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傲慢な英国ホテル王×駆け出しカメラマンのシンデレラ・ラブ!!
hisoyaka na ai no kokuin
これは…富も身分も教養も美貌も、人並み以上にある英国貴族様が、
とある日本人カメラマンに一目ぼれして…逃げられて、
捕まえて、また逃げられても、追いかけてという…
愛あるストーカーのような、ハーレクインBLのお話です。
正真正銘の英国貴族(しかも公爵様!)のオスカーが見出したのは、
駆け出しカメラマンの優里なのですが…コイツがまったく無自覚な男!
いや…無自覚というよりも、無関心…そう、無関心なんです、仕事以外には。
写真展で超美形紳士に声かけられても、生返事ww
(↑この生返事に惚れたのだから、オスカー気の毒。)
朝目覚めると、見知らぬ男とベッドの中…それでも都合よく心をリセット(!)
(↑ゼロにして仕事に専念したかったんですね~はい。)
愛を自覚し…ついに一夜を共にした後ですら、すたこら逃げる(笑)
(↑あぁ~もったいない…。)
…とまぁ、女に言わせりゃもったいないお化け炸裂な受様なのですが、
なぜか憎めません、コイツだけは。
だってキラキラしてますから(笑)
考えてもみてください、世界が誇る英国王室のウェディングでさえ、
王子の髪の少なさに目がいくのがリアルのセレブですよっ(←おいおい…)
せめてBL小説でくらい、トキメキがあってもいいじゃないですか!
そう、トキメキなんです…ハーレクインBLには、これがなきゃダメ。
24歳の一人前の男が、小娘の初デートみたく、どきどきはらはら…
休日に誘われたら、何着て行こうか迷ったり、がっかりしたり、
ひとりになればなったで、何をするでもなく想いを反芻している☆
これって…もはやストレスに限りなく近い、極限ギリギリの緊張状態で…。
だからお話は、限りなく重く可愛く、甘苦しいんです。
恋の始まりの甘苦しいトキメキ、これを読者に…
ときどきでいいから思い出させてくれるのが、このテのBLの使命です!
さて…お楽しみのベッドシーンですがね~
愛あって甘く、手順(?)は正当、これお約束ですね。
切ない部分もありつつ受けがぐるぐるする話ですが、攻めも受けがぐるぐるしている部分に影響されてぐるぐるしちゃってる所のある話です。
優里に絡む同業のカメラマン二人が小悪党で、物語の中で3回ほど問題を起こしてくれるが、勿体ない使われ方だったなと思う。いや、悪役に対して勿体ないはどうかとも思うけど。
優里が裸で見知らぬ男オスカーと一緒のベッドで寝ていたきっかけを作ったのが、仕事を取られたと逆恨みしているカメラマン二人で、優里はこの二人に無理やりアルコールを飲まされ酔っぱらった為にすっかり昨夜の記憶が抜け落ちていた。
前後するけれど、ここで冒頭の目が覚めると横に見知らぬ男が裸で~に繋がる。
いったんはオスカーの元から逃げ出すものの、翌日あっさりと捕まる。現れた男の名前はオスカー、ホテルを経営する爵位持ちの貴族だったのでした。
何故逃げた?と捕まえられて問い詰められて、仕事の契約をしたことを言われてもちっとも覚えてない。
拉致同然でオスカーにつれて行かれた先は、会員制の高級ホテルで。
優里はオスカーとホテルの宣伝に使う写真を撮影する仕事を1ヶ月拘束で契約し請け負っていた事が判明する。
気になるのは、裸で目が覚めた前夜のこと。オスカーの覚えていないのかと言う問いかけに、肝心な部分は思い出せない、でも断片的に覚えていて・・・記憶を探る中で同業者二人にされたことを思い出す。
この『優里がオスカーに助けられた』というふたりの出会い(本当は再会)部分は出来ればきっちりと語られた文章で読みたかった。
他の部分も、優里やオスカーにも打撃を与える出来事があったのだけど、この部分も「これこれこうで、こういうことがあって」という第三者からの説明で。
ルビー文庫は薄いから、仕方が無いとも思うのですが、こういう部分があってこそトラブルを解決した、困難を乗り越えた、やっと結ばれた!という感じが出てくるのではないかと思うのです。
再会はこれだけではなく、半年ぐらい前にもふたりは出会っていた。
でも、優里は全く覚えておらず。オスカーは全力で片想いです。半年前に会った事も覚えていない、仕事の契約をした夜の事も覚えていない。優里は罪作りですね。
でも、優里に勘違いさせて、思わせぶりな言葉を言って、惑わせてなオスカーの方がもっと罪作り?
エディという俳優の青年が出てくるのですが、彼は優里とオスカーの関係を何か知っている様子。だけど、自分からは言わないし、オスカーもエディを特別と言うだけでどう特別なのか語らない。
これが、優里の悩みの元だったのですが。
そして、そんな悩む優里を見て、オスカーもまた優里の気持ちがはっきりと分からずに、もやもやしていたという。
何度逃げても、何処へ逃げようとも捕まえるというオスカーの台詞、こういう台詞はやはりトキメく。
イタすシーンは甘々でしたが、イラストから受ける印象と作中の優里の喘ぎにちとギャップが。
鳥羽さんのイタすシーンの受けの喘ぎ『可愛い』というイメージ、でもタカツキノボルさんの描く優里は美青年の雰囲気で、ちょっと可愛すぎちゃうかも?とちらっと頭をよぎりました。
羽鳥先生の『英国執事の淫らな夜』などを読んで、
英国貴族モノに興味を持ち始めて、古本で購入しました。
最後の最後まで すれ違っていて、ヒヤヒヤしました。
気持ちが通じ合うまで、受けの優里心の痛みが伝わってきました。
攻めのオスカーも、言葉 足らずなところが多かったのではないか
と思いました。
何はともあれ、最後の最後で誤解が解けて良かったです。
出会った(再会した)時から何度も巧みにオスカーから
すり抜けて逃げて行った優里ですが、読んでいて、
まるで猫のようだと思いました。
その度にオスカーは寿命の縮む思いをしていたのだなと、
オスカーの気持ちも伝わってきました。
今回の評価は、あまり迷うことなく「萌」です。
イギリスの風景や仕事ぶりが伝わってくる作品でした。
英国モノに何だか嵌りそうな予感が…。
あらためて、そう感じた一冊です。