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青春BLの金字塔、最高にドラマティックな第三巻!! 書き下ろしも収録!!
sapporo no kyujitsu
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
芦谷と言い争いになり、まるで傷つけるためだけのように口付けられた皇。
そのキスに絶望した皇は、自分に告白してくれた奈里子と付き合い始める。
しかし、皇は決して奈里子を大切にしているとは言い難い行動を取り、芦谷はもちろん、サークルの仲間とも距離をおくようになり、皇の生活は荒み始める。
そんなさなか、皇は姉の婚約者との顔合わせのため、実家に帰ることになる。
皇の唯一の理解者であった姉の婚約者である人との対面は、難なく終わったけれど、そんな彼と姉から、皇は皇の人生を覆すような提案をされることになる。
今まで自分が継ぐしかないと思っていた父親の仕事を、姉とその婚約者が引き受けてくれると言うのだ。
すぐに結論の出せない皇だったが、戻った実家で姉とその婚約者のことを悪く言う父親の言葉を聞いて、皇は生まれて初めて父親と言い争いをしてしまう。
そのまま雨の中、実家を飛び出した皇は、他に行くあてもなく真史の元を訪ねる。
そこで、初めて自分の気持ちを洗いざらいぶちまけた皇は、新たな気持ちで北海道へ帰ることを決める。
戻った北海道で、奈里子との関係に終止符をうち、芦谷に自分の想いを告げた皇。
受け入れられなくてもいい、そんな覚悟で伝えた「好き」に芦谷は同じ言葉を返してくれた。
「生まれてきてくれてよかった」
ずっと欲しかった言葉を芦谷からもらった皇。
という話でした。
ゆっくりゆっくり焦れったいほどゆっくり進んでいた二人の恋愛がようやく着地しました。
とはいえ、皇は急に「親離れ」に目覚めたのか、実家からの支援を断ってしまっての大学生活続行なんですが。
正直、そんなに世の中甘くないぞ、と言いたくなる程度にはすれてしまった私もここにいます。
大学行きながら、自分の生活を全て支えるって相当難しいことだとは思うんだけど。
くっついたところまでは、片想いの着地点。
でもまだ続きがあるようなので、恋愛だけじゃないところも作者さんは描いてくれるつもりがあるのかどうなのか。
個人的には、この話は恋愛ものではあるものの、それ以上に皇の成長物語だと思っているので。
一度現実はそんなに甘くないって思い知ってもらって、その上で、もうちょっと自分の過去に折り合いをつけてもらって、みんなに一番いい形で皇が大人になってくれればいいな、と思います。
帯『生まれてきてよかった、芦谷と出会えたから-。』
2巻の段階で既に皇にイラッと来てたんですが、今回は冒頭からイラッと通り越して、うわーーこいつの背中にキックかましてやりてええぇ~!!ってッ気持ちになってきます。
この作品やっぱ皇の性格がネックだなあ。
傷付ける為だけなら最初から女の子と付き合ったりするんじゃないでしょ!しかも何故こいつがやたら女性からモテるのか、顔か、顔が良いからか、それしか取り柄無いと思うんですが。
父親と喧嘩して後半になってからちょっとマシになってくるんですが、それでもまあこれでやっと普通のレベル。
皇の周りに彼の理解者と優しくしてくれる相手が居過ぎです。
っていうかこいつ周りに恵まれ過ぎ。
自分からは動こうとしない癖に、けれど他人からの感情や愛情は欲しがるというあまりに一方的過ぎてやっぱり好きになれない。
そしてやっとこさついに芦谷と皇の想いが通じ合います。
しかしここに来るまでに散々周りに迷惑かけたなー。
これも青春といえばそれで終わりですが。
書き下ろしの「解き放つ日」は芦谷視点での話。
ラスト後一巻、ここまで来たら最後まで見守りますよー。
評価は萌と中立の半々位。
大迷走を続けてきた皇ですが、この巻で、ようやく二人の関係に進展がみられます。
結局は、自ら変わろうとしないと何も変えられないってことに、ようやく、皇は気付きます。
ちゃんと向き合うのを怖れるばかりで、周りをちゃんと見ることもせず蹲っていた皇ですが、はじめて父親とやり合って、ようやく、鳥かごから一歩、外へ踏み出します。
それにしても、皇って、訳わからなすぎ。
って言うか、人の気持ちに鈍感すぎ。
皇の告白を聞かされた時の芦谷の脱力感を思うと、、、
で、ここまで盛り上がりながら、結局この巻でもエチ無しで終わり。
芦谷、がんばれ
この前、月村さんの「Cherry」を読んだ時にも思ったんですが、主人公が自分を守るために嘘をつくのはいい、でもそれは人を傷つけないものにしてほしいし、そうでないのなら、それなりの報いは受けてほしい。あまりにも自己本位、自分のことしか考えてない受けに、まったくシンパシーを感じないので、攻めの気持ちも理解できなかった。
