純愛は砂漠に香る

純愛は砂漠に香る
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
15
評価数
5
平均
3 / 5
神率
0%
著者
宮園みちる 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
高階佑 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
価格
¥850(税抜)  
ISBN
9784862638588

あらすじ

「お前を征服するのはこの私だ」「いけません…スワイド陛下……」幻の香料を求め、砂漠の国を訪れた元調香師の梓沙。しかし、王の夜枷をする『貢ぎ物』に間違われてしまう!! 精悍な王・スワイドに強引にキスされ、抵抗するも甘く激しい快楽を注がれ、抱かれてしまった梓沙。貴重な香料のため王の傍にいる事を選んだ梓沙は、毎晩悦楽で翻弄される。嫌なはずなのに…王の民を思う気持ちや、意外な優しさに、梓沙は恋心を抱き始めて…?

表題作純愛は砂漠に香る

28歳,王様
元調香師で香料会社若社長,28歳

その他の収録作品

  • 花嫁は砂漠に微笑む

レビュー投稿数4

いったいどんな香がするのか?

□純愛は砂漠に香る
実家の香料会社を継いだ元調香師の梓沙と、一国の王のスワイドの恋物語。
自社の為になんとしても、イシュミルの国花・ルシニルドを香料化して使いたい梓沙が自分の会社を取引相手の選考に加えてほしいと願い乞うと、スワイドはとある条件を出してくる。
それは梓沙に女物のアラブ風衣装を身に付け、宝飾品を飾りつけ自分を楽しませるようにというもので。
それで選考に入れてもらえるならと梓沙は嫌々その条件を飲むのですが、なんと梓沙を毎朝着飾るのはスワイド本人。
もちろん、目を楽しませるだけでは済みません、だってアラブものだから!
スワイドは手ずから梓沙を着飾らせ、そして自ら脱がせる。
それがとっても楽しそう。
梓沙は抵抗するものの、いつも流されるままに抱かれてしまう、それこそ毎日。
抵抗しても最後には抱かれてしまう梓沙は、体がどんどんスワイドに馴染んでいくのに、心は頑ななままでいつも「これは会社の為」と思っている。
まるで快感に流される自分を誤魔化す様な言い訳に思えて、認めてしまわないのかがじれったい。

スワイドはかなり梓沙を甘やかして大事にしているし、好意も持っているように見える。
自由に過ごさせているし、失礼ながら砂漠の王なのに傲慢な無体を働き過ぎず、けっこう紳士でした。
梓沙を何かと気遣う優しさを持ち合わせており、包容力もあるように思えた。

スワイドが国を治める国王という地位に付くために自分の夢を諦めたことを語るシーンがあったのですが、
「お前はやりたいことができるだろう」
地位も名誉もお金もあって、欲しいものは手に入らないこともないだろう立場のスワイドがそう梓沙に言い聞かせる言葉が重たく、やりたいことが出来るのに、何故しないのだ?という問いかけが聞こえてきそう。
梓沙は調香師という仕事を諦めたのは、家業を継がなくてはいけないという事からでしたが、実はフランスでの辛い恋の事があって帰国し、調香師をしていたらその恋を思い出してしまうから…という理由もあったのです。
本当にやりたい仕事から逃げている梓沙にはさぞ痛い言葉だろうなぁ。

しかも、その恋の相手ボードワン…これがとっても嫌な奴!で梓沙に恋のトラウマを植付けた…の目的が梓沙と同じくルシニルドの花で、梓沙の心は穏やかではありません。そして、ボードワンは好色と噂のスワイドに自分が連れてきた美男美女を宛がってなんとか取り入ろうとするのですが・・・。

色々都合よく進む部分もありましたが、砂漠だしアラブだし!
攻めのスワイドはカッコ良かったし、受けの梓沙はイラストでは地味に見えましたが…美人で、ちょっとツンデレさんなのが良かった。
香水が絡む話あなので、もっと香りの事が出てきても良かったかなーと思いますが専門的な知識をふんだんに盛り込まれてもさっぱりなので、物語の核ではありますが味付け程度なのが逆に読みやすかったです。
口絵カラーの黒衣で自信に充ち溢れた表情のスワイドと、その腕に抱かれる梓沙の切なげな表情が何とも素敵でした。

