はちみつさんかく。

hachimitsu sankaku

はちみつさんかく。
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×25
  • 萌8
  • 中立5
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
7
得点
54
評価数
24
平均
2.7 / 5
神率
4.2%
著者
草川かおり 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
上田規代 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784778111786

あらすじ

母子家庭に育った長谷川は「幸せな家族」に誰より憧れている。ある日、長谷川が勤める結婚相談所に愛も結婚も馬鹿にしきったおかしな客が現れた。その男、伊地知は訳あって一度だけ婚活イベントに参加するが、他の参加者はもちろん自分が連れてきた幼い甥にさえ冷淡に接する彼の姿は、長谷川には衝撃的だった。この何かが欠けた男を放っておけない。甥っ子に懐かれたのを幸い、長谷川は彼の家に通うようになるが──。
(出版社より)

表題作はちみつさんかく。

25歳,同族玩具会社社長の息子
24歳,結婚紹介所顧客担当

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数7

温もりが伝わるような作品

優しお話です。心がほんわかするようなストーリーになってます。
受け様のとても優しい、でもどこか寂しさがある。
母子家庭に育ちながらも愛情を注がれて大人になった人。
受け様は自分の性癖の為、自分の家族は得られないって
どこかで自分の幸せを諦めているようでした。
その受け様が結婚紹介所と言うフィールドで他人の幸せの
お手伝いをするのが分かるような気がしました。
そこで出会うのが、上司の命令で嫌々1度だけの顔出しとして
出会うのが、攻め様です。この攻め様は亡き姉の子供を
25歳の若さで引き取ります。
それは、今の自分の年に亡くなった姉に対する対抗心です。
何につけても優秀な姉と比べられていた攻め様は
いつのまにかすっかり捻くれ者で傲慢な人になっております。
相対的にかなり情けない部類の攻め様ではないかと思います。
簡単に言えば重度のシスコン、そして愛の希薄な家庭で
育った弊害かな?情緒面が未発達なのだと思います。
受け様と出会う事により、どんどん人間味が増してきます。
甥っ子と三人での家族になるまでのお話。
お勧めでした。

3

攻めの成長がツボでした♪

良かったです。
最初は入り込むのに時間がかかるかな?って感じで読み始めたのですが、上手いですね。展開の持って行き方が・・・。好みの文章立てで中盤辺りで、気持ちが通じ合ってこれから甘々モードに突入か!と思ったら、次の展開が待っていて、ジレジレした分幸せな終わり方で読了感もほのぼのと爽やかでした。

どちらも家族というものに恵まれてずに育った二人ですね。
と言っても虐待とかではなく、伊地知の方は両親は健在で同族会社を経営している家庭なのですが、両親仲は不仲で子供を顧みる事なく愛情というものを知らずに育った伊地知。

長谷川の方は父親はおらず母子家庭ながらも母親に愛されて育だちました。けれど、自分がゲイだと自覚したあたりから母親への申し訳なさやら自分はずっと独りで生きていかなければという強さを身に付けようと必死になっている長谷川。

長谷川は自分が作れない家庭というものに憧れて、母親の様にシングルマザーの人が幸せになれるようにという希望もあって就職した先が結婚紹介所。

伊地知は同族会社に入社しているけれど、血統からみていずれ自分が社長に立つ事は自分も回りも分かっているからなのか、周囲の人の自分に対する態度が気に入らない!って感じでとても冷たい男です。
駆け落ちして出て行った姉が亡くなってしまって引き取られてきた子供の悠太を育てる事を嫌がる母親を見て、自分が引き取ると!宣言して家を出るのですが、面倒を見るわけではなく、住居等を用意しただけで、後はハウスキーパーに任せています。

叔父の結婚の世話から逃れるために、一回だけ結婚紹介所に入会してパーティーに出る!という事で行ったのが長谷川の会社が主催するパーティー。

この長谷川はすっごく冷たいというか来たくて来たわけじゃないからまぁ仕方がないかなぁって態度でしたね。
でも甥の悠太は長谷川にすっごく懐きます。けいとくんといって一緒に遊んだのですが、最後は疲れて寝てしまいました。そんな悠太と長谷川を連れて帰る伊地知なんですが、ちょうど帰る時に悠太が起きてしまい、長谷川と会う約束をします。

