お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
hare nochi kaminari
視点は長谷川と阿部という2人の主人公の間でコロコロ切り替わります。どっちが主人公というわけでなく、正反対の2人の視点で1つのお話を平等に見ている感じです。
銀行勤めの長谷川と阿部は理由は違えど会社を辞めることになり、職業安定所で出会います。
ふたりは高校の時の同級生ですが性格は正反対。
長谷川はノーマルで阿部はゲイ。
長谷川はいまどきいないような「よく出来た人間」という、人を疑うことを知らない古風で大和撫子(?)なタイプ。
阿部はマイペースで好きなことを好きなようにする、というタイプです。
危なかしくお人よしな長谷川をほっておけず、阿部は長谷川が首をつっこんでしまった詐欺事件に巻き込まれていきます。
お話は甘いラブストーリーという感じではなく、この作者さんお得意のミステリー+日常生活という感じです。
BLって感じではなかったような…。この先そうなるかもしれませんが、互いを好きだとかそういうのはまだなく、全く真っ白な状態。
もともとあまり甘さのないお話をかかれる作家さんですので、進展は気長に待ったほうがよいかもしれません。
「社内恋愛コンプレックス」の脇キャラが出てきます。
スピンオフでなく別のお話だそうですが、この作者さん、1人称を書かれるとちょっと語りかけ口調過ぎるというか・・・「社内恋愛~」のときもそう思ったのですが、主人公が本の向こう側にいる「読者」に、友達のように話しかけているような感じです。
それがどうしても説明口調になりすぎていて気になってしまい、私はちょっと文体が合わないかなあと感じてしまいました。
BLだと思って読むと、この1冊だけでは萌えのようなものは無く評価がし辛いなぁという感じでした。