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新書館さんのデータを見ててビックリ!
何でこんなにこの作品の評価が低いのか!!??
本作は私が1年に2回は読み返して、そのたびに感動する一冊!
BLにはありがちな不自然な出会いやくっつき方がなくて、高校野球からプロ野球に題材を借りてますが、もうドキドキキュンキュンする過程を楽しめるし、スポーツものとしても十分楽しめるんです!
しかも、結ばれてからその数年後に至るまでを、一転して攻め様の視点で書いてあり、そうかそうか、そんなに君の恋人は色っぽいのか、とまたドキドキキュンキュンします。
2倍美味しいこの1冊。
さあ、本屋さんにダッシュです!
プロ野球選手(関西弁)✕大学生(標準語)
あらすじは他の方々が書いてくださっているので、省略します。
何故か何故か、好きなんですよね。気づいたら読み返しています。
それはさながらスルメのように。
一緒に鍋を食べるシーンからの、玄関先でのキス、そしてそのままベッドへ……。
BLあるあるな、初めてでいきなり本番! にはならず、あくまでいじり合いで終わるのもいいですな。
たいそう萌えました。
住む世界が違うからと身を引く展開もBLあるあるだけれど、それも乗り越えるのは様式美。
真面目な網野は真面目さゆえに、男同士のやり方もしっかりと勉強しているし、その姿を想像してもそこにはシュールさを感じず、微笑ましいとさえ思えてしまうのは、網野というキャラ設定だからかな。
貴宏の作る鶏飯は美味しそうでレシピが知りたい。
醤油、みりん、酒で鶏肉を煮てから冷ましてお米を炊く時に煮汁と共に入れ、濃くなりすぎないように水を足したのかなーとか、色々と想像してしまった。
この二人はもう、一生涯のバッテリーでしょう。
*****
挿絵:髙城たくみさん。作品によって描かれ方が違って、今作では骨太の挿絵が良いです。
とても良かったです。素敵なお話♪
久我さんがあとがきにもすこし触れられていますが、野球選手のお話なのに、地味でした(笑)
私は野球に詳しくなくて、あらすじの『トライアウト』という意味を全然知らなくて、プロ野球選手と書いてあったのでかなり購入に躊躇したんですけど、久我さんだから・・・、と購入したのですが、この本を読んで初めて知りました♪
でも、購入して良かったです!受けの内面が良く書かれていて、いつもの何年後の二人♪は攻め視点で、とても満足しました♪
知らない人の為に、参考まで・・・。
『トライアウト』
一般にスポーツ競技のチームに入団を希望する選手が、チーム関係者の前で自己の能力をアピールし、契約を目指す場のことをいう。スカウトとの違いは、チームが相手に“来て欲しい”と礼を尽くして頼むのに対し、こちらは希望者がチームに志願する点。
by:Wikipedia
桐野は高校時代甲子園第一回戦に出場した事があったのですが、今はプロ野球選手の桐野のいた学校とあたり負けて、それ以来野球から離れた人生を送っていました。
足が速いという事が有名だった桐野はランニングホーマ?するつもりで、もちろん自分の速さなら行けると思っていた桐野だったが、後ろからものすごい勢いの白い球が迫ってきてアウトになってしまった。
すごく悔しかった・・・。でもその球を投げた桐野がプロ野球に入った事で、自分に納得させ野球から離れました。
街で偶然、網野を見かけた桐野・・・。友人に聞くと二軍選手になっていると言われて気になった桐野は網野のいる球団の練習場に行きます。そこに網野がいたのですが、網野は戦力外通告を受けたと言う・・・。そんな網野にトライアウトがあるだろう!と何故か必死に言い募っている桐野。
機嫌が一層悪くなった網野はそのまま車にのって行ってしまいます。
かなり一方的だったと反省している桐野の大学に網野がトライアウトの誘いが来たと、だから受けると報告に来てくれます。
その時に練習に付き合う!と約束して何度か一緒に練習をすることになります。
ずっと悔しくて、野球から離れていたのに、野球に携わるきっかけを作ってくれたのが、網野っていうのが良かったですね。全身で野球が出来て嬉しい♪と体現している桐野をみて惹かれていく網野。
桐野も一緒に居るのが楽しい・・・、と考えていたけど網野に触られて自分は網野が好きなんだ!と気付きます。
大阪弁の攻めなので、ちょっと会話はコミカル?ですが、地味なお話でした。その分内面が深く上手く表現されているんでしょうね、所々ホロリとしたりと、ジーンとさせられる本でした。
書き下ろしは前半では結構寡黙で、何を考えているのか判らなかった網野視点のお話で、9年後のお話♪9年経っても寄り添っている二人が読めるのがとても良かった。
