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作家さんの新作発表
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これはなかなか作者さんのこだわりの見える雰囲気で、この世界観にどっぷり浸かってしまえば楽しめるお話だと思います。
白い学ランに生徒会室でお紅茶、クラシック、生徒会の親衛隊…。挙げ句にバラを持って生徒会長が登場!
古きよき少女マンガのスタンダード(?)とでもいうのでしょうか。こういう世界に憧れる女性は多いと思いますので、わかりやすくもあります。
少女漫画のような、BLのような…。
鳳凰学園の生徒会長、統世は学園きってのプレイボーイで、ついたあだ名が「ヴァージンキラー」
彼のせいで学園から処女がほとんどいなくなってしまったという、そんな馬鹿な^^;というお話なのですが。
校内で乗馬、剣で決闘…ドリームBLて感じですね。
コメディー感半分、シリアス半分で読むのが楽しめるかと思います。
幼なじみで鳳凰学園の生徒会長と副会長の統世と右京。昔はベッタリだった二人ですが、統世が女の子に手を出すようになってからは距離が遠ざかります。
そんな右京に対し、「お前のヴァージンは俺が貰う」と宣言する統世。
やっぱりどこか少女漫画チックに思えるのは、右京の嫌がり方が男性にされる嫌悪感というより、女の子の破廉恥なことをしないで!て感じです。
外見も日本人なの?というようなキラキラした人ばかり。
純潔とかロストバージンとか、そういう単語を男性に対して使うのが苦手てかたもいるのでは、と思います。
この雰囲気は好きな方は好きなんだろうなあと思うのですが、私は「処女喪失」というテーマはちょっとしっくりこなかったです。
ヴァージン好きの統世は男子のヴァージンも好き。
最初は男にヴァージンなんかあるか!という天然で潔癖な右京ですが、統世に襲われ、逃げ回るうちに次第に体を慣され…。
処女で出なくなったら統世が自分に興味がないんだと落ち込むシーンも、純潔を崇拝する考え方も、今時女の子でもこんなコないよ!と作者さんが自分で書かれてましたが、私も男だからもっとないよ、という気分でいっ
ぱいでした。
あとがきから察するに、作者さんは美しいものが好きなのだと思われるのですが、でもそれとは別に、なんで統世が右京を好きなのかとか、右京が統世が好きなのかとか、恋愛的な部分はすっ飛ばして、意味のあるスト
ーリーのようなものはあまり感じられませんでした。
ならせめてベッドシーンを濃くするなら楽しめたかと思うのですが回数は多いのですが中身はそんなこともなく…。
お話としては内容があってないような感じです。
この雰囲気は稀なる気がしますので、この内容のなさは少し勿体ない。
途中で出てきて右京を襲う大学生も、何のために出てきたのか全くわかりませんでした。
ちょっと個人的には作者さんの独りよがりかな、と思える作品でした。