ふるえる恋の声

furueuru koi no koe

ふるえる恋の声
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
2
得点
6
評価数
3
平均
2.3 / 5
神率
0%
著者
深山ひより 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
大槻ミゥ 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
価格
¥571(税抜)  
ISBN
9784829624975

あらすじ

あがり症で友人の少ない由樹は、自分とは正反対の同級生・境に密かに恋をしている。見ているだけでよかったのに、偶然友人となった瞬間から欲が出てしまった――。期待の新鋭が贈るセンシティブ・ラブ!デビュー!
(出版社より)

表題作ふるえる恋の声

成績も人受けもよく声フェチの学園祭執行役員
極度な人見知りで引っ込み思案な放送部員

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数2

声フェチな攻様の恋

今回は成績も人受けもよく声フェチの学園祭執行役員と
極度な人見知りで引っ込み思案な放送部員のお話です。

密かに思っていた攻様に急接近された受様が
彼と接する事で今までの自分から一歩前進するまで。

攻様が通う高校は都内でも有数の進学校で
普段は勉強に重きが置かれていますが
2ケ月後に迫った学園祭の準備で大忙しです。

団体行動を好まない攻様は
部活動も委員会にも所属していなかった為
学祭の執行委員を押しつけられてしまいます。

なってしまえば妥協を許さない攻様はある日
音響担当の放送部に進行確認をすべく
放送室に向かっていたのですが

放課後の下校を促す放送を耳にした瞬間、
攻様の身体に快感にも似た衝撃を感じて
呆然となってしまいます!!

なんっ、だ・・・なん、なんだ?!

実は攻様はかなりの声フェチ。
その放送は攻様が今まで聞いた事のない声で
連絡事項を告げていたに過ぎませんが
高過ぎず低過ぎずもろ好みの声だったのです♪

気付けば攻様は放送室に駆けだして
着いた放送室では何人かいた部員に目もくれず
マイクに向かっていた少年が怯える程に
詰め寄ってしまうのです(苦笑)

この少年こそが今回の受様なのですが
受様は超が付く辛いの人見知りで
攻様に問いかけられても堪えられず、
真っ赤になった上にうっすらと涙組む始末。

しかし
受様の声に一耳惚れした攻様は
幼馴染だという放送部部長に
やんわりと引き離れても

執行委員の立場を盾にとって
放送部に日参するようになるのですが
受様と親しい部長に妬くようになります。

これじゃ、まるで恋愛じゃないか?

一方、受様も
攻様に対して思うところがあって…。

深山さんのデビュー作である本作は、
自分と対極にあるが故に
憧れていた攻様に突然懐かれてしまった
超人見知りの受様の恋物語になります。

攻様は自分に自信がある故に
興味を惹いた受様にドンドン迫って行くのですが
かなりのニブチン君なのです♪

実は受様は前から攻様に恋をしていたので
攻様の友人アプローチにも答えたいと思いつつも
上手くこたえられないうちに

攻様の気持ちのほうが高まって恋に進展するので
更なるランクアップを求められた受様は
現状把握だけでいっぱいいっぱいみたいな(笑)

そんな二人がどうやったら落ち着くのか
最後までハラハラ楽しく読めました。

但、進展はかなりゆっくりなので
もどかしさも楽しめる方以外はご注意を!!

今回は本作同様、攻様に切ない恋をする受様のお話
神江真凪さんの『First Love 』をご紹介作としますね。

1

あ~青春・・・

深山さん、初読み作品が結構よかったので、他の作品も読んでみました。

すごく面白かったか、感動したか、というとまあちょっと違うんですが、デビュー作だと思えば十分及第点だと思います。
すごくキュンキュン可愛い系統の、いわば『学園もの』です。ストーリーそのものも、別に捻ったものでもありません。

『正統派』『王道』という感じで、だからこそ意外と読み手を選びそうな感じはしますが、私はわりと好きですね。

これで境(攻)がもっと、いかにもありがちなように、たとえ根が優しくてどんないいヤツ(という設定)でも、どこまでも自分勝手で押しが強くて~、という感じだったら、たぶん途中で投げてたでしょう。

正直、最初は『また俺様攻めかよ・・・』と感じてしまって、境にちょっとイラッと来たんですが、結果的にはちゃんと聞く耳も持ってるし、相手を理解しようという気持ちもあったので、大丈夫でした。

キャラクターは、みんなちょっと極端というか、特徴を強調し過ぎの感はありましたが、曖昧に流れて薄っぺらくなるよりはマシかもしれないです。
それに関して、いちばん気になったのは、由樹(受)の『対人恐怖症(あがり症)』の原因でした。ここまで極端なキャラクターにするんなら、背景もきちんと見せて欲しかったですね。

『対人恐怖症』は、由樹のキャラクターはもちろん、ストーリー展開に絡んでも、相当大きな意味を持つ設定ですから、もう少し原因をはっきりさせないと、由樹が『なぜここまで』というところに説得力が足りない気がしました。そこがちょっと惜しかったです。

それに、由樹の幼馴染みの三吉が、当て馬としてもっと食い下がるのかと思っていたら、あっさり身を引いてしまって、『え、もう抜けるの?』という気はしたものの、逆に潔いというか、清々しいとも言えるのかもしれません。
あと、どうでもいいことですが、私は脇の草田のようなキャラクターが、虫唾が走るほどキライなので、出て来るたびに気分悪くなりました。

それでも、トータルでは決して悪くはなかったんです。結構分厚いわりに、途中でダレずに読めましたし。文章も引っかかることもなく、心情描写も丁寧でよかったです。私の好きな『高校生もの』のよさは、十分詰まってたと思います。

ただ、イラストはあんまり合ってなかったと思いました。大槻さんの絵柄は可愛くていいんですが。

1

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