人がずっと平穏に暮らすとは思えませんが、喧嘩したり別れそうになったり時には周りも巻き込みつつ一緒にやっていくんじゃないかなと思わせる終わり方でした。
この数年後、掛川が役者として成功し橋本がそれを補佐する仕事をしてたらいいな、そしてそんなシーンが見てみたい気がします。
原作既読。
原作で何がたまらないかといったら、美形のヤなやつ、道也と、表面上はいいやつ、
実は嫌らしいやつ掛川との駆け引きなんですが…
ドラマCDでは双方がちょっとメロドラマちっくに流れているのが残念。
道也も掛川も聞いていてカチーンとくるほど嫌…ではないんですよ。
どちらかというと、子供のように正直すぎて結果的に無分別になっている感覚。
ドラマCDで胸糞悪くなるほどの人物に成功している声優さんってそもそも少ないのですが。そですね、いまんところ、岩崎征実さん、黒田崇矢さんぐらいですか。
その分、最後、道也が全てを失って掛川にすがってくるときのメシウマ~!ザマミロ感も、えっ!?これからどうするの!?というショックも原作より薄いんですが
それでも一定のレベル以上ではあります。
意外なところで、砂原の分別つきくさったような大人のいやらしさはドラマCDのほうがにじみ出ていた。原作で嫌いなキャラだったんですが、その理由がわかった、byドラマCD
原作既読です。
原作新装版の後半部分、「セカンド・セレナーデ」だけで2枚組。
これでも頑張って詰め詰めに詰め込んでこのボリューム。
確かにドラマCDとして聞くのは、ボリューム的にも、内容的にも、このくらいが限界でしょうね。
掛川役の井上さん、BLの絡みでは初聴き。
クセも嫌味もないスッキリした若々しいイイお声で、大学生掛川の、ある意味素直な感じがとても良く出ていました。
橋本役の立花さん。
この橋本には、立花さん以外考えられない!ってくらい、
子供のように正直で最低の男の橋本がかわいかったです。