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桂生さんの本は好きで殆ど読んでおり、どのお話も「好き!」でしたが、こちらの作品はすっごく、いただけなかった・・・。
タイトルにもある『恋に焦がれてる』感も薄い!
出会いは元彼の事が忘れられず、思い出の街で感傷に浸っていたら元彼と遭遇し、難癖をつけられ…そこを救ってくれたのが攻めのアレッシオ。好き放題言われっぱなしで、言い返すこともできない悠一に歯がゆさを覚え助けてくれるのだけど「好き放題言われて言い返すこともできないのか?」そんな風に言われてはあまり気分はよくない。しかも、今現在無職であるという悠一を強引に連れ出し、秘書にならないかと口説き、断り続ける悠一に無理やり期間限定でならと契約を取り付ける。
そこからどんなロマンスが!と思ったけれど、ところでいつになったらふたりは恋愛するんですか?半分ほど読んでも一向にふたりの仲が進展する様子がない。
ローズキーは薄いのですが、本に使われている紙が上質です。実はビーボーイノベルズとほぼ同じ頁数なのです!見た目が薄いので、半分読んだ時点での残頁もとても薄く感じる錯覚に陥る。これで本当に話がまとまるのか!?と。いや、そんなことはどうでも良いのです。
攻のアレッシオと受の悠一に魅力を感じませんでした。
どんな小説でもそうですが、話が面白いだけではなく登場人物にも魅力がなくてはその話の世界になかなか入り込めません。好感を持てたり、応援したくなる頑張り、仕草や性格など作られたものであると分っていても、好ましい魅力を感じると惹きつけられ、キャラの動向が気になって、わくわくさせられる。
そういう部分が無かった。そこがとても残念です。
アレッシオは大企業の御曹司で、日本支社長で、生まれながらのセレブ。窘められることはあったとしても、自分の発言に『意見』されることはなかったようです。
そんな彼が悠一に意見され、自分の考えを改めるという場面があります。そこでアレッシオは自分に真っ向から意見してきた悠一の新鮮さに、好感を持ち始めていた部分も手伝ってハートの矢で心を撃ち抜かれたのかな?
思えばそこが恋の一手だった気がします。
アレッシオ側はそこだと思うけど、悠一はどこだったのか?正直よく分からなかった。
普段は気弱に思えるような態度を取るのに、アレッシオに対してはきっちりとYES、NOを示す。
悠一の気弱な部分と強気な部分はおそらく、メリハリのある性格という表現で、アレッシオが惹かれる要素ですが、その性格があやふやで上滑りを感じました。
悠一の元彼とアレッシオに近づく為に悠一を利用する女子社員が、本当に『嫌な奴』で、そのふたりをアレッシオがスパっと切り捨てる部分は気持ち良かったけれど、悠一自身がなぜ強く対応できないのか?
アレッシオに意見した時のような強気な部分があるなら、どうして言われっぱなのか?
そこが不可解でもあり。
イラストが苦手な作家さんで殆んど無い萌えが、申し訳ないことに更に減ってしまった。どこに萌えたかと言うとイタすシーンぐらいかなぁ。イタすシーンのみですが萌えが全くなかったわけでもないということで中立にさせていただきました。