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bodyguard wa koi ni oboreru
初読み作家さんでした。
マフィアもの、半分血のつながった兄弟モノ、ボディガードと主の主従モノという、私にとっては好きな要素がつまった一冊でした。
確かに、ストーリーにあれ?と思うところもあるのですが、主人公二人の魅力にその疑問点も薄れてしまった感じです(笑)。
ストーリーの視点になっているケイトも好きだったのですが、頭がよくてちょっとミステリアスな雰囲気を感じさせるネイサンが気に入りました。
仕事ではとっても頭が切れるのに、恋愛に関しては初心なところが可愛いし(なんといってもまだ21歳だものね)。
裏社会モノらしく、緊迫するシーンもあり、最後まで楽しめました。
この一作前の時代物がとてもよかったので、2作目チャレンジです♪
マフィアものなんですが、主人公達が若者だったからか爽やかで、多少血の抗争などもありますが、結末は重くなく、未来ある展開と甘さも含み、義理とはいえ兄弟ものになるのに、とても雰囲気も良く好感のもてるお話でした。
阿部あかねさんのイラストも控えめで雰囲気は充分伝わってきました。
ケイトは日本人の母とアイルランド系アメリカ人の父の間に生まれた子。
父とは一カ月に10日程しか会えませんでしたが、7年生になって会えなくなるまで、父と母は結婚していると思っていたのです。
本当は結婚しておらず、母と逃げるようにニューヨークにやってきます。
生活は苦しく、ケイトはギャングの仲間に入ったりもしましたが、基本母思いで、母が病に倒れもう長くないと知った時ギャングから抜けるのですが、母は死んでしまいます。
母の埋葬の日、突然父のロバートがやってきて、父のボディガードとしてロスに行くことになりますが、屋敷に着くと、最初に出逢った次男のネイサンに「僕が貰う」と言われ、ネイサンのボディガードとして働くことになるのです。
ケイトは父がマフィアだと感づいてはいるのですが、小さい頃まで父子として愛を受けて暮らしていて、どうして突然現れた時に、父をなじったりとか泣きわめいたりとか感情をぶつけないのかな?とやけに物解りのよい青年に描かれていて、少しそこが不満でした。
全体を通しても、妾腹とはいえあまりに優等生というか、ボディガードに徹し過ぎていてカタブツとみえるほどに真面目で、もっと葛藤してもいいのでは?と思ったりもします。
ネイサンは、とても頭の良い奴です。
もう一人上にアダムという兄がいて、これがまた出来が悪く、次を継ぐ器には見えない小さい奴なのです。
それが、父に認められたいと、自分より優秀な弟に出し抜かれことへの危機感というもの抱いて策略するのが、事件を招くのです。
危険があるからケイトはネイサンを守りたいと思うし、ネイサンはケイトをボディガードではなく相棒としてもっと近づきたいし、ケイトを守りたいと思っている。
2人ともお互いを守りたいと思うという、そんな部分が優しさを演出しているのかもしれません。
ネイサンの世渡りの見事さが人間的にもとても魅力的。
アダムは長男としてのプレッシャーに押しつぶされていくのですが、彼はそんな兄を思いやり、諭す勇気も持っている。
まったくもって、とてもいい攻めで、賢くて頭が切れて、好きな人にはたまに臆病で、優しくて、でも時には大胆で、攻めとしてとても魅力をもった人物で、彼がツボでした!
