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te wo nobashite furete
事件の真相と雪彦と恋の行方が気になり一気読みしました。
犯人はずっと近くにいたんですね。
雪彦が親しい人たちに守られ素直にすれずに育っていて良かったです。
事件の解決の比重が大きく恋愛面は少し物足りませんでした。
手練れの桐山が雪彦にメロメロになるのが早かったですね。雪彦は初めての友達、知らない人との接触に意識してしまうのはわかります。
桐山は雪彦を大切にしてゆっくり進もうとしますが、初めての恋に相手はずっと大人で経験豊富そうなので雪彦は早く抱いてとおねだりします。可愛いですね。
事件は解決し、角膜の提供もあり目の手術が受けられると決まった所で終わります。
二人の対面も読みたかったなあ。
桐山が雪彦に出会い自分や雪彦を大切に生きていこうというところや、雪彦が目が見えて障害者手当が貰えなくなり学歴も職歴もない自分がどうやって社会で生きて行くのかとの不安を乗り越え、桐山と並んで生きて行きたいと思えた所が良かったです。
雪彦がちょっとお姫様的な書かれ方だったので。
しつこいですが恋愛面をもう少しプリーズです。
名倉さんの作品を読むのは3冊目だったと思います。
時折、甘ーーい作品を読みたくなるのですが、そういう本が今手元になかったので比較的甘いと認識している名倉さんの作品を読むことにしました。
攻めと受けの両視点です。
攻めは週刊誌の記者である桐山。
計算するに29歳といったところ。
ある特定の政治家を失脚させるためにはなんでもやると決めている男。
受けの雪彦は15歳で両親を何者かに惨殺され、その時の火災で失明した20歳の青年。
角膜移植待ちで、今は幼馴染みを含めた周りの手を頼り生活しています。
一応、犯人は最初わからないサスペンス仕立てです。
ただ、すぐにこの人しかいないねえとわかってしまいますが、作者さんご自身もあまりその辺りに重きは置いていらっしゃらないのかな?とも感じますし、普通の歳の差ラブだと思っていれば良いのかなと思います。
大手出版社勤務の桐山ですが、ビジュアルはフリーライターというワイルドさです。
反対に雪彦は、桐山が何度か言っていますが、まるで15歳で時間を止めてしまったかのような純粋さ。
上司からの命令で、雪彦の両親を惨殺した犯人を追うこととなった桐山でしたが、当初、取材目的で雪彦へ近づいたにも関わらず、彼の純粋さにすっかり参ってしまうんですよね。
その過程がけっこうあっさり風味です。
雪彦の方も初っ端から桐山へと惹かれていますし。
まあ、ラブとサスペンスの両仕立てですから、ページの都合もあるのだろうと思いますけども。
でも、せっかくノベルスなのでその辺りを充実させて欲しかったのと、桐山が政治家へ執着する原因は特に必要なかったのでは…?と読んでの感想です。
結果的には扱いも軽いですしね。
内容自体は『中立』といった具合なのですが、雪彦に対して「かわいいかわいい」を連発する桐山こそがわたしには可愛かったので『萌』にしました。
リンクスロマンを買うとその作品のイラストが入った栞が入っていますが、表紙イラストよりも中表紙のカラーイラストの方が美しかったので、そちらが良かったなあなんて贅沢なことを思っちゃいました。
でも、今時こういったオマケをつけて下さる方が珍しいのですけどね。
丸ごと1冊表題作です。
二人が両思いになるまでに半分、残り半分は犯人を逮捕することがメインに書かれています。
雪彦(受け)の幼馴染・良仁が最初から桐山(攻め)をマスコミ関係者じゃないかと疑っていたこともあり、雪彦は桐山が嘘をついていることを謝るとあっさりと許して両思いになってしまいます。
両思いになってからも、雪彦のピュアさに桐山が手出しを迷うあたりが良かったです。イラストとの相乗効果もあり、とにかく雪彦が可愛かったです。
ただ、ミステリとはいえ、犯人の目ぼしは早いうちについていますし、放火されそうな場面も男性陣の準備が整っていたこともあり、あまり緊迫感は感じませんでした。
恋も事件もするりと問題解決してしまったので、ちょっと物足りませんでした。事件の犯人が最後まで分からない方がもっと面白かったかもしれません。
5年前の事件で視力を失った雪彦と、その事件を調査する記者・桐山のお話です。名倉和希さんの小説に高座朗さんのイラストと、サスペンス風のお話ということでワクワクして読みました。
桐山のキャラ変…というかイイ人への変貌があまりにも呆気なくて肩透かしでしたが、そこをカバーして余りある雪彦の健気さと可愛さにメロメロでした。多感で好奇心旺盛な年頃の男の子らしい真っ直ぐさが眩しかったです。
せっかく素敵なイラストなのに、北山と雪彦以外のキャラクターが描かれていなかったのは残念でした。特に良仁は見たかったな~。