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shumi janainda
エッセイを書かれていた当初より
BL好きを公にしていらっしゃいましたが、
エッセイではその軽妙な文体を面白く思っても、
他人の熱いBL解説なんかわざわざ本で読みたくないや、と
大変失礼な思いを抱いたのは事実です。
あの瞬間の自分、タコ殴りにされるがよろしい。
BL漫画ってこういう切り口から読むのも面白いんだよ、
という入門編とのことですが、
しょっぱなからテーマが「リバ」とは入門の域を超えておりますよ。
まず、BL漫画への入魂っぷりが紙面からはみ出す勢いで、
正直少しイタイかなーと斜め読みしそうになる感は否めません。
ところがどっこい、語り始めると理性と知性ある言葉でもって
作品の核となっている部分へどんどんと踏み込んで行くので、
たとえ赤裸々な腐女子の日常や、常にチャック全開気味の
妄想が炸裂していようともご愛嬌なのです。
名前が挙がっただけでも50作以上。
既知の作品にはこんな魅力があったのかと
新たな発見が出てくることしきり。
鳥人ヒロミさん、西田東さん、石原理さんなんかは
本書を読まなければ恐らく作品を手にする事がなかった方々でした。
テーマもこれまた
「純愛」「ハッピーエンド」「友情」「寮」「時代物」「オヤジ」
「パートナー」「毛」他にも色々、ちるちるさんではお馴染みのキーワードです。
きっと、ここがこうくるか、いやこれは違うんじゃ、と
頷きやツッコミを入れてしまうことでしょう。
留まることないBL熱と妄想とは反比例に、
女性としての諸々は下降の一途をたどる現実も
自虐と笑いのタネにしてしまう剛胆で柔軟な姿勢に脱帽です。
ご本人も然ることながら、ご友人も濃い方々ばかりで
その交友関係と直截なやりとりは抱腹絶倒もの。
本書のテーマ考察のために、真っ昼間のカフェで
カバーを掛けずに某シリーズの読書会を決行されたのですから、
もはや言葉もありませぬ。
このハイテンションな萌え語りの洪水
誰かに似てると思ったら、栗本薫先生ですね
・寮は理想の疑似家族。女性向けに寮ものが多いのは、血縁・婚姻で結ばれたイエから解放されたい人が多いから
・マジョリティは関係性の考察に時間を費やさない
など思わず唸る鋭い分析も
ただ残念なことに好みが全く合わないのですw
私はT村Kでは萌えないし、新撰組!はまさにその脚本の「乙女回路」ゆえにつまらないと思いました
ちょっとでも狙ってやってる感があるとダメなタイプなのです
「幻想の三角関係」とか、「40代×12歳はNG」は共感しました
卒論のテーマが任侠映画における同性愛!だったという三浦さん
一回、一日ならぬ一ヶ月編集長なんて任せてみてほしいですね