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shinyuu wa koibito ni hairimasuka
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
大学生の優耶は、親友の政司からよく「俺の嫁になれ」と言われる。
それは、高校の時に二人きりで言われて以来で、真剣に悩んだ末に優耶は自分も政司のことが好きだと結論を出し、その想いを伝えようとすると、政司が「俺の嫁は優耶だ」と言っているのを友人たちが冗談として笑っている声が聞こえてしまう。
それからというもの、政司は冗談で言ったのを上手に聞き流せなかった自分を恥じ、自分の想いを隠して、政司が「俺の嫁になれ」というのを冗談として聞き流していた。
そんな中、一切交流のなかったはずの祖父から、遺産として孤島の別荘を相続することになった。
突然の申し出に戸惑う優耶だったが、その別荘にどれだけの資産価値があるのか確認しに行こう、と政司に勧められ、夏休みを利用して、その孤島へと旅に出ることになる。
その直前、従弟だという天翔が現れ、「ずっと兄がほしかった」という天翔と一緒に出かけることになる。
ところが、別荘には幽霊騒ぎが起こっていて、おまけに二人の人間が行方不明になっているという。
というような話でした。
そんな感じで、推理的要素もちょこっとは入っていますが、殆どは二人のイチャイチャがメインで、推理もそんな大したことないです。
おまけに、せっかく思わせぶりに登場した天翔くんですが、二人の関係にはノータッチ! 島に着いたら早速、同じ宿に泊まっている女の子たちと遊びに行ってしまうし、他に本命の彼女はいたし……という感じで、三つ巴的な展開を期待している人にはかなり期待はずれだと思います。
それから、基本的に、優耶も政司も落ち着いた大人、しかもモテる側の、なので、あんまり嫉妬とかをすることもなく、落ち着いた対応をしています。
基本、こういうのだと、いつか自分以外の誰かと付き合い始めたらどうしよう……というようにどちらかが悩むのが基本パターンだと思うんですが、それもあんまりなくて、いたってさらっとした調子でした。
さらさらしすぎててとらえどころがない話のような気もしますが、そういうのが好きな方にはオススメしておきます。
個人的には、もう少し悲しいとか、つらいとか、感情を揺さぶられる方が好きです。