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yami ni kirameku hana
巨大な力を持つ家の新しい当主の受け様と一途な思いを
胸に秘め、ボディガードとして守る攻め様のお話。
巨大な力って言っても、色々な事業をやっているのですが
メインは、世界的な売春斡旋業とでも申しますか、
色事を生業にしている当主が、家業を嫌っていて
長らく家を空けていたのですが、逆らえない定めに従い
当主として戻ってきます。この時点ではとても情けない程
女々しくて、昔自分を庇って死んだと思っていた攻め様に
再会して、幼心に好きだった思いが大人になって燃焼します。
しかし、受け様の気持ちを、己の立場から絶対受け入れる事が出来ない攻め様は、気持ちを押し殺し受け様の性欲解消を手伝う事に・・・
受け様は、命令だからと従う攻め様に愛されたいと願うのですが
攻め様は、気持ちを押し隠しているので、受け様には分かりません。
後半、そんな当主としてもダメダメな受け様は、ある事件をきっかけに、
当主として、部下を守る事の意味を実感&実行します。
そこからは、まるでオーラを背負ったかのような存在感が。
それとは逆に今度は、攻め様がヘタレ気味になりますが・・・
テンポよく読める作品でした。
いや~…まったく好きになれない主人公で、序盤で読み進めるのが苦痛になりました。しんどかった。
あらすじにある「公国の皇太子をもてなした夜」の場面が出てくるのは(驚いたことに)物語が7割ほど進捗した地点で、そこまでは、強大な力を持つ“伏見天皇”になりたくないと駄々をこねるひ弱でエゴイスティックな主人公・恭也と、器じゃない彼に対してヤキモキしたり愚痴ったりする従兄弟たちの様子が延々と書かれています。この表現がまた冗長というか…数行の状況説明で終えることができるシーンでも、やたら多い登場人物たちの会話でダラダラと説明されていて、「この会話に何か意味があるのか?」と注意深く読んだのに結局なんのオチもなかった…みたいなことが多々ありました。
最後の最後、残り十数ページで恭也がやっと腹を括ってくれるのですが、それまで鬱積していた懸念や問題や嫉妬や計略がすべて綺麗さっぱり片付くエンディングにポカーンとしてしまいました。
いや…そもそも“伏見天皇”て。個人的に不敬だと感じる点は百歩譲るとして、フィクションとは言えとんでもない組織として描かれているのに、恭也がずっと思い悩んでいる理由ってその仕事内容のことじゃなく、すごく個人的なことなんですよね。寂しい、孤独だ、愛されたい…とか、そういう。え…そこじゃなくね!?と笑
ま、「耐えている自分」に酔っている二人はとてもお似合いだと思いましたヨ…。