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文庫版は未読です。
内容は、正統派バトルモノのファンタジーかな?と。
そこにBL要素が盛り込まれているんですが、最初にご注意を一つ。
以下ネタばれ
このシリーズは「椎名連×祐希苳也」とカップリング表記されていますが、
序盤~中盤にあるエロは、モブレや表記されているカプとは別のキャラとの関係ばかりです。
わたしは好きな方なんですが、凌辱表現が多いので苦手な方はご注意を。
事件を解決していくという展開なのですが、その事件がどれも「人の心のマイナス部分」を描いているので、内容はかなり重いです。
文章も固めで、事件やそれに関わるメインキャラ達の心がすり減らされて行く描写は、読んでいてとても痛々しいと思いました。
文庫版では最後まで完結しなかったようで、この本で文庫版の最終巻の話を読み終わった時は「ここで終わるのか!」と思わず声出しそうになったり。
興味を持たれた方は、文庫版ではなく、この愛蔵版を読むことをお勧めします。
どのキャラクターも「恋愛」感情に関しては結構歪んだ価値観抱いているようにも見えて、読んでいてじれったくも苛々することもありましたが、最後の最後で救われました。
屈折した関係の中で、「死」が真横にある展開が最初から最後まで描かれています。
とても重い内容ですが読み応えもあり、最後は一気にひっくり返る展開でとてもよかったと思います。
視点が変更したりと若干読みづらい所があったりもしますが、面白かったです。
できれば、続きやスピンオフで「椎名×苳也」のいちゃいちゃシーンを堪能したいなぁと思いました。