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丸木文華の禁断愛ワールド!!
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イラストも、著者が描いてます、
本文を読みながら抱く徹男のイメージと、著者が描く肖像が随分違うので、少しがっかりしながら読みました。
伊藤深水が描く仙女風の美少年を想像したんだけど、挿絵の轍雄はショタっポイ。
明治の日本が文明開化で沸いたあたりの時代背景。
紀田財閥後継者の清一。
清一の母は、大勢いる父の愛人の一人。
母が死に、父が囲う大勢の愛人たちと子供の中で育った清一は、後継争いを体験しているので、信頼できる家族がいない。
清一の親友が、負債と共に子爵を受け継ぐ。身籠った芸妓を見受けして、初産で早逝。赤ん坊を育てながらの返済資金繰りに詰まり、溢死する。
親友の葬式で、孤立無援の二歳の轍雄を見て、清一は運命を感じて引き取り養子に迎える。
徹雄は、容貌は芸妓だった母に似て、性格や好みは親友の子爵に似ていた。
清一は、素直に美しく育つ轍雄に惹かれていく。
紆余曲折あって、当て馬もいて、
轍雄は清一と生涯共に生きる事を自分自身で考えて選ぶ。
パリに向かう船旅の間に、二歳の轍雄との邂逅を思い返す清一。
梅の香りが漂う明るい未来を感じる結末。
とても読みやすい文体で読み応えもありました。
徹雄の実の父と母から引き継いでしまったものや、清一の酷いまでの執着。最初から最後まで二人の執着のお話ですが、登場人物の出生から生きてきた道の糸を張り巡らせ読者を納得させてくれるので読んでいて気持ちが良いです。
時代っぽさはエッセンスであり、そこまで難しい用語や設定は出てきていません。
自分がもし女ならば、こんな性格の自分は、もし自分でなければ、と徹雄は何度も自問し、自ら答えを出していきます。女ならば清一は自分を抱くか、いや後継に出来ないから受け入れない、後継に向いていない、自分でない他の人間であっても清一は愛したか。自分のことを考えているようで清一で回っている。
けれど「もし違う人間が自分の位置にいたなら同じように愛されるのか」という考え、アイデンティティの問いは他作品でもよくよく考えるので、こういったことが出てきて答えを出してくれる作品はとても貴重だと思いました。
清一に囲われ慄いても、清一は流されつつ自分を分析していて、安直に快楽で絆されません(情ではすんなり絆されます)。強引に籠の鳥にされてからラストに落ち着くまでの徹雄17歳の心理描写が一筋縄でないのがこの作品の魅力だと思います。
年齢差や禁忌がテーマだとしても年下キャラが無駄に綺麗とか初すぎとかは適当だと作為的で白けてしまうのですが、上手いバランスで描かれているなと思いました。徹雄が敏感でエッチなのは芸妓母の血です。
清一は未遂や勘違いに見せかけ(見せかけるだけ)嫉妬に業火を燃やしての行為は強烈でした。綿密な描写がすごい…
そ、そこ描いて欲しかったよ!という最初の触れ合いもちゃあんと最後にあったのが最高でした。
10年前だとしてもこの表紙はダサくて残念です。すごく良い作品なのにライブラリにあるとあまり目にしたくない…
Kindle Unlimited
kindle unlimitedでおすすめされて読みましたが、これまた好みでした。よくある執着攻め×順応性高い美人受けだと侮ったためにどんでん返しを食らったので、ネタバレを承知で書きます。何といっても、この作品の一番良いところは攻めの自己分析力が異様に高い点です。エロがそれなりにハードだったり、色んなタブーを犯しているところはありますが、それよりも人物描写が大好きでした。
(おすすめポイント)
①攻めの自己分析力
頭のおかしな執着攻はBL界に相当数存在すると思うのですが、頭がおかしいことをここまで明確に自覚しているキャラクターはあまりいない気がします。だいたい受けの方が懐柔されて「めでたし、めでたし」になりますし、今回もそのパターンに漏れず、歪な関係であってもピースが嵌るように受けが順応し、ハッピーエンドで終わるかと思ったのですが・・・意外とこのお義父さん、強いです。強いというか、強くなりきれなかったというか。その人間臭さが後半になるにつれて明らかになります。丸木先生すごいなぁ。こういうちょっとした斜め上の展開を入れてくるあたり、先生の才覚を感じます。
②主題の重さ
全体的に仄暗い作品ではあるものの、愛とは?恋とは?家族とは?血の繋がりとは?と、なんだか壮大なテーマが至る所に散りばめられており、読後の満足度が半端ない。しかも二人とも自分や相手がおかしいことを自覚して、逃げる選択肢を残しておきながらも一緒にいる決断をする。別れられるけど別れないことを選択した、とでも言うのでしょうか。こういう精神的な繋がりがBLって感じで好きです。
③結果ハッピーエンド
ここまで妖しげな雰囲気を出していながら、結果的にベストだと思えるエンディングが用意されています。執着と自由の塩梅が絶妙。また、「鬼子の夢」でも思ったのですが、ラストの第三者描写が本当に美しい。邪魔しない程度にスパイスを与えて、最後の数行まで手を抜かない先生のこだわりを感じました。間違いなく神です。
いろんな意味で最高でした
血が繋がらないのに非常に仲の良い親子二人はある事をキッカケにすれ違いを起こしてしまい、受けである息子君がお父さんに
死ぬほど気持ちいい事をされまくる
お話でした。
手をあげたりといった折檻は一切なくて、もう本当に快楽地獄といった感じで、心の金棒を熱くせずには読めない内容となっております。
エロスだけではなくお話の展開も終始ドキドキで、獣のようなお父さんはやる事が爆発的で、その上狡猾なので胸の苦しくなるような場面も何度かありました。それが苦し面白くて、すらすらと?いえ、ガツガツと読めてしまいました。
養子とは言え、全く血の繋がらない二人ですから、親子になったその時にある意味結婚したようなものですね。血の繋がりがあれば、遠慮してしまうこと、逆に度が過ぎてしまう事があると思いますが、最終的に異質な二人はお互いの隙間を埋め合い、支え合い、最高の夫婦に見えてくるような気さえします。
親子関係を抜いてしまえば、執着攻めのエロ良いお話なんですよねー!
私はこんなにも愛してくれるお父さんがちょっと羨ましくも思えました。かっこいいしお金持ちだし、白目剥くほど気持ちよくしてもらえちゃうんですよ?私も息子にして欲しい(笑)
最後の方で視点が息子君からお父さんに変わって、随分と印象が変わりました。お父さんはただただ、息子君に恋して愛しているだけの悲しい獣でした…。
これからの二人にはたまにスパイス的なハプニングもあるのでしょうが、それを越えて更に絆を深め、幸せになってゆくのだろうとまで妄想してしまいました。
禁忌とエロスを求める方にはおすすめできると思います。
<まずは注意事項を>
*丸木さん作品はエロ描写に定評がある作家さんらしくてそれは読んでみてその通りだった、ってのは問題ないけれど、最中に一度だけ排泄描写が有りました。
スカトロは絶対に受け付けられないっっ!!て人は気をつけて下さい。
可愛くて仕方がない徹雄(息子)が自分の元を離れていくという誤解から、清一(義父)が豹変してしまい力ずくで犯してしまう訳だが、正直な感想を言うと、とどまるべき一線を越えた末の八方塞がりからくる絶望感や息苦しさってのは感じなかった。
設定からして昔の昼メロドラマ並みのドロドロとした展開で最後まで押し通すかと思いきや、衝動につき動かされながらもお互いが何とかしないとって理性も相手を思いやる気持ちも残っていて、その結果未来の見える方向を選んでいるので、好感触な印象で読み終えたのはいい意味で意外だった。
そもそも徹雄が幼い頃に実の父親が亡くなり、親友だった清一に引き取られてって流れで養子縁組して全く血のつながりはないので、年の差感覚で読めた。
なのに、作中の群れ場ではやたらと鉄雄の「お父さん」呼びが出てくるところが妙に禁忌を煽る。
たまたま選んだこの小説が私にとって丸木さん初読みながらも、この作品はエロ度とハッピーエンドのバランスが良くて読みやすかった。
なかなか読み応えありました。ストーリーがしっかりしててよかった。
17も年の離れた義理の親子。清一は親友の子、徹雄(てつお)を引き取り育てていた。高校生になるまでは義父の言うことをよくきく優等生で清純な息子だったが、商家の後を継ぐという義父の希望に初めて背き、絵を志したいと言い出す。
激しく反発し合う親子。怒った清一は、おまえなど男娼にしてやると徹雄の体を開いてゆく。禁断の関係はどこへゆくのか。。
という感じ。
名前が時代物っぽくていいですね。タイトルの梅は、徹雄の体から匂い立つ香りを連想させるもの。
義父といっても若く美丈夫の清一なので美しく想像できる。いや、おやじも大好物ですけども。
禁忌の関係であり、今ほどの自由がなかった時代設定で、不幸な生い立ちも絡み、ドロドロテイスト。義父の執着がすごい。好みなのでよかったです。
2人の体の関係の終着点は、ひょっとしたら救われない結末かと心配しましたが、ハッピーエンドで胸をなで下ろしました。また、ガチ親子じゃないので大丈夫でした。
なんといっても徹雄の健気さ、その中で開花するエロ、そして自分の志を捨てないという人間性が物語りの救いになっていました。
別宅で抱かれ、乱れまくっていた徹雄の決断がみどころ。
以前から気になっていて、古本で買う予定でしたが、
「アズ・ノベルズ創刊9周年記念フェア」を機に
新刊で購入しました。
とても読みごたえのある作品でした。
明治時代の雰囲気が伝わってくる文章で、
当時の時代を感じられるのが良かったです。
紀田さんの、仕事や一族に対する容赦ない対応、一族の因縁、
伯父の存在、徹雄くんに対する執着や束縛、
徹雄くんに近づく人たちへの牽制や報復、病気、
など、様々な意味の恐怖や狂気、重さが
詰め込まれた作品だと思いました。
色々と重たくなりますが、それを徹雄くんが軽くしてくれて、
徹雄くんは、ほんのり明かりを灯すような存在だと思いました。
恐怖や重さを味わって、静めて、…を繰り返しているような
感じになったので、適度な刺激が得られました。
紀田さんの執着ぶりからして、この物語の設定が
義理で良かったと思いました。
これが実の親子の設定だったら、いくら小説といえども
受け入れるのは難しいと思いました。
徹雄くんが、間違った親子関係や歪んだ想いだと自覚していて、
それでも順応していくと言ったのには奥が深いと思いました。
紀田さんが肺炎だと知った時には、徹雄くんと同じ思いになりました。
当時の医療技術を考えると…、覚悟をして読んでいましたが、
紀田さんの徹雄くんへの想いの執念が功を奏したのか、
無事に克服できて良かったと思いました。
紀田さんの親友であった徹雄くんの亡き実父と紀田さんとの
エピソードは、何だか心が温まる話だなと思いました。
安田先生は、非常に残念というか何というか…。
誰か良い人が見つかるようにと願わずにはいられませんでした。
今回の評価は、「萌×2」と「神」で少し迷いました。
「神」評価でも問題はないのですが、内容が濃すぎて、
背負いきれないくらいの重たさを感じてしまい、
それが どうしても引っかかってしまったので、
最終的に「萌×2」にしました。
ガチ近親相姦ものが苦手な私にとって、義理の親子はベターな禁忌カプです。
加えて、歴史もの・執着攻という、自分的な萌要素がたくさん詰まった作品でした。
攻様は主人公・徹雄(ゴツそうな名前ですが儚げ受・笑)の実父の旧友という間柄。
この攻様・清一さん(清廉そうな名前ですが鬼畜ヤンデレ攻・笑)の、徹雄に対する執着度合いが度を越してます。
物語の冒頭辺りではさほどそんな様子は見せないので、読み手としては肩透かしをくらったような気がするのですが、ある日徹雄が悪い伯父に騙されて輪姦されそうに(未遂)なったところで態度が一転。
徹雄に対する激しい執着を見せ始めます。
ここからはヤンデレ変態執着攻・清一さんの本領発揮です(笑)
特筆すべきは厠のシーン…これは…この作品の一つの見せ場だと思います。
スカ的な要素のあるBLは少ないので、そういう意味でも衝撃作と言っていいのではないでしょうか?
最後はハッピーエンドですが、途中まで清一さんのあまりの暴挙ぶりを徹雄がどう思っているのか分からず、迷いの中で抱かれ続ける日々が痛々しかったです。
そんな中で出した一つの答え。清一さんの弱さを受け入れるという選択をした徹雄の芯の強さには、とても好感が持てました。
そういった心の動きの表現も納得のいくもので、物語の運び方も上手かったです。
丸木さんはご自分で挿絵も描いてらして、多才ですね。
女装させた徹雄を倒錯した表情で責める清一さんの絵は、ヤンデレ感が良く出ていました(笑)
次回作も期待します。
帯『一生、この身が朽ちるまで…』
丸木さんがゲームシナリオの時からそうなんですが萌えポイントが実に合うのですなー。
この作品も思いっきり萌えツボを突きまくられましたですよ。
義父と息子、義親子モノ!
息子である徹雄[受]は清一[攻]とは血は繋がっていませんが2歳の時に彼の元へと引き取られ幼い頃は実父だと思っていたという程でそれだけに禁忌感はバッチリです!
そう、近親モノの醍醐味それは禁忌感!!!
もう感嘆符付きで断言しちゃいますが禁忌感があってこそ近親モノに萌えるのですよー!!
徹雄は17歳で未だ女装姿もいける少年、しかも黒髪短髪!!
黒髪短髪スキーとしてはその時点でもうときめくんですが!
その黒髪短髪の17才少年が「お父さん」って呼ぶんですよー、エロ最中も呼び名はお父さんです、た…たまらん!
時代設定が明治なだけに性器名称等がやや古めの表現をされているのが雰囲気に合っていてエロい~。
媚薬、浣腸、強姦、緊迫、女装と汁ダク盛り沢山エロ。
切なさはあるけど痛さはないです(あ、画家の先生はボコられて気の毒だったけど)
叔父とか洋行とか割とあっさり決着がつきますが2人が愛し合ってるのならそれでいいのだー。
最後は清一視点から書かれてるんですが、徹雄への自慰指導や欲情するシーンとか、独占欲と執着攻っぷりが萌えツボついてきます。
エロ+萌、どちらも堪能しました。
やっぱ丸木さんのシチュとエロは萌えるなあと再確認。