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renai kakumei
受×攻の2人共が弱くて狡く、好きなのにどこかいつも諦めを考えつつ、忘れられない。世間一般とか将来的な事や家族とか難題を言い訳して弱い自身の隠れ蓑したりと人の脆さ弱さを丁寧に描かれていて、久々に海賀作品に出会えたと実感しています。「スタンダードレビュー」「黄色い風」と同じショコラから素晴らしい名作が発売されてますが、私がその作品を読んだのは去年か一昨年くらいで近年は新作を出されてないとしり落胆してたので凄く嬉しいです。しかも、「黄色い風」とタメ張る痛い系で読み応え十分でした。最近、花丸文庫の「メイプルシロップパンケーキ」「flower」2作品を手に入れましたが何度も読み返してしまうくらいに好きな作品になりました。他の過去の雑誌掲載分のノベルズ化も強く希望すると同時に新作も読みたいので作家活動を続けて頂きたいと切に願うばかりです。あと「恋愛革命」を好きになった方は書店の棚にはない思うので、ブックオフの100円コーナーで「スタンダードレビュー」「黄色い風」に置いてあるのをまま見かけるので、もし見掛けたら騙され思ってレジへGO!! 特にこの2作品は素晴らしい痛さが魅力的であの木原音瀬作品とタメ張る面白さがあります。是非、色んな方に海賀作品に触れて欲しいと思います。名作が知られてないのはあまりにも勿体ないので!!
初読みの作家さんです。
いやー、読んでよかった!!
非常に満足です。
大学生の虎之介はある日バイト先で別れ話をしている男女を見かける。
その夜、駆けつけた飲み会で同級生の兄としてその男・瑞希と再会する。
酔い潰れた瑞希に散々な目に遭わされた虎之介はもう会うこともないだろうと思っていたのだが、あるバイトを持ちかけられて…。
最初は虎之介にしてみれば単なる迷惑な人でしかないんですよね、瑞希って。
酔ってダウン駄目にされて、面倒みてあげたのにお礼もなくて。
発せられる言葉も少しも優しくないし。
ツンというかどこか尖ってるような感じで。
けれど、瑞希のバイトをするようになって。
少しずつ距離が縮まっていくようで。
そうすると、その言葉とか態度の持つ意味みたいなのも見えてきて。
徐々に徐々に瑞希の方も気持ちが虎之介に寄っていくというか、振り回されていくというかそういうのも見えてきて。
そういうことに振り回される自分に対する不安とかを口にする瑞希がかわいかった。
デレではないんだけど、自分の感情をストレートに口にできるのっていいな。
中盤からは別れる別れないというような話になっていくんですが、そう言いたがるのが場面によって虎之介だったり瑞希だったり。
でも、瑞希が言うのは虎之介のためでもあって。
虎之介の不安やなんかを読み取っての言葉で。
そういう意味では瑞希の方が深く虎之介を想っているように感じられました。
よりを戻す戻さないの段にしても、瑞希が最終的に吐き出す不安がとても切なくて。
一度よりを戻したら、次に別れても、また戻れるんじゃないかと待ってしまう、とか。
虎之介につけられた傷を見るたび、虎之介が別の誰かと抱き合うことを思って胸を痛める、とか。
はっきりと「好き」とはなかなか言葉に出来ない人なんだけども、違う言葉でどれほどが虎之介のことが好きなのか語られていて。
もうホント最後まで素直になれない瑞希がかわいくて仕方なかったです。
瑞希には幸せになって欲しいなぁ。
普段あんまりショコラは買わないレーベルなんだけどジャケ買い。
こういうシンプルだけどお話の重要なモチーフ(携帯)がさりげなく描かれているのって好き。
表紙で手に取って内容も当たりだったわけだから新規開拓に一目惚れもたまには良いものです。
お話はなんとなくだけれど木原さんの書きそうな話に感じました(悪い意味ではなく)。
徹頭徹尾恋愛小説。
制御不能な感情のベクトルとしての恋愛は読んでいて息苦しいくらい。
「振り回されたくない」と男(受・瑞希)が何度も言うけれど振り回し振り回されてしまうのは結局それこそ恋ゆえなんだろう。
絶対好きにならないような最悪な出会いから少しずつ恋に落ちて行く。
顔はいいけど高飛車で傲慢でそれでいて臆病な男にハマってしまう。
そして恋愛の醜い部分と言うと言い過ぎだけれど、恋の最中の見苦しくてみっともない部分をどんどん浮き彫りにしていく。
人を好きになると自分の嫌な部分を沢山見ることになる。そして若さゆえ下手に取り繕って悪足掻きする。
虎之介の心情はなんかすごく身につまされました。
“好きだから弱くなる”そんな部分が書かれていて、読んでてなんかいろいろキッツくて小説としては面白いけどすごく消耗する。
だから情熱だけで熱病のように突っ走った二人が壊れてしまうのは必然だったと思う。
臆病な男が見せた最後の勇気が別れだった。
寂しがり屋の正直者。どんどん発かれていく男の本性が愛しい。
好きなものノートとか「mother(○テレドラマ)」かっ! と、ツッコミつつ泣いた。
男が傷のことで虎を気遣ってたのが分かったときまた泣いた。
…本当は泣くようなBLって好きじゃないのに(笑)。萌え重視なのに。
読んでいて年をとったり他のことで満たされているときに「運命の恋」に落ちにくいのは感情に手綱を付けられるからだなと分別臭いことを考えてしまいました。
だって虎が転がるように恋に落ちてしまったのって貧乏にも一因があったと思うの(笑)。
そんなところもリアル恋愛だなあと思いました。
10年振りのノベルスということだけれど、地の文で瑞希をずっと「男」と表現していて、あくまでも攻・虎視点の三人称を貫いていて文章にこだわりがある人なんだなという印象を受けました。
話変わるけど萩野シロさんといいひちわさんといいこの人といい…作家買いしたいほど面白い!って思った人の新刊(新作)が出ませんがッ!
なんですか、この放置プレイヽ(`Д´)ノウワァァァン!!
カバーイラストがステキです。作中の小道具である青い携帯電話がちゃんと描かれている。かなり挿絵のイメージが手伝った感じも否めませんが、一気読みでした。
ワケあり貧乏大学生と、バイト先の利用客の袖振り合うも…的な出会いが生む、一生モノの恋とでもいうべきか。文体ゆえに重くは感じませんでしたが、終盤は結構泥沼に近いのかな、と。木原作品との類似点を挙げていらっしゃるレビューもちらほら見受けられますが、わたしは読後にその指摘を読んで、なるほど〜と思い至った次第。つまりは、あんまりそう感じなかったってことですね(汗)
初出が古いようなので、同性愛の葛藤をテーマにした本作はもはや古臭く感じられるかもしれないけれど、二人の恋愛心理においてはギュンギュンさせられます。虎之介(攻め)の気持ち、瑞希(受け)の気持ち両方に共感できる、不思議な感覚を味わいました。
好きすぎて、傷つく前に終わりにしたい。大切だから、もう二度と会いたくない。どうせ男同士なんて不毛だから。お互いに気持ちが自分にあることをどこかで自覚しながら、何度も二人は離れようとする。終いには「大嫌い」と言いながら、「大好き」を伝えてくる矛盾…。
死ぬ時は、瑞希さんの姿を思い浮かべて死ぬよ。
お前が死ぬ時に少しでも俺のこと思い出してくれればそれでいい。
身体は離れても死ぬまで思いが繋がっている関係なんて最強じゃないですか。決定的に二人は別れたかと思いきや、最終的にどうなるのかは…控えておきましょう。瑞希の妹で虎之介の大学の友人、結がその名の通りキーパーソンです。
虎之介が瑞希のことを終始「男」と表現する点、読んでいて気になっていましたが、わたしは恋愛対象として恋してしまった相手が同性の「男」であったことの強調と、その「男」の真意が見えない心理的な距離感を出すためのものだったのではと感じました。個人的にはこういうウェットでジットリした恋愛もの、嫌いじゃないです。。
初読みの作家さんでしたが、息をもつかせない”これでもか!”なすれ違いな成り行きに一気読みです。
読後は、イタイ!!イタイ!!
木原作品とはまた違った、容赦ない人物達の痛さ。
何となく文章が荒削りで思いつくままに重ねていったっていう、少し素人くささも感じるものの、でも文章を飾っていなくて綺麗にまとめようという無理が見えないので、とにかく目を離せない展開に、痛さがダイレクトに伝わってくるんです。
仕送りがなくて、貧乏をしている大学生・虎之介に、彼女を別れたところを見られた、虎之介の友人・結の兄・瑞希。
瑞希がまた、超ツンツンを飛び越えた、不器用すぎるほどに自己中心のプライドの高すぎる、不遜で傲慢で、そのくせ寂しがりで人見知りの男で登場するのがミソです。
こんな男と、その男を不愉快に思う男に、一体どうやって恋愛が生まれるのか、そこが見どころ!
瑞希の携帯を預かるバイトをすることから、瑞希に興味がわく虎之介。
病気で弱った瑞希を見て欲情を覚えた、瑞希にも男が好きになるという要素を持ちうる過去があったという伏線で、じわじわと接近していくのです。
この時点では、虎之助がとまどいながらも割と積極的に出ることで進んでいくのですが、これで瑞希が少しは素直になって少しは甘い展開が・・・?
との予想を裏切る展開が後半あるのが驚愕なのです!
一見いい感じで進みそうなのに、瑞希が結の兄であること。
結が瑞希を好きだったこと。
そして何よりも、社会人として同性同士にこだわる瑞希の後ろ向き態度。
元来天の邪鬼の瑞希の気持ちを虎之介がくみ取る形で進む関係だから、虎之介が少しでも手を抜くことで、こじれてこじれて、中盤以降、胸がギュっと掴まれるように痛い想いを何度も体験してしまいます(心臓バクバクでした!)
瑞希は壊れそうな要素を持っている男かとは思っていましたが、のめり込んでいた虎之介が壊れると思いませんでした(涙)
二人とも、イタイ性格だったなんて!?
今度は瑞希が歩み寄ろうとするのに、虎之介が後ろを向いてしまいます。
この何度も訪れるすれ違いが、心臓に悪い。
そしてラストの虎之介のあまりにもふっきれすぎた