もこもこ
chika☆chika☆escalator
A5サイズの本に三段組でぎゅっと文章が詰まった「誓約のうつり香」番外編同人誌の総集編です。隙間なくおさめられている文字達、読み甲斐があります。
文庫は2005年6月に発売されたんですね、もう6年弱も前、しかもシリーズものではなく1冊の単発モノにしてこの番外編の量。
キャラたち作者さまに愛されてますね。
ちるちるのレビューでは評価が割れてましたが、私はかなり好きな作品です。
センちゃんを犬にしたいなーというチカと、あくまで「恋人」というスタンスを貫くセンちゃん。そんな二人の日常・非日常がぎゅっと詰まった本で、普通に幸せそうにしてる場面もあるし、SMテイストの強いシーンも有りました。
あーちょっとイっちゃってるなーというシーンも有りましたが、そこまで強烈ではありません。
文庫での二人の関係よりもさらにお互いに向かう気持ちの強さが進んだ感じで、とくにチカは職業Sなご主人様ですが、センちゃんの奴隷と化してる部分もある。
Sだけどご奉仕大好き!センちゃんを喜ばせるための(日常生活だけでなく、性的含む)あれやこれや、考えるだけでもう幸せって感じでしょうか?
とにかく、センちゃん好き好き!君はなんて可愛いんだ!と終始そんな感じで、デカくて、それなりに筋肉もついてる男に何言ってんだかとウケるんですけれど、至って真面目に愛を囁くのは悪い事ではない。
チカの愛情は過多でウザいぐらい、でもセンちゃんはしっかり受け止めてあげてるのが偉いです。
たまに受け止めきれずに大変な目にも有ってますが…それはまたそれ。
チカと付き合うからにはそういうことも有るってことで乗り越えていただきたい。
センちゃんはすっかりチカに調教されまくってますが、常識と言うかこれは絶対に捨てられない男の矜持を持っていて、センちゃんを犬にしたい、と事あるごとに言うチカに「俺は犬じゃなくてお前の恋人だろ」とか「犬にはならない」ときっぱり言い切るところ好きです。
でも、肉体的にはセンちゃんはチカにメロメロにされてて、乳首でもお尻でも感じちゃう身体に躾けられちゃってるのですが…
その辺のギャップも好きな部分ではあります。
私は収録されている作品中3本ほどしか読んでいなかったので、かなり楽しめました。
チカの至って真面目なのに笑える長々な台詞や、色々イっちゃってる単語「射精管理」とか「男根調教」とか……も出てきて「うわぁ」と思ったりもしますが、もともとSMを題材にしてる話なので、そのへんは有って然るべきかと思って読みました。