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読みながら『いったいどんな嘘が?』と心配なのか楽しみなのかよくわからないままに、それでも結構期待しつつ読んでたら・・・何これ?肩透かしというか期待外れというか。
特別な事件も起伏もなく、何気ない日常の描写がダラダラ続きますが、それは別にいいんです。
なんというか、前半のほのぼのしたトーンは結構よかったと思うので、それがいきなり断ち切られたというかまるで別の話になっちゃったように感じたんですよね。
しかも『嘘』からあとがあまりにも急ぎ足で、ラストもあっけなさ過ぎて『ここで終わり?』と呆然です。
『嘘と蜜月』だけど、ストーリーの大半は『蜜月』で占められて、終盤におざなりに突っ込んだような『嘘』とその慌ただしい収束・・・
ここまで『蜜月』部分に分量割く必要あったのかなあ。アンバランスだとしか感じませんでした。
あとがきで『すごく苦労した(リテイク続き?)』と書かれてましたが、なんか完成作もまだ迷走してる感じです。
それとも、これが思い描いた通りの形なんでしょうか。だったらガッカリしかないんだけど。
これならもう無理に捻って『嘘』なんて入れなくても、淡々とした同棲生活にちょっとしたすれ違いが生じてその和解で終わるような平凡な日常のストーリーでよかったんじゃ、とさえ思ってしまいました。せっかく苦労して書かれたのに、すべて否定するようなこと言って申し訳ありませんが。
でもそう思うくらい『蜜月』部分の雰囲気はよかったんですよね。
そして西村さんのイラスト、あまりご縁がないんですがこういう絵を描かれる方でしたっけ?ものすごく苦手なタイプの絵柄で参りました。
普通に出会って、恋をして…同棲をして、とても幸せそうなカップルの穏やかな蜜月のお話。
じゃあ、嘘は一体なんなんだろうと⁉︎
攻様の過去の同棲相手のことなんだろうかと、気になりながら読んでいったら、最後の嘘の部分の展開は、唐突でもあり、その内容がある意味衝撃的でもありました。
心情描写をとても丁寧に、大切にされて書かれる作家さんだけに、長編が多いのも頷けるし、そこが好きな作家さんでもあるので、このお話も、もう少し細かい部分まで、じっくり読みたかったお話です。
地味なんですけど、優しい気持ちになれる良いお話だと思っただけに、最後、駆け足になってしまっている分もったいなかったと思います。
広告プランナーの矢吹 × イラストレーターの和奏の一途な恋物語。
あと、お話には菊千代さんという一匹の猫が登場してます。
この猫がいい味だしていて、可愛くて良かったです♡
矢吹から告白して、同棲を持ちかけられ、2人と一匹のラブラブ生活も2年が経過。
そんな幸せな日々の中、矢吹が「北海道に左遷が決まったから、一人で行く…和奏には幸せにしてくれる相手がきっと見つかるから…」
みたいな事を突然告げてきます。
納得できないもののどうすることも出来ない和奏。
左遷が嘘で、理由は家族関係だということがわかります。
結局は、一人で行ってしまう矢吹。
最初は、凄く硬派な優しいイメージでいい感じの攻様だったのに、最後の矢吹の行動は、和奏を想うからこその優しさは伝わってくるものの、「別れよう」とは一度言えなかった矢吹の未練と、一緒にいって欲しいと言えないヘタレな部分が目立ってしまって残念なキャラではあったかも(笑)
逆に、生活感のなさそうな、頼りなげな和奏の方が、押し掛け女房のように、猫の菊千代さんと北海道へ乗り込んで行ってくれた時には、ホッとしました(笑)
それにしても、いろいろ考えてしまうお話でした。
BLでは、あまり考えられない別れの理由ではあったものの、これが現実問題として、結婚する男女に置き換えれば、別れの理由として充分考えられるんだよなあと⁉︎
そう考えると、男同士であっても、親を含めた将来の事を考えられたお話だと思うと、逆に現実味おびていて感慨深い気持ちにさせられました。
こういった、深いところまで丁寧に書かれるストーリー展開は、谷崎先生らしいなあと嬉しくもあります。
blはあくまでもファンタジー世界が好きだと言われる方には、少し重たいお話かもしれません。
でも、矢吹の父親にしても、結局は息子想いの良い人でしたし、悪い人が出てこないところは、読んでいて心地よかったです。
あと心残りなのは、北海道へ行ってからの生活や、矢吹と確執のあった父親との和やかな会話を、実際聞いて見たかったなあと。
全体的に、ほのぼの幸せなお話でした。
和奏は、新米のイラストレーターで、細々と自分の描いた絵で生計を立てていた。
そんな和奏が、元々勤めていた印刷会社の関係で、新婦の友人の友人くらいの関係の人間の結婚式に出席した際、同じく新郎側で友人の友人の大手広告代理店に勤務する矢吹と出逢う。
