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熱砂のプリンスにさらわれてv
アラブではなく『あらぶ』というひらがなで表記、これだけでもうお話のトーンは想像できようってものです。
アラブ物のといえば、屈強にして俺様、傲慢で時に鬼畜、そして大抵がオイルダラーで王(子)様、性欲過多で受を思う存分好きなように扱い、時には無体を働いて大泣(鳴)きさせるという攻のイメージですが、今回はちょっと違う。
表紙では王子様が攻めっぽい(?)ので、体格差逆転もの!?とか一瞬考えたけれど、そんなことは当然ながら有るわけはなく、日本人ビジネスマン攻のアラブの王子様受のお話です。
受の王子様ターリク王子こと晃はショタ気味です。
年齢的には作中に出てくる国での成人17歳ですが、ちんまく小生意気そうながら愛らしい晃のイラストが年齢よりも下に見えてしまう。みろくことこさんのイラストの力が絶大に発揮されています。
また、「あいじん」「せっくす」等のひらがな表記の単語達がよりいっそう晃が幼いという印象付けに一役買っています。
多少あざとさの感じる演出ですが、生まれながらの王族・王子様の小生意気で傲慢な発言、自分は全て知ってるのだ!と思いこんでいる世間知らずさをアピールするのには良い方法かな、とも。
しかし、ただ幼さを残し我が儘放題ばかりな晃ではありません。
頭にあるのは常に、仲良しで同じ年齢の弟ラティーフ王子こと日本名・優を守るのは自分であるという使命感。自分たちが成人できないこと、どうやったら自分たちの成人に異を唱える親族達に『立派な成人である』ということを認めさせるか、小さな頭であれやこれや考えているのです。
だからこその、大誘拐に繋がるのですが・・・
誘拐された方はたまったもんじゃありません。
実際、攻の久瀬義徳は晃のことを面倒な相手と認識していました。
それはもう、王族とはいえこんな子供になんか付き合ってられるか!ぐらいの勢いだったんだけど、も。
晃の我が儘で身勝手な行動には(生来の部分もあるが)意味があり、自分の会社との契約を切望する訳、生い立ちなど知れば知るほど晃をなんとか今の状況から脱出させてやりたい、晃の為になるように動いてやろうとなってくる。
鬼畜と見せかけて、実は思慮深く色々考えて行動してくれる大人の男なのです。
しかも、面倒な相手と思っていた晃に対する接し方が、けっこう甘くイタすシーンも濃いめです。
『キス=せっくす』と思い得意げにしていた晃に正しいセックスを教え、しかも自分好みに調教しっちゃってる感バリバリの所もありましたが・・・
優や優の母親の血縁の家庭教師・南なども手伝って悪化する状況を切り抜けて自由を手にするという流れ。
アラブ物ならではの砂漠でのトラブル等もあり読んでいてなかなか楽しかったです。
しかしながら、一風変わった感が最後までぬぐえなかったのはやはり、受けが「アラブの王子様」だったからでしょうか。
あ、晃のイタすシーンでの喘ぎに「きゃうっ・・・」といういかにもなのも飛び出しますので、そういうの嫌い!という方はお気を付けを。