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これまた10年以上前の作品ですね。
春ちゃんシリーズとして3作発売されていますが、その1作目です。
タイトルにした‘今宵限りの京美人’とは主人公の春実のことで、
小説JUNE掲載時のキャッチコピーらしいです。
キレイなキャッチコピーですよね~
春実のことをピンポイントに一言で言い当ててますよww
ネタバレになるのであまり深くは語りたくはないのですが、
あらすじでだいたいの予想はつくと思うのでさらっと書きます。
まず、この1作目では、春実にとって永遠に一番になる人との
出会いから別れまでと、その後の新しい生活へ一歩踏み出すまでの
お話が描かれています。
甘く幸せな時間を過ごしていた春実に突然訪れる悲しみ。
まだこの1作目ではその悲しみを克服することが出来ず、
誰かに恋することにすら罪悪感を感じてしまうような
切ない気持ちのまま終わっています。
できれば、シリーズ揃えて読んで下さいね。
『浅き夢、遠い春』
K大学理学部・天童研究室の助手を務める雛瀬春実。
夜になると男を求めてさまよい歩く淫らな体に苦しんでいる。
そんな彼が恋してやまない相手とは、同じ研究室の鏡沢助教授。
言ってしまえば、ムッツリスケベの助教授と、淫乱助手のお話って
感じなんですが、春実が京都弁を使ってくれてるおかげで、
なぜかいやらしく感じません。
基本的に淫乱受は好きじゃないんですが、
春実に関してはなぜかかわいくて切なく思えるんです。
その先を知ってるからかもしれないけど...
一夜限りの体の関係しか知らない春実が初めて知った
本物の恋とセックス...
切ないお話だけれど、何か心が温かくなるお話でした。
『メロディ』
悲しみを振り切るように気丈に毎日を過ごす春実の前に
ある日、大学・大学院生活の9年間を共に過ごした歩波が現れる。
ご飯に誘われるものの、鏡沢とも顔見知りな彼と会うことに
ためらう春実はウソをついて逃げようとするのですが...
このシリーズ、次から次にイイ男が近付いては、
春実の前から立ち去らねばならない運命にあります。
そんな中でも、歩波はダントツかわいそうな人で...
結局最後まで手を出せず、傷心の春実を優しく抱きしめるだけなのです。
春実の突き放すような冷たいセリフも歩波のことを思ってのことだと
思うんだけど、それでもやっぱり歩波の立場は切なくて...
まだ気持ちの切り替えられない春実のせいで、
2人ともが報われない想いに苦しむものの、
ラストでは新しい2人の在り方を見つけられたような気もします。
そして、最後まで決して友達の線を越えない裕介の存在が
壊れそうな春実の存在を支えているんですよね。
なんだかんだ言って、裕介が一番イイ男だな~★