橘盾
来月、久し振りの商業誌【造花の解体】を出されますね!
'02【鋭利な刃物】'96【殺人音楽】(3作とも茶屋町勝呂先生作画)とも主人公がエスですが、この冊子もエスが出ていました。
『灰皿』
なんかダルダル~としてます←好きです♪
イメージで言うと村上龍のドラッグ小説の世界観って感じかな。
横の物を縦にしない「エス」だから、体を繋げる男の部屋での喫煙も灰皿が無いのを知ってて火を点ける!
無けりゃ根性焼きって!まぁ趣味の問題ですけどね。
只今、谷崎潤一郎に嵌っている橘には、皮膚の焼ける臭いはマゾヒズムの極意かもと思えました。
『屍体を洗い、身を清め』
献体された屍体を洗浄する大学病院職員・鏑木×バイト料でこの仕事を選んだけど辟易している八坂。
献体の洗浄が終わり、精神的にも体力的にもどん底の八坂に、鏑木の毒牙(?)がっ!
ふふ、面白いもんで、こういう仕事でも上手いヤツは尊敬されるんですね。
八坂は鏑木に人間的に興味はないのに、仕事面では尊敬してたり^^;
遺体の体の生前はどんなだったろう?と想像して、今生存している自分の事も考える。
生と死の間近の仕事だから、生を感じたいって思うのは解せますよね。
そんな八坂に「生=痛み」とばかりに体現する鏑木の腹の中をもっと覗いてみたいような・・・この話、かなり好みでした。
短編だからか?萌えも善悪や美醜も無い。
BLというカテに入れるなら、面白い位置だと思います。
(西条公威=屠場一郎さん)