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電子書籍になってないから、クオリティが低い作品だと思っていました。
…とんでもない!
文章はかなり読みやすく分かりやすい。
「瞳をすまして」より内容もよくできていると思います。
すごくおもしろかった。あと、萌えました。
…「瞳をすまして」で輝にハマったからこの作品を購入したため、客観性はまるでありません。
「瞳をすまして」とこの作品は、萌えが結構盛り込まれていて文章も読みやすく完成度が高いと思います。
なんで電子書籍になってないのか、本当ナゾ。
互いにないものに惹かれて恋人だった時が、相手の酷い仕打ちによって心に大きな傷を残し、それをまだ引きずって癒されないで苦しんでいる時、その相手に再会してしまった!
主人公だけでなく、その相手の男もまた、病んでるとしかいいようのない、重苦しい関係とその思考に、痛いな~と想いながらも、そのネガティブさが思わず快感な一冊(!?)
さわやかで明るい、きちんとした恋愛作品が好みの方にはちょっと向かないか?
でも・・・要は両思いなんです!!
でも、片方は過去のトラウマが許せなくて苦しんで、前向きになれなくて、でも忘れられなくて。
片方は、建前と本音の違いに気づかされて建前を優先してしまった為に自分でも悩み苦しんで、でも忘れられなくて。
こんな二人だから再会して今度こそガチンコに向き合わなければ、それを互いに克服することはできなかったんだよ、
という話だったのですよね。
まず、輝目線になれば、元恋人・丸山の仕打ちはあまりにひどいです。
ゲイであることを見抜き、自分にホネヌキにし、離れられないくらい仕込んた末の、知人二人への下げ渡し。
憎まないはずはありません。
それはそれで、乗り越えられなくもなかったとは思うのですが、そこは生真面目な性格が災いしております。
裏切られた痛みを、耳が不自由な弟の世話にかまけることで代償行為にしていたものが、弟に恋人ができて明るく外交的に変化して自分の元から旅立って行ってしまった為に起きる虚脱感と一緒になってしまったからタチが悪かったんですよね~ウンウン、、、
そこで、忘れたくても忘れられないその過去の酷い男と再会してしまうんです!
一方、丸山は輝を捨てた原因ともなる恋愛と遊びの線引き、誰にも人当たりがよく好かれるという、その性格のせいで、会社の同僚の恨みを買い転職を余儀なくされ、今回も嫌がらせから仕事上のトラブルに巻き込まれている。
冷静に見れば、何、この子供のような嫌がらせ!
とは思うのであるが、それは彼の恋愛に対するスタンスが表わす人格のなせる結果であるのかな?それを解りやすく社内いじめみたいな形で表現したのかな?とは思います。
輝は、その外見と誠実なところからも男女問わずモテるようなのですが、それは逆にストイックであるからこその色気とスキを表わしているような気がしました。
上司の本郷という男性が、真剣にそして優しく見守る形で輝を愛して支えるのですが(プラトニックです)、輝はこの本郷を選ばすに丸山を選んでしまう。
なんでだよーーー!?と叫びたいところではあった。
でも、それはどうして丸山にこだわるのか、輝自身が自分に決着をつけなくちゃいけなかったからなんですよね。
そんな、とってもイライラして、胃が痛くなるような二人の関係なんですが、本当は二人の意地の張り合いみたいなww
お子様だったのよ!!
一見、大人なような丸山、実はジャイアンだったんですよwwって思った~
えっ、輝はノビ太なのか!?
で・・・ド○えもんは・・・・???
脱線しましたが、やっと、やり直しのスタートラインに立てるようになるまでのお話でありました。
最初にイタイ!と描きましたが、モヤモヤ感や後味の悪さや胸のつっかかりはありません。
むしろ、これから砕けていく輝くんに期待!
時々本郷さんがチクチクと邪魔なんかしちゃったりして、丸山が嫉妬して、なんてラブラブが待ってること、間違いないですからねv