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書き下ろしアリ、元祖ケンカップルの恋!
toukyou no kyuujitsu
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ラブ増量で。
まとまっちゃったカップルの、ラブ全開の右往左往。
離れがたい、最後の相手と見定めても、自分の殻はなかなか破れないようです。
今回も、本編は北条先生視点。
東休カップルの北条先生は、真史を本当に愛したことで、それまでの自信たっぷりで傲岸だった自分のアイデンティティの崩壊と戦うって感じで、真史を絶対に離さないという根本には揺るぎがない。
いろいろすれ違いはあっても、その度に二人の結びつきは強固になっていくのだなと思える。
「元祖ケンカップル」といわれても、初版の時期を考えれば、そうだったんだろうなと納得できます。
とりあえず、恋愛以前の自分の存在意義ってところから後ろ向きにウジウジうじうじと、自分の殻から芽を出すのに4冊も付き合わした札休カップルの皇のお話よりは、スピーディかつダイナミックでおもしろかったわ。
帯『どんな喧嘩をしたって、嫌いにならない』
やっぱ元祖ケンカップルの元祖がちょっと引っかかるんだよなあとか思いつつ2巻へ。
今回は友人の医師松宮、花折を交えいつもの4人メンバーで函館に観光旅行に行ってるとこから始まります。
機内でうしろのカップルの話声が五月蠅いとイラついてる北条なんですがその後、席へとやってきた真史と話せばまた口喧嘩…いや、君達も十分五月蠅いんちゃうんかいー。
しかしこの2人、やたらめったらに口喧嘩するのはいいんだけど場所構わず何でもどこでもギャースカ言い合い過ぎ。
もういい大人なんだからさーと思っちゃいました。
いや、この2人の口喧嘩な関係は好きなんですけどね。
あと前巻に引き続き気になるのがこの松宮、花折がやたらに一緒に飲んじゃあ2人の関係を心配してくる親密度は、医者ってより学生達って感じがしちゃって、札幌の休日から続けて読むと医者達と学生サークル達の関係が大差ないのでそこに違和感。
うだうだ書いてますが話がつまらないって訳じゃなくそういった部分がちょいちょい気になりはします。
そこを振り払ってしまわないと物語に集中出来ないんですが、微妙にちょいちょい出てくるので邪魔くさい。
こう頭の上にたまにやってくる小さな虫を右手で時々追い払いながら読み終えたって感じ。
後半の展開はちと深刻入って来て、真史の浮気疑惑と北条の元へと送られて来る謎の脅迫状。
嫉妬にぐるぐるしていた北条がそれを認めて最後は開き治っちゃってるのがおもろかった。
真史も完全に過去は振り切って北条がホントに好きなんだよなーってのが読んでて伝わってきてああ、やっぱこの2人好きだわーとそう思ったですよ。
なんだかんだ書いてますが全2巻読み終えた時にしみじみそう感じました、この2人やっぱ好きだって。
余韻や満足度も、札休よりこちらの方が強いです。
本編4巻、そしてこちらのスピンオフ2巻、合計6巻読み終えて振り返るとこのシリーズ、読んでおいて良かったって気持ちにはなりました。
ただ自分の様に凄い名作!ってハードル上げないで普通に読んだ方が無難かと思います。