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松岡なつきの初期大人気シリーズが、ついに初の文庫化!
Hong Kong dragnet
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
復刻版ですが、この作品は初めて読みました。
さすが松岡先生、やっぱりこの方の作品は面白い!!
もうほんとその一言に尽きます。
スピード感があって、しかも世界観が広大。
BLとしてのわくわく感だけでなく、物語そのものを楽しめます。
組織内の抗争、そして父親であるトップの死の真相…ドキドキしながら読んでいました。
主人公の隆之は日本の普通の高校生。
いきなり巻き込まれたように香港にやってきた割にけっこう肝が据わってます。
でもやっぱり汚い仕事である黒社会には嫌悪があります。
なので彼はもともとマフィアの後継者になるつもりはありません。
一方義兄のアーサーは生まれたときからマフィアのボスの息子ということで後継者としての自覚はあります。
ただし身体は弱く、孤独で愛情にひどく飢えた子どもです。
一見似ていない二人ですが、中身というか本質はかなり似ています。
物語の中間でアーサーはある大きな行動に出ます。
それは隆之よりもアーサーの方が黒社会のトップになる決意が決まっているからできた行動だと思って読み続けていましたが、最後まで読んで違うなと気付きました。
隆之も物語終盤にアーサーと同じ行動をとります。
それを見てなるほどこの二人はそっくりだなと気付かされました。
ちなみにえっちなシーンはこの二人よりもお互いの後見人であるジェイソンとクレイグとの絡みの方が濃厚です!
二人の絡みを見ていてニヤニヤしていましました(笑)
いわゆる積読をずーっとしていた本で、いい加減読むぞと思い立ち、
読みだしたら止まらなくて四巻まで一気読みしました^^;
この本は復刻版だそうで、昔の原稿に加筆修正がなされてまた出された本だそうです。
まず読んで思ったのがかなりエンタメ要素に重きを置いて書かれているな、と感じました。
それと、卜占のことについてはあまりにもリアリテイがなくなってはいけない?ということなのか、
そういった超能力的な部分は抑え気味に書かれているなと感じました。
多分クレイグの能力者がありすぎると、違う話になってしまいそうですものね(汗)
色々な部分でバランスを考えたり、あとは作者様の味でこんな風に書かれたんだなぁ、
というのが見えて、ともて気持ちよく読めた作品でした。
と言っても、最後の最後まで読むと、これは評価が分かれるんじゃないだろうか・・・とは思いました。
しかし主軸カプのアーサーと隆之は安心のカプですね。
ワンコの忠誠は絶対にぶれないと思うので、
そういう面を期待したい人は裏切られることなく読めると思います。
香港マフィアの血で血を洗う、後継者争いと対立組織との抗争の中に咲く、ロミジュリ的な恋愛が・・・という内容です。
あらすじを読んでから、ヤクザ・マフィア大好物な自分は、早く読みたくてウズウズしてました。
松岡先生の深い考証も乃一ミクロ先生の繊細な絵にも早く会いたかったぁ!
でもですね、期待が大き過ぎたのか?なんか小ざっぱり感が否めなかった1巻でした。
1巻は厚め。それなのに、主人公の隆之が、莫大な遺産だ~義兄弟だ~とか気にしないから、隆之の恋の自覚も跡目争っている深窓の義兄との仲も、悪意なくサクサク進むのが、違う感じがしてしまったんです。
ずっとず~っと『すれ違い』と『ツンツン(受け)』が続くのだろうな・・と勝手に考えてたら、早くも固い仲に!
「えぇ~速くない?」って思っちゃった。
あらすじを読む限りでは隆之が主人公ですが、その臭いは薄いですね。
その分、もう1つの後見人同士カップルは、仄暗い執着の臭いがプンプン!
こちらがどうもメインのようですな。
そして、やっぱりさすがだなと思ったのが考証と動きのある場面です!
マフィアの抗争の方は欲が出張って分り易く、ザクザクバンバンやってくれて飽きないし、その当時(香港の中国返還時)のそれぞれの派閥の特色や思惑や、地名や地域の特徴も説明されているから、キャラ達の立ち位置が分り易かったです。
あとがきを読んでさもなん、松岡先生が香港好きなんですね~!
それと、松岡先生押しは大人カップルだったけれど、執筆当時は若いカップル全盛期で10代カップルは絶対と編集さんのお達しだったことが書かれていて、なるほど~^^
2巻からの大人カップルの恋の行方、すっごく楽しみになりましたよ~!