久我さんのお話はそういうのがあるのが好きなんです♪読了感が爽やか♪というか温かい気持ちになれる終わり方ですよね♪
高校野球、夏の地方大会がそろそろ始まる時期になりました。
これは、高校野球児達の、挫折と再生のお話。
高校生が卒業後、プロの選手になって、脚光を浴びてスターになって、そこから落ちて戦力外通告されて、その間3年。
高校生が卒業後、普通に現役で大学に行って、特に何かに打ち込むこともなくなんとなく大学生生活を送って、まわりに流されるように就職活動を始めて、それも3年。
もう、この設定だけでイイです。
なんとなく全体がサラッとして印象が薄い感じがするのは、多分、受けの子が大阪の子じゃない設定だからかな。
私自身は関西人じゃないから、勝手な先入観かも知れないけど、大阪の子同士だったら、そこでもう1段階踏み込んで、オチが付くところまで会話を持って行くはずが、ツッコミ役の受けの子にそういうスキルがないから、もう一歩が足りなくて肩透かし、みたいな。
とはいえ、爽やかで、前向きな作品なので、夏の高校野球大会観戦のお供に、是非!(でも、冬の話だけどね)
スポーツBLということでトピでご紹介いただいて読みました。甲子園に懸けた野球少年たちのその後――野球は青春時代の思い出として胸に仕舞い込んだ桐生と、プロに進んで野球と共に生きる網野の物語です。
爽やかで読みやすい作品でした。諦めた夢、見果てぬ夢…そういう男の子らしい感情の描写はありますが、過度に内省的な展開ではないので楽しく読めました。
網野が桐生に恋をした理由がイマイチ分からなかったのですが、朴訥な雰囲気の攻が大好きなので萌えは十分でした。お互いの動揺が分かってしまう二人の緊張感あふれるシーンにドキドキしました。
数年後を描いた後日談の淡々とした描写が非常に良かったので★1つプラスです。
関西弁×標準語の同級生カップルです。12年前の作品ですが、この頃のBL小説はまだバラエティに富んでて野球BLとか巫女BLとか水泳BLとか色々冒険してたな、と思います。特に冒頭は詳しい野球の試合内容から始まってるので野球に興味がなくルールをわからない人は脱落しちゃうんじゃ?と心配になりました。
私は野球漫画も本物の野球も好きなので問題無しで楽しめました。野球漫画の二次作品も多いから腐女子と相性のいいジャンルではありますが。久我先生は割と最近に明治時代の学生の野球部の話も書かれてたので野球がお好きなんでしょう。
幼馴染みとも言い難い過去の大会での対戦相手との再会愛?のような話。大学生の受けとプロ入りした攻めの一見現実離れしたような恋愛も、話が進むにつれて何とも自然に恋愛関係に入り、男同士の葛藤も切なく描かれている。受けの健気さに涙が出ます。やはり久我先生のBL作品は良い!久しぶりに堪能しました。
しっとりとした落語界BL「頬にしたたる恋の雨」で大好きになった久我有加さんの、スポーツBLです。
テーマは「野球」!
現実の野球選手たちを想像するとどうもBLとは結びつきませんが、本作は切なさ一杯詰まってる。
というのも、甲子園に全てを賭ける高校球児たちのあの残酷な夏を過ぎて、一握りの側に入った少年と、彼との別次元の圧倒的な差を悟って野球を諦めた少年が再び出逢う!これは萌える。
プロ野球に進んだ網野は、成績も良かったのにもっと凄い人がいるために戦力外通告を受けてしまった。
一方網野に引導渡されて今は普通の大学生の桐生は、それを知って焦る。あの夏の日が崩れ去るような気がしたのかな、初対面に近いのに『やめんなよ、野球』と詰め寄る桐生。
キャッチボールの相手って、ボールに心も乗せてるみたい。網野が好きだ、と自覚し始める桐生。
桐生の部屋で一緒に鍋を食べて、別れがたい玄関先のその一瞬。
突然の、しかし必然のキス。
続いての、2人が飲み込まれる官能。
生きる世界が違いすぎるからと距離を置く桐生も、あきらめずに前に進む網野も、2人ともその若さが眩しい。
トライアウトに合格した網野は、桐生に『好きだ』と告げる。2人の長いこれからのはじまり…
「君がいたから」
網野視点。
二度目の戦力外通告が出た。
あの日からもう9年、ずっと桐生に支えられてやってきた。いつも『網野は野球に打ち込めよ』と言ってくれる愛おしい恋人。
引退の日はもう遠くはない、それでも野球に幸せを感じ続けていられたのは桐生がいてくれたから。
少し感傷的な雨の夜。
網野は関西弁です。私は全く気になりませんが苦手な人はご注意を。
甲子園、9回から始まるストーリーに、青い春の気配がしましたが、お話はもうちょっと現実的。
どちらかというと、「あぁ、あのころが青春だったなぁ…」と苦く思っている若者のお話。
君らも充分若いんだけどね!