キャッチフレーズの「青春BLの金字塔」っていう言葉が、薄ら寒く感じるというか、BLってポルノ的要素もあるんだし、大人の読むものだと思うので、大人の読者の目に耐える作品であってほしい。
当時はどうだったのか知りませんが、現在、こうやって文庫化したものを読むと、あまりにも青臭い、ご都合主義の展開に醒めまくりでした。
ともあれ、あれこれいいながらも続きは買いますけど。
桜木さんはディアプラス文庫に書き始めてから作家買いして読むようになったので、こうして過去の作品を読むと、うまくなられたんだなあ、としみじみしてしまいました。
3巻でようやく受けが攻めに自分の出生時の罪とやらを話せて、気持ちを確かめ合うことができたので、いい話ではあるんだろう。
でも、なんだかとても読後感が悪い。
これ、そもそもここまで引っ張るようなことではなくて、愛人の子だった受けが唯一の男子として生まれたせいで、正妻だった女性が自殺した…というエピソードは1巻の時点で読者は知っているんだから、早めに攻めが問い詰めるなどして、どうにかしてほしかった。話し合いがちゃんとできてさえいれば、さくっと一冊で終わってた。
そのチャンスはあって、1巻で、受けが攻めになにも自分の気持ちや考えを伝えないのに、わかってよ!と一方的にキレた場面。あそこで攻めは、ちゃんと問い詰めるべきだった。気持ちが芽生えてたならなおさら。
生まれてきちゃいけなかったと思い続けてきた主人公が自己否定でいっぱいで、愛される自信がないのはわかる。だが、だからと言って思うようにいかないとまわりの人間に八つ当たりしまくり、自分を好きになってくれた女の子まで泣かしてしまうのは胸糞でしかない。
それなのにみんなして主人公を甘やかすので、こんなに長々と引っ張ったのになにも成長が見られない。
姉の婚約者が婿養子になってくれそうで、後継ぎ問題から解き放たれそうになった主人公が、自分がいざ自由にしていいのかも、となった時に喜ぶのではなく、親にキレて「ずるい」とか言い出したところなんかは、本当になんとも言えない気持ちになった。じゃあどうしろって言うのさ…。
実家からの仕送りを断って家庭教師のバイトを始めたけれど、それが自立に結びつくのか。周りが本当に、主人公にやさしすぎる世界なので、結局色々助けてもらえそうだなーと意地悪な気持ちになってしまう…。
3巻ラストまでキスだけで、こんなに引っ張れるのは素直にすごいと思う。
3冊目にしてようやく悟りました。
受けを愛でるための物語なんですね、これ。
話が面白いか面白くないかは考えず、その善悪やら好き嫌いやらも考えず、ただただ受けをよしよししてやるためのお話なんだと、ようやく悟りました。
受けがどんだけ我侭言っても「そうそう、君が正しい」
どんだけ勝手をしても「うんうん、それで良いんだよ」
癇癪起こせば「そうだよね、みんな酷いよね」
そんな感じで読めば、面白くはないけど腹も立ちません。
いくら「馬鹿じゃん?」と思っても、いくら「おいおい;」と思っても。
好きでもないのに「付き合ってやる」と言われ、デートも電話も無視されて、悲しんでる女の子に同情なんてしちゃ駄目なんです。
そこは「アンタが当て馬になることで受けが攻めの気を引けるんだから我慢してね♪」と言わなきゃいけないんです。
親友である攻めのことを心配しているのに「みんな攻めのことばっか考えて俺の気持ちはだれも考えてくれない!」と癇癪起こされた女の子には、「泣きながら受けに謝りなさいよ」と言わなきゃいけないんです。
好きにしたいって言うから「やりたいことがあるなら言ってごらん」と理解を示したのに「なにも思いつかないよ!」と逆切れされた可哀想な親には、「とりあえず奴の自分探しのためのお金を出してやって」と言わなきゃいけないんです。
受けがこれまで自分を世界一可哀想だと愛でながら、面倒なことからは全部逃げながら、ぼや~っと生きてきたツケを、周りが全部払ってあげれば良いんです。
そんな風で、この作品の読み方はあらかた理解したのですが、やっぱり前々からどうにも気になるのが、セリフ。
「受けのために良いこと言ってやるぜ!」な気合も充分の説教臭い長台詞は随分慣れたんですが、セリフの中での段落改行がどうしても気持ち悪いんです。
まるまる1ページに渡るセリフに改行がないのも読みにくいだろうけど、セリフの途中で段落改行されると、それはもう私の中ではセリフじゃなくて説明文にしか見えないんですよね。
受けに何かを理解させるための役割を全部セリフにさせるのが私には合わないんだと思うんです。
普通は周りの人のちょっとした言葉や態度をきっかけに自分で気が付くことなんですが、この作品では全部それを誰かがセリフで教えて、受けが「なんてスゴイ人だ!」と鵜呑みにする…という手法が取られているので。
せめて演説じゃなくて会話にしてくれればちょっとは読みやすいのに…と思います。