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kuchibiru ni kikanjuu
これまで読んできた海賀作品とはちょっと雰囲気が違う作品でした。
今まで読んだのってどこかせつなくてちょっと痛いような感じの漂うものが多かったんですが、これはなんていうか下町コメディのような。
全体的な雰囲気が明るいんですよね。
なんせ、BLですから男同士の恋愛模様を描いた作品ではあるのですが、それに関わる人々がもういろいろ茶々を入れる感じというか…。
何もかも筒抜けな感じなのがスゴイです。
お話は主人公・喬志が学生時代の親友・一臣が営む居酒屋を訪れるところから始まります。
学生時代、一緒に暮らしたこともある2人。
それが、喬志が一臣の友人であった沙也加と付き合うことになったのをきっかけに疎遠になって。
喬志は沙也加と結婚するに至るわけですが、数年が過ぎ、沙也加から離婚を言い渡され。
更には一臣の居場所まで教えられて…。
一臣と疎遠になったのは一臣が好きだった沙也加を奪ってしまったせいだと思っていた喬志。
けれど、実際、取り合っていたのは沙也加ではなく喬志であって。
トライアングルの頂点は喬志だったことを、今になってようやく一臣の気持ちを知るにつれ、思い知ることになるのですが。
それでも、一臣に対する喬志の気持ちがなかなか明確にならなくて。
自分でわからないままに一番の存在になっていて。
そんな喬志のために?というよりも一臣の恋を成就させようと居酒屋の常連「一臣の恋を成就させる会」のメンバーたちが罠?を仕掛けたりするわけです。
わー、びっくり。
このメンバーが今時?(発売は1999年です)のニューハーフもいるんですが、近所の頑固そうな老夫婦とかもいたりするんですよね。
おじいさん、ホモは許容範囲なのかーとびっくりしたり。
あと、意外だったのは喬志。
一臣との関係が落ち着くまでは時間がかかったくせに、くっついたらくっついたでわりと「欲しがり屋さん」というか…。
ちょっとした一臣の仕草とかで欲情しては誘いかける感じだったり。
それはそれでかわいいんですけども。