皆のお父さんロバート、彼がしっかりしないからこんなことになっちゃってw
ネイサンの優秀さが際立ってました。
今回は代々続くマフィアの家に生まれた次男坊と
彼の異母義兄で元ギャングのボディガードのお話です。
父の元に引取られた受様が
父の家庭と属する組織で新たな人生を歩み出すまで。
受様は自分の父は仕事が忙しい人で
自分達と過ごせないのだと思って育ちますが
父に別れを切り出された日、
自分達が愛人と庶子だったと知ります。
その後の母子は
ニューヨークでどん底な生活で送り
受様はギャング達とつるむようになります。
度胸の良さと腕っ節に加えて
母親似の顔立ちがボスに気に入られた受様は
随分と警察の厄介になりますが
母が倒れた事をきっかけに
まっとうな仕事で母の治療費を稼ぎますが
母を助ける事は出来ませんでした。
受様は母の死をきっかけに
彼女の心を痛め続けたギャングを抜けますが
皮肉にも母の葬儀で久しぶりに会った父からも
堅気とは言えない空気を感じてしまいます。
後から知った事ですが
父は代々マフィアの家系で
表向きホテルやカジノを経営する実業家でも
裏の社会では昔ながらのきな臭い仕事で
幅を利かせていたのです。
同行を促す父について
久しぶりにロスに戻った受様ですが
父の本当の家である大邸宅に圧倒され、
早くもついてきた事を後悔してしまいます。
その上、父を出迎えた異母弟は
苦労など無縁そうな快活で奔放な雰囲気で
自分との違いばかりが目に付いてしまいます。
この異母弟こそが今回の攻様ですね♪
攻様は見た目に反して言葉使いは乱暴で
受様が父のボディガードとやり合ったと知ると
受様を自分にくれと言いだします!!
まるでペットを手に入れたかのように喜ぶ攻様に
受様は面倒くささしか覚え無かった上、
今まで攻様にボディガードがいなかったと知り、
先が思いやられてウンザリしてしまいます。
大学生である受様のボディーガードは
ソレほど難しいものでもないのですが
攻様始め父の正妻や異母兄を知るにつれ、
父の家族に違和感を感じるようになります。
息子とまともに会話もしない気の強そうな正妻、
弟の前では猛々しく自慢を繰り返す兄と
兄に素直に同意しても気持ちはないそぶりの弟、
その二人も父の前ではまるで借りてきた猫の様で
父も彼らを前にすると生徒を諭す教師の様で
母や自分を笑顔で抱きしめてくれた父とは別人の様。
ましてや自分が愛人の子だ知られたらと
戦々恐々な受様でしたが
表面上は何事もなく日々は過ぎていくのですが、
彼らの複雑な柵は家族間でおさまらず
後継者争いに拍車をかける事になります。
受様をも巻き込んだ後継者争いの結果とは?!
後継者争いが絡んだマフィアものですが
ほぼ家族間内だけで決着が付く上、
攻様と受様の恋も異母兄弟モノなのに
淡いピンクのハートが飛び交う様な
ほのぼの系なので
カバー裏のあらすじの
『禁断のラブスキャンダル』って解説は
イメージ程には内容と合ってないです(笑)
そもそも代々続くマフィアの掟の為に
父も本妻の息子達やるせない思いを抱きながら
頑なに今の立場を継承しようとした三人。
臆病な気質を隠して愛人の子や
弟に負けない様に後継ぎを目指した兄、
カリスマ性を持ちながら
兄を傷つけない様目立つ事を怖れる弟、
そして二人の資質に気づきながらも
年功序列の掟を貫こうとする父。
マフィアという実力主義の世界では
人を惹きつけるカリスマ性や技量は
努力だけではどうにもならないのでは?!
って思っちゃいましたね(苦笑)
本来歓迎されないだろう愛人の子である
受様という異分子が入った事で
三人の立ち位置をはっきりした感じなので
読後感はすっきりさわやかでした。
個人的にガチな兄弟モノは鬼門なのですが
本作は最後まで楽しく読めました♪
今回は本作同様、異母兄弟の恋話で
火崎勇さんの『負けてたまるか!』はいかが?
最後まで読むと何だか切ない…
そしてお父さんチョッとヘタレはいってるんじゃないか、本当に?!
確かに関わらない事でケイト達を護ったのかもしれないけれど、
ネイサンくらいの強引さがあればもう少し違った関係が築けたんじゃないのかな…
てめえがボスなんだろうがっ!!爺くらい黙らせろって感じ(笑)
なんかボスとしては物足りない感じでした。
まぁその分ネイサンがケイトを幸せにしてやって欲しいです。
それにしても、憎んでたはずの父親のところに
アッサリと着いていきすぎじゃないかケイト?!
母親が死んで何も考えられないのは解るけど
もう少しお父さんに抵抗して欲しかった(笑)
(会いに来れない理由を知った後なら解るんだけどね)
ん~とにかく何かがモヤモヤする~
お父さんもうチョッとしっかりとしてよっ!!