それから毎週、悠太と遊ぶために伊地知のマンションに行く長谷川なんですが、この何処かかけている伊地知に惹かれていきます。
その過程がすごく丁寧に書かれています。そんなにページを割いてないんだけれど、どちらの気持ちも上手く表現されていました。

私は何処か欠けていて、人を好きになって成長していくっていう内容の本がすっごく好きなんですよね~♪
ツボでした。ちゃんと自分の欠けている所を長谷川と一緒に居ることで気づいて、そして成長していく所が良かったです。

そして物語の中盤あたりでお互いの気持ちが通じ合って関係をもったのですが、その時に長谷川が小さい頃よく遊んでもらっていずれば自分のお父さんになってくれたら嬉しいな~って思っていた男性が伊地知の父親だったんです。なんとなくそうかもしれないとは名前を聞いた時に思っていたけれど・・・。

長谷川が愛情を知らずに育ってきた、その間に自分はその父親に遊んでもらっていたんですね。そして自分は伊地知をゲイという日の当たらない場所に引きずり込もうとしている。彼は光の中に居なければいけないのに・・・。

たった一度好きな人に抱かれた記憶を胸にこれかも独りで生きて行こうと考え、その次の日から伊地知を避けるようになります。

すごく内面を丁寧に書かれる作家さんだなぁ~っと印象を持ちました。
本当に伊地知の内面の成長がすごくよかったです。

2

子供のかわいさと攻めくん成長物語

子連れBLで表紙がかわいく、あったかいイメージの本でした。タイトルの意味はなんとなくだけど読んだら伝わってくるかんじです。
あらすじは紹介にあるのではぶきますが、この愛の信じられない攻めさまが、受けくんに出会って、子供を通して交流を深めるなかで愛を知っていき、態度が変わっていくところがとてもよく書かれていました。
ゆうたくんを抱きしめられない攻めさまが、自然に抱きしめられるようになっていたシーンが印象的でした。あとはエピローグの幸せなかんじで、読み終わったあとほんわかなれる作品です。
サイドで玩具メーカーに勤める攻めさまの積み木開発で栄転みたいなのがあって、それも厚みを出していたかなと思います。
手元に残しておきたい一冊になりました。

1

愛の需要と供給

草川かおりさん3作目、レーベルも違うからか今回はほっこりとした穏やかな作品になっていました。
痛さは全くありません。
色々な作品が書ける方なんだな~と、注目します。

母子家庭で育って母を亡くし、自らがゲイであることから一般的な家庭の幸せは得られないからと、人々の幸せのお手伝いをしたいと結婚紹介所で働いている好青年・長谷川。
割と大手の同族会社である玩具メーカーの社長の息子で、父母の仲が良くなく、何でもできる姉にコンプレックスを抱いていていた伊地知。
駆け落ちしていた姉が亡くなり、その子供の面倒を、姉への負けず嫌いの気持ちから引き取った伊地知が、叔父の勧める結婚紹介所を訪れることで二人の出会いがあります。

伊地知の性格になるほどーと、その生立ちを含めかなり説得力があります。
金持ちで夫婦愛のない家庭で育ったことから、愛なんか信じないと突っ張っている姿。
自分が与えられた事がないから、子供の育て方がわからない。
姉の息子・悠太の、冷たい伊地知にたいする、いちいちにビクつく姿に、うんうん、こういうのあるよーー!って共感。
シングルファーザーとシングルマザーのお見合いパーティー企画で、悠太に懐かれた長谷川、伊地知は愛想のない嫌そうな奴だけど、でも外見が好み。
そして長谷川自体が、割とポジティブな人で、そんな伊地知を悪く見ないというのが、長谷川、あんたどんだけイイ人なんだよ~って、イイ人すぎるよ。。
自分が欲しかった家庭を作るお手伝いから、悠太に懐かれたことで自分が自ら疑似家族ごっこをできるから長谷川は嬉しかったんでしょうね。
でも、はっきりいって伊地知も子供の扱いがわからないからすごく助かって、その中で子供に対する認識と、長谷川のよさを認めてく、その天の邪鬼風のツンデレ風味がちょっとかわいいかも?なんてww
長谷川は、もうおかーさんですからねww
それにしても、長谷川は洞察力すごいです!
伊地知の心の奥底をといてしまうのですから。