と言いたくなるんですが、それこそ、ず~っと過去の話じゃなく、まだまだ生傷から時々じわっと血が滲んでて完治してない感じの「ちょっと過去」だから、逆に生々しい痛みを感じるのかも。
相変わらず、久我さんのキャラは嫌味がないです。
想いにストレートで、考え方もとても素直。
初めてキスするシーンの一連が、とっても大好きでした。
お互い全然ハッキリした自覚もしてないんだけど、なんだかちょっとイイ雰囲気でこれなんだろ?って時期に、ふっと目が合って、自覚する。
…だけなら割りとよくある話。
だけども私が好きだったのは、相手の気持ちも自覚したことです。
自分がキスをしたいと感じたのは、相手がしたいと思ってたから。だから逆に、自分がしたかったこともきっと相手に伝わってる。
すごい、はわぁ~~~vv っとなりました!
わぁ~、こういう自覚って、あるんだ~って感じ。
だから、そのあと何で受けが引いちゃったのかが不思議でした。
久我さんらしからぬ思考展開!なんでっ!
「あいつとは住む世界が違う」「トライアウトの日に終わる関係だ」
それは、久我さんの作品の受けの思考回路じゃない~><(という、自分勝手な感想;)
結局攻めが、一歩踏み出してくれますが。
この作品は受け目線でしたが、攻めの立場に立つと、よっぽど攻めからの方が行き難いんじゃないかな?
攻めにしてみれば、宣告外通告まで受けてもまだ夢にしがみ付いて野球やってる自分より、大学に行って就職活動やってる受けのほうがよっぽど現実的でしっかりしてて、「自分なんか」って思っちゃう要素は受けよりも攻めのほうが大きい気がします。
けどまあ、久我作品なので、攻めが告白したあとで「いや…」「やっぱりそんな…」と卑屈にグルグルしないあたりが気持ちいいです!
お話全体は、夢とか敗北感とか挫折とか、就活における焦燥感とか、そういうのがてんこ盛りの割りに、サラリとした印象でした。
薄味は美味しいんだけど、ちょっと口に残らない感じで残念。
何が足りなかったのかは思いつかないんだけど…。
そうそう、三人称の地の文の途中でひょっこり一人称が混じるのは久我さんの味なのですが、今回受けが標準語だったので、一人称も標準語で、地の文に混じるとちょっと「ん?」ってなりました。
そっかぁ、あれも方言モノならではの味だったんだなぁ。
久我さんは作家買いしてるのですが…。
今回の作品はすごく「ふつう~~」と感じました。設定が生かされてない、フツウな話になってるなあ、と。
わたしはプロ野球がすきで。今回の作品はプロ野球を題材にしてるというので期待したのですが、プロ野球らしい箇所が凄く少なかった…というか、ほとんどナイ?!…受けとキャッチボールしてるだけだものー。
戦力外通告を受けた選手、というのは、うまいこと料理したらドラマになりそうだし、「受け」が甲子園で、「攻め」との力や体格の差(野球に関して、だ)を思い知り、野球の道を断念した…と言う設定もすごくドラマを生みそうなのに。
設定だけだったなあ、と言う印象です。
結ばれておいて「受け」キャラがなんで身をひくのかがまず、説得力がなく感じました(「なんでそんな、ややこしく考えるの~」と、読んでて思った…)。
それで、どうも心情にノレなくて。
もうこの作家さんを作家買いするのはやめようかとチラッと思ってしまったり;で、でも久我さんの描く、大阪弁の率直さ、直球なラブはズドンと響くものがあります、魅力的だと思います。それは言っておかねばw
プロ野球といっても 戦力外の話。
(攻めがプロ野球選手)
現実はどこの世界も厳しいもの。
でもすごくショックだよね。
急に自分の居る場所がなくなるわけだから。
今まで必死にやってきたのに試合で活躍できなかったら終わり。
ましてや 脚光の浴びていた選手だったからよけいにキズ付く。
それでも諦めずに前に進んで行く話でした。
野球の試合場面 ほとんどでてきません。
なので スポコン話ではありません。
ちゃんとそこは恋愛使用になっておりました。
恋人(受け)が影の立役者ってとこですかね。
助け合いながら お互いを想っている場面が良かったです。
淡々とした文章だったのであっさり読めました。