□花嫁に砂漠は微笑む
本編に出てきた、スワイドの側近とハーリムとスワイドを色仕掛けしよう…と目論んだボードワンが連れてきた美しい男女の中の一人ミシェルが主人公。
国外退去処分になったはずのミシェルはこっそりと国に残り、観光客相手に容姿を武器にタカって生活をしていた。しかし、地元の客引きとトラブルになっている所を警察に捕まり、連れて行かれそうになった所をハーリムに助けられ…

ミシェルは自分の容姿に自信があり、可愛いしぐさや媚の売り方を知っている。
なにせ家を飛び出してからこの方、自分の容姿の可愛さを武器としてきたから。
自分が微笑めばどんな相手も落ちるという自負もある。そう思っていたのに、ハーリムには自分の容姿が通じない。
それなら何としても彼を落として、落ちたところをツレなくしてやる!と思うのですが、ハーリムは自分に仕事を紹介して以来、ロクに様子を見に来てくれることも無く、逢ってもちっとも靡く様子もない。

ミシェルがもう能天気でお気楽で、無知で本当におバカで自分本位。
今まで自分に掛かればどんな男女でもどうにでも出来る、と思っていたのにここにきて上手くいかない、しかも仕事場では使えない子と陰口を叩かれ、うじうじして打たれ弱い子供で。
調子も軽ければ言葉も軽い。
けれどなんとなく憎めないキャラだったのは、傲慢な所がなく、ただただ無知な子供だったからかもしれません。

ミシェルとは逆にハーリムは堅く、そして真面目でミシェル相手にも丁寧な言葉で話しかける。
王であるスワイドの側近という立場もあり、いつもきっちりしているイメージで、媚を売って来るミシェルを受け流す余裕がある大人。
なかなか本心の見えなかった彼は、梓沙やスワイドの口からミシェルのことをどう思っていたのか、というのが語られています。

自分の容姿を武器として売っていたのに、実はミシェルはハーリムが初めてで!ここちょっとポイント高かったです。誰彼構わずだった受けが、真実の愛に出会いたった一人の人だけにと自分を捧げるという展開も嫌いじゃありませんが、こういう可愛い子が実は初めてで怯えるっての良いじゃないですか!
しかも、ハーリムはイタすシーンでも丁寧語。
丁寧語攻めです。
短いシーンですが、丁寧語で攻めるハーリムに大変萌えさせていただきました。

本編よりはややコメディよりの軽い感じの話でしたが、脇役カップルのお話も楽しめて良かったです。

1

砂漠、王子、そして日本人の美青年

まさに、アラビアンラブなお話。本作を読む前に先日は他作家の『官能と快楽の砂漠』を読んだ後だったのですが、またも再来気味のアラブものブームが来てるので、手当たり次第探してると言ったところ。
そこにタイムリーに出現した作品とも言えます。

主人公は日本のしがない、香料会社社長の美青年・梓沙が、砂漠の国の王に見初められる。初めの出会いは最悪だったけど、傍にいるうちに、国王としての彼の器の大きさと優しさにふれて、梓沙の気持ちも大きく傾いて…。
またこの国王・スワイドが傲慢かと思いきや、意外と紳士で、梓沙に無理矢理迫ったりせず、優しく見守っている度量の広い男だったところが、この作品の特徴って感じがします。
また、スワイド王の臣下が主役のリンク作も面白いです。

0

本編CPよりも2話目のCPの方が好きスv

アラブです。

「純愛は砂漠に香る」
イシュミル国王・スワイド×元調香師で香料会社の社員・梓沙

小さな香料会社の後継ぎとして経営を守るためにイシュミルに『ルシニルド』と呼ばれる花を探しにきた梓沙。
ルシニルドはこの国の国花でそう簡単に手に入るものではなく王室の許可も必要で。
そんな初めての土地・イシュミルの砂漠で車を立ち往生させていた梓沙はある青年に助けられるのだが…。

最初は勘違いから犯されて。
その後はルシニルドを手に入れるための交換条件のようにしてスワイドの望むがままに在ることになる梓沙。
けれど、それは着飾るシーンばかりで夜のシーンは「毎夜抱きました」的に端的に語られるだけなので、それほど凌辱色というかそういうものでもなく。
梓沙の意思が伴わないまま行われている行為ではあるんだろうけれども、それが見えないのでそれほど酷さは感じられませんでした。
むしろ、それを見せてほしかったというか。
とはいうものの、スワイドは最初っから梓沙のことを気に入っているわけで。
いたぶるために抱いているわけではないし。
梓沙の気持ちの問題なのでしょうが、ルシニルドのこともあるせいかほとんど抵抗は見られないのでいわゆる凌辱的なシーンにはならないのかな。
だからなのか、少し物足りなさというか期待外れというかそういうのを感じてしまいました。
国王でありながらなんの迷いもなく梓沙を花嫁にと考えるあたりもとんでもアラブの正しい在り方なのでしょうか。

「花嫁は砂漠に微笑む」
スワイドの秘書・ハーリム×家出少年・ミシェル

梓沙を陥れる謀略に加わっていたミシェルは国外追放を言い渡される。
けれど、特に帰りたい場所もないミシェルはこっそりイシュミルに残る。
周りの優しい人たちの温情に預かり日々暮らしていたミシェルだが、ある日問題を起こしたところに現れたのはハーリムで…。

ミシェルの容姿とかを考えれば好みから言えば梓沙の方が好みなのですが。
でも、今回はこちらのお話の方が好みでした。
簡単にいえば「ミイラ取りがミイラになりました」みたいな。
ミシェルは自分の容姿が相手に与える効果を知っていて。
自分で可愛いこともわかっているからそれを武器に生きているようなところがあって。
けれど、ハーリムにはそれがまったく通じない。
通じないと見返してやろう、堕としてやろうという気になって。
とにかく側にいたい一心で仕事を紹介してもらったり。
ハーリムはずっと側にいてくれるわけではなく、ミシェルに対する態度もそっけない。
そのうちにその執着が実は恋心であることに気付くミシェル。
それまでちゃんとした人づきあいをしてこなかったミシェルの本物の恋にあたふたする様子は非常にかわいいです。
そして、梓沙とスワイドの助けもあって告白にこぎつけるのですが。
………ハーリム!!
堅物な真面目男と見せかけておいてなかなかの男だ、ハーリム!
ミシェルが自分からはっきりとした意思表示をするまで黙っていただけで、実はハーリムも最初からミシェルのことを気にかけていて。
ベッドの中でのちょっと意地悪な感じとかもステキでした。
秘めた情熱家というか。
そんなハーリムの好きなシーンは、初めて繋がった時の
 「動いていいですか?」
 「ダメ、もう少し」
 「我慢できません」
的なやりとり。
ミシェルの言葉無視してこのあとガンガン攻めますから(笑)
なんか普段冷静な人である分、こういう時に見せられる切羽詰まった感というか本気さ加減というか。
そういうのすごく好きです。
これもギャップ萌えになるのかしら?
サラッとミシェルの両親に挨拶にしに行かなくちゃとか言うあたりもなんとも。

0

ギャップに萌ぇ(*´▽`*)

『純愛は砂漠に香る』
スワイド×梓沙
受けにとって初エチのお相手が攻めだと萌える私。
この受けサマお初でなかったのでちょっと残念…。
_| ̄|○
この時点でテンション下がり気味…。
しかも前の相手が出てくるし、受けとのエチを喋るわで超最悪!
性格も悪いし根性もクサッタ野郎で、受けは過去恋愛したことがなかったとはいえ、よくこんな男と付き合ってたな。
(`Д´)
受けは強気なんだけど、でも弱い部分だってあり、人間らしさがあって良かったと思います。
攻めサマは強引かつ、器の大きい男でカッコ良かった。
(*´∀`*)
ストーリーはおもしろいんです。
でも、受けがお初だったらもっと楽しく読めただろうなぁ…。

『花嫁は砂漠に微笑む』
ハーリル×ミシェル
ミシェルは、おバカのわりにプライドは高く自分の可愛さをひけらかす、しかも仕事もちゃんとしないし、私の苦手なタイプなので読むのがしんどく、またもテンション下がり気味…。
でも途中、心を入れかえ頑張って仕事をし始めたので何とか下降気味だったのテンションも上がり始めた。
しかしハーリル、いったいいつからミシェルに惹かれ始めたのかさっぱり分からなかった。
(゚Д゚)
スワイドと梓沙には分かっていた様だが、読み手としては
「えっ、いつの間に!?(;゚Д゚)!」といった感じでした。
でも真面目なハーリルが結構情熱的で、そのギャップに萌えました。
(*´▽`*)
こちらで登場するスワイドと梓沙の方が私には好きでした。

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