初対面で「絵を見たい」と言われ、連絡先を交換するが、和奏は所詮、社交辞令なのだろう、と思っていた。
ところが、その日から毎日、矢吹から連絡が入るようになり、食事の約束をし、すっかり和奏も矢吹からの連絡を心待ちにするようになり、週に一回の外食を楽しみにするようになった。
その矢先、矢吹に「好きだ」と告白され、和奏は困惑し、返事ができないものの、その後も矢吹との付き合いは続き、男同士なんて考えられなかった和奏も自然に矢吹を受け入れるようになる。
そして、ひたむきに求められて激しく甘い快楽を教えられるうちに心も体も彼にのめりこんでいく。
そして、二人は一緒に暮らし始める。
一緒に暮らしていても、大手代理店ですばらしい成果を出している矢吹は忙しく、すれ違いがちな日々が続くけれど、それでも一緒に寝て、毎日矢吹と会話のできる日々は、和奏にとって充足感のある日々をもたらしてくれた。
そんな忙しい矢吹が、一緒に暮らし始めて二年、突如、連休を取ってきた。
九日間、優しくて楽しい日々を過ごした和奏と矢吹だったが、連休の最終日、突然、矢吹から転勤(左遷)と和奏は連れて行かない旨を伝えられる。
和奏はショックを受けるけれど、実は矢吹の転勤は左遷などではなく、矢吹が家庭の事情から望んで異動を申し出たこと、また、亡くなったと伝えられていた矢吹の父親が生きていることを告げられ、混乱する。
最終的に和奏の出した結論は……
という話でした。
なんというか「よかった」としか言いようがない話でした。
でもそれは、今のこの年に読んだからいい話だったんだ、と思います。
思春期の頃に読んだら、それはもうただただ悲しいだけの話になってしまうと思うんですが、そんな簡単なことじゃないんだよなー……とこの年になると思うんですよね。
また、作者さんがあとがきに書いてあったことがとても重い。
「恋人同士であっても他人が一緒に暮らすのは簡単ではなく、長く一緒にいようと覚悟するのは、更に難しいのだと思います」
本当にそのとおりだと思います。
だからこそ、矢吹は「一緒に暮らさない」ことを選択し、一度は和奏もそれを受け入れた。
けれど、それを乗り越えるだけの積み重ねたものが二年の間に育っていったからこそ、のラストだったんだと思います。
本には読む側にも旬というのがあって、同じ本でも、自分の置かれた状況や年齢によって、全然感じ方が変わってくるんだと思うんですが、この本はたまたま読んだタイミングが今の私の悩みとか、葛藤とぴったりで、すごく沁みました。
「結婚」と「恋愛」は違う。
そういうことをしみじみと実感できる年齢になってから読むことをオススメする作品です。
どうしてルビー文庫というのは表紙にセンスがないんだろう?
と、毎回思ってしまうのです。
悪くないのもあるけれど、何だかな、、
今回はイラストが西村しゅうこさんで、悪くない絵師さんのはずなんだけどこの表紙はドン引きしました、好きな作家さんなのに・・・
谷崎さんらしい淡々とした展開。
知り合いの結婚披露宴で出会った攻めと受け。
攻めは受けが気に入ったようで、イラストレーターが職業と聞き、速攻翌日から電話をし、出張土産を送ったり、デートを取り付けたり。
色々と気もあい、何回か会っているある日、攻めにキスをされてしまう。
戸惑うけれど、会うことを断れなくて、段々と進展していき、何となく恋人になってしまう2人。
この何となくが、受けの優柔不断さのようでもあり戸惑いのうちでもあるのだけれど、「嫌」という気持ちが起きなかったから受け入れていったのだとは思う。
余りに自然に恋人になり、同居がはじまってしまったのは、読み手としてもツッコミ忘れるくらいに自然だったのです。
同居にもほとんど問題もなく、互いの仕事を尊重しながら実に上手く同居生活が送れていて、一体どんなヤマが?と思いきや。
ラスト近くにいきなり攻めに転勤が決定したという。
「さよなら」も「別れよう」もなく、ただただ見送るだけ、まるで出張でも行くように出ていく攻め。
そうしてなだらかな斜面を登ってラストに至ります。
本音をさらけだしてわめいたり、怒ったり、ケンカしたり、
それぞれの詳しい話の場面があるわけでもなく、何かトラウマを匂わせるでもなく。
それでも読ませてしまうのがすごいなーと、ただ感心してしまった。
自分の好きな作家さんというので欲目があるのかもしれないが、こんな2人の関係を許してしまっている自分がいるのです。
受けがイラストレーターという自由がきく職業だから得られる結末だったと思います。
攻めが最後の最後でヘタレだったという部分、父親との確執なんかも、もっと掘り起こせばいくらでも波瀾に富んだ展開ができたのに、あえて淡々と静かに流れたこの話。
ひょっとしたら、まだ始まりの話なのではないかな?とさえ思うのです。
相手を信頼すること、それが一番のテーマだったのかな?