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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
初っ端からかなりキチクなシーンから始まるお話で
思わず山藍先生の作品を頭に思い浮かべてしまったけど、
・・・ああ、こんなもんで終わったよとホットしました(笑)
でも、痛い事には変わりがないのですがね。
華族の出なのになんでこんなにっ!って言うくらい酷い目に
会っている受け様は可哀そうです。
でも、世間知らずでどこまでも高貴な受け様なのです。
そして攻め様は・・・
恩返しの為だったなら最初から優しくしろよ!ってぐらい
初めから傲岸不遜でキチクなお方です。
でもそれなりに理由があるんですよね。
後半で思わずポロリとしてしまいました。
この本、出だしこそ、主人公は、山寺での僧達による複数陵辱で肉便所状態。
そこに、金貸しの男…鏑木があらわれて、強引に自分の所に連れ帰ります。
家の借金を肩代わりしてくれた鏑木に、弥は…
この話、もっと、こう、陰惨悲惨にエロエロした話が展開するのかと思いきや、割と早々に、そんな展開から離れちゃう。
あの、山寺の日々は何だったんだ?ってくらい
それもこれも、
主人公の弥が、とってもお育ちがよくって、気高い魂の持ち主だからかな。
で、その気高い魂を持って育つためには、昭和10年で、華族の嫡男っていう設定が必要だったのね。
王道の、華族凋落、借金のかたに身体を奪われ……というお話。
実家の商売の破綻、父の自殺の後、冴島弥は家令により山奥の寺に匿われるが
そこでの日々は、住職の目を盗んで僧侶達に彼を輪姦・凌辱される苦痛の日々。
そんな日々が続いたある日、成り上がりの若金融業者である鏑木という男が
彼の身柄を引き取りに来る。
鏑木が肩代わりしてくれた借金を返すべく、要は今度は彼に抱かれる日々になる……
そんな日々の中で弥が親戚に囚われる危機が起こるが、勿論鏑木が颯爽と現れて救出。
そしてお決まりの、実は鏑木は、昔から弥を想っていた……という種明かし。
最初ハードに始まった割には、あまあまのストーリーで
籠の鳥という割には、借金の払いに身体は差し出してはいるものの
鏑木の所に引き取られてからは結構楽しく暮しているし
竜頭蛇尾なお話でございました。
ちょっとだけ時代物のイイ話。
だけど、そのイイ話になるまでにこれでもかー!な不幸があったりとかはなく、投げやりな態度や行き違いがあったり、何気にデジャブ感が漂うよくある話ではありました。
そこに新鮮味や面白みを見つけるのはちょっと自分には難しかった。
下剋上萌えという路線もあるが、今一つな感じも・・・
受けがバカとか、ものすごくひねくれていたりとか、性格にかなり難ありだったらよかったんだが、、、
華族で資産家の親が商売に失敗して借財を残して亡くなる。
残された一人息子は借金取りから逃れる為に寺に匿われるが、そこで寺男達に慰み者にされている。
そしてある日、借金を全て肩代わりしたという金貸しの男がその息子を迎えに来て、お前は俺に買われたのだといい、連れて行かれる。
といった始まりのお話、勘がよければこの時点で、ハハ~ン、、と予想はできるし、案の定である。
悔しさのあまり、借金は返すといいはり、何もないから体で返す。
行為の度に金額が払われ、それを返済にあててもそれは微々たる金額にしかならない。
そんな時、その男の秘書が会社の仕事を手伝って給与をもらいませんか?と声を掛けてくる。
働き始めて見えてくる、高利貸しの素顔。
そして働くことの面白さ。
そんな人生再生物語を展開させて、その裏には実は・・・
悪意はなく好意のお話。
ただ誤算はその間に好きになってしまったこと。
特に特徴もなく、ありふれた展開にさほど思い入れもできずに、それなりに上手くまとまった作品という印象。
自分の萌えやワクワクを掘り起こしてくれるにはちょっとモノ足りなかった。
前作の「インプリンティング」が面白く期待したのだが・・・作品としては上手いんだけど盛り上がりがもっと欲しかったな。