こういう、形は違えど愛を求めている二人の出会いの場合、この作品は子供の比重が非常に高いです。
ともすると慣れ合いな感じや、しようがない感があったりするのですが、伊地知の親族含めた環境もあいまって、説得力のある子持ちものとなったようだと思えました。
ちょっと痛さのある草川さんだと思ったので、ひょっとして長谷川の”おじさん”の正体がわかった時にもしや!?と期待したのですが、そこへ行かずに伊地知のお父さんいい人だったになっていて、肩すかしやら、安堵するやらww

非常に読みやすい子連れものだったと思います。
長谷川ありきでもありますが、伊地知の無器用さもまた一興。
悠太、長谷川をお嫁さんにするっていってますから、叔父と甥でバトルしてくださいね♪♪♪

2

攻の性格に惹かれ購入

「愛も結婚も馬鹿にしきった」
という表現が気になって購入してしまいました。
攻がそういった冷血な性格となると、どうやって展開するのかな?
デレっとなったりするのかな?とワクワクです。

母子家庭で育った長谷川は、自分がゲイであるこもあり、
家族に憧れをもっているので、結婚相談所での仕事にやりがいを感じています。
そんな長谷川の前に客として現れたのは、
結婚する気もなく、自分が育てている甥にも冷淡に接する伊地知でした。
甥が、長谷川に懐いたこともあり、伊地知と長谷川の距離が
近づいていきます。

伊地知のツンツンを期待しすぎたせいか、
育った環境のせいで性格が・・・というのは、何とも腑に落ちませんでした。
まあ、そういう理由だよね。とちょこっと冷めてしまったのが、
残念でした。

でも、あんなに冷淡だった伊地知が甥の運動会で、
写真を撮ろうとする様子には、ウルっとさせられました。
やはり、子どもがでてくる物語は、涙腺をつっつかれます(笑)

2

ほのぼのしていて良かったです

1冊丸ごと表題作。何か大きな事件があるというわけではないのですが、あっという間にラストの252ページまで読んでしまったという印象でした。

主人公の建人(受け)が勤める結婚相談所にやってきた伊地知(攻め)の様子が気になり…という話でした。中盤は甥・悠太の世話を通じて二人が親しくなっていく日常であり、結婚相談所は序盤と終盤しか出てこなかった印象です。

上田先生のイラストが素敵で、口絵のカラーイラストの「建人を背後から抱きしめる伊地知」はお気に入りです!表紙もほのぼのとして良かったのですが、エピローグの三人という感じでした。表紙から想像した伊地知に至るまでの道のりは長かったですね。

0

いまいち、ノれなかった。

まだ草稿というか、これから手をいれるんだよね、みたいな未完成なカンジを受け、それが気になって作品世界にはいれなかったです。全体にエピソードがバラついてる感じがしてしまいました。
たとえば、攻めの父のエピソードなんか悪くはないのに、全体の構成としてみたらページを割く必要あったのか、とか…。
どのエピソードも結構良かったり、そこそこなのにな…。…こと、子供は良いと思います。
他の人物(の描写)にかんして
攻めが「誰もほんとうのおれを見ていない」(←すいません、ウロ覚え)みたいことを思う箇所で、おいおい思春期かい!とツっこんでしまったです。エリートの攻め様がそれはアカンやろうと、読んでて気持ちが冷めました…。同じ内容でもほかに書きようがあるのでは、とおもいました。
結婚相談所へ行った時の態度だって、これではただの「非常識な人」では、と思い…。話の流れから、こういうふるまいをさせる必要があったのだ、うんそうなんだろう、そう思いつつ、「読んでる側に作者の都合なんかを考えさせないでほしいなあ」と思いました。
編集サイドから王道を求められたようなので、そうではない、別の作品から読んでみたほうがよかったのかもしれないです。
なんか(良いほうに)ひっかかるんだけど…でも、う~んって気持ちです。

2

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