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評価は萌か中立かで悩みましたが、厳し目に中立にしました。
神奈木さんの小説の作品は何冊か読んできたのですが、どうしてかいつも余り萌え度は高くありません(汗)。
神奈木さんが原作の漫画の方が萌え度が高い傾向があるのですが、今回もそんな感じでした。
主人公は熱血刑事とその同級生のクールで美人なエロ作家。
ちょっと変わった設定かなと思いました。
攻め様はやんちゃで男っぽく、受け様も美人なんですが度胸もある。
それに加え、脇キャラも荒っぽいんですが男らしい、という割と好みの設定なのに、文章の表現のせいなのか、登場人物たちからちょっと離れてみているような感じがして、十分に感情移入出来なかったように思います。
攻め様がマル暴なので、裏社会との絡みも結構出てきて危険なシーンも出てくるのですが、そういう時も割と淡々とした雰囲気です。
好きな設定は沢山あるのに、少し残念な印象でした。
水名瀬さんの挿絵目当てだったのですが、スーツ姿の男性たちがカッコ良かったです。
ヤクザ顔負けの人相で、職務違反寸前の捜査は日常茶飯事、そんな強面で鳴らす高千穂愛。
実は高千穂は元ヤンの刑事だった。
その高千穂の隣の部屋で生活をしているのが、腐れ縁の同級生で元優等生・宮原束紗。
高校の時はあんなに優等生だったのに、今の束紗の仕事は超ハードな濡れ場を書く人気ポルノ作家。
涼しげな美貌でとてもそんな仕事をしているようには見えない束紗だったが、高千穂にはやりたい放題。
たとえ、緊迫した張り込みの最中だろうが「腹が減った」とマイペースに電話をかけてくるし、勝手に人の部屋に入り込んで眠っている。
そんな束紗に対して、高千穂は文句を言いながらもついつい世話を焼いてしまい……
という話でした。
なんというか、鈍感世話焼き攻×わがまま健気受?な感じの話でした。
って、書いてて思ったんですが、鈍感なくせに世話焼きって実は相当たちが悪いのでは?
それとは逆に、実は、束紗が緊迫した場面で高千穂に電話をかけてくるのは、高千穂が帰ってこないじゃないかと心配をしているからで、あれこれわがままを言うのも高千穂にかまって欲しいからで……って考えたら束紗って相当かわいい生き物なんじゃないかと思えてくる話でした。
全く違うタイプの人間が相手の意図が読み取れなくて、でもお互いを思いあってるのがわかる感じがすっごくかわいかったです。
ノンケの親友にずっと片思いで、ようやくその想いに気付いたノンケの方がだんだんに自分の気持ちに気付いていくって設定は好物。
この作品、この基本設定というか、大筋はとっても好みのはずなんだけど、、、。
メインの二人のキャラの、どちらもなんというか、萌えツボを外してきてるというか、、、
束紗の最初の方とか、寧ろ地雷キャラ?
後半でようやく、高千穂が好きすぎて不器用なだけっていう風に納得して、まあ、共感してもいいかなって感じにはなるんだけど、、、。
高千穂の方も、あまりにも鈍感すぎてちょっと、、、。
まあ、終わりよければ全てよしってことで。
そして、どうせノンケを落とすなら、北里を落とす成瀬の話の方が楽しそうで、読んでみたいです。
仕事一途で超鈍感な男が、隣人で幼馴染の恋心に全く気がつかずにいて、というお話。
熱血刑事の事件解決(?というか顛末)がメインで、アテ馬もかなり優秀に配置され、鈍感男の気持ちを認識させるのに上手く事件と絡んでとってもスムーズに展開されて違和感もありません。
シリアスなのに軽く、コメディ感もあって、まったくもって上手いな~と思いました。
しかし萌えるかというと、そこが微妙ーーーう~む、、
主役が健全すぎるからかな?
せっかく、受けがポルノ作家だという設定なら、それを生かしたエロを入れてくれたら、面白かったとは思うのですが。
それはこの作家さんのタイプじゃないかな?
高千穂が摘発しようとしている組のライバルの組の若頭・上条という男が登場し、束沙にちょっかいを出そうとするのですが、この男がまたいい感じなんです。
決して本音を漏らさず(ラストでボソっと言いますが)、鉄砲玉にくらわす残酷な暴力のシーンが彼の冷徹さを語っていて、中々にいい存在感でした。
束沙の担当編集の成瀬という男も、高千穂はいけすかないと思い牙をむいて威嚇しているような態度をとっているんですが、中盤から高千穂の後輩の里見と仲良しこよしになっていて、それはそれでちょっと興味がそそられました。
肝心の主役カプについては高千穂の無鉄砲な無茶ぶりに束沙は心配で心配でという、本当は好きでたまらないけれど言えないから面倒をかける振りをして自分にかまってもらっている振りをしながら、高千穂を案じていたというかなりな健気ぶり。
なかなかいいヤツでした。
しかし、高千穂がなーー。
てんで子供なんだもん!色気のイの字もないような人で、本当ハラハラしたんですよね。
作品の前半、束沙のペンネームが”ひびの束沙”になっていて、途中から”ひびき束沙”に訂正されていました。
ひびきが正しいのだとは思いますが、このミスはちょっとヤバイでしょう。
何と言っても主人公の名前ですから!
せっかくおいしい設定が沢山つくってあるのに、色気が足りなかった。
きっとそれが萌えきれない理由だったかもしれません。
上のあらすじみたいに『噛み合わない恋の駆け引き』っていのは何処だろう?っと思ってしまった。神奈木さんの本だからお話自体は面白く読めました。でも内容的には普通だな~。
マル暴だから結構、面白いかな?とは思ったんですけどね。あと官能小説家♪っていうのにかなりの期待はしてたんですけど、特にどうといったこともなかったし・・・。
小説家の束紗の片想いです。でも視点は刑事のめぐむなので、その辺りの切ない感じはあまり感じとれませんでした。表題が『マル暴の恋人』ってなってたので、もう出来上がったCPのお話だと勘違いしたんですが、くっ付くのは最後です。
束紗は怪我をして帰ってくるめぐむの事が心配で仕方がないのですが、ちょっと変わってる?感じなのであまり感情は読み取れませんね。生活能力があまりない感じがしますが、実は出来るんだろうケド、しないんでしょう・・・。めぐむに頼ってる?甘えてる感じです。でも態度は限りなくツンデレです。
めぐむの担当は『鏑木組』です。鏑木組が狙ってるのが堂本組です。堂本組の若頭が上条なんですが、彼が束紗に目をつけます。上条はめぐむと束紗が一緒にいる所をみて、すぐに束紗の気持ちに気づくのです。上条はめぐむに対して恨みというよりも許せないことがあるんです。
めぐむに一からマル暴の仕事を教えたのが城島なんですが、彼は病気で亡くなっています。
上条はヤクザではあるけれど城島を慕っていた・・・。なのに何故ずっと側にいためぐむが城島の病気に気付かなかったのか!気づいていれば助かったかも・・・。という憤りを感じているんです。もちろん最後まで仕事をするのは城島の意思だったので、めぐむはその意志を尊重したのですが、その事は上条は知らない・・・。って感じですね。
でも、この上条の横槍でめぐむは自分の気持ちに気づいて束紗とCPになるんですけどね・・・。
普通に面白いんだけど、なんか起伏が無かった様な気がしました・・・。
どちらかというとキャラに共感というより、依存出来なかったのが、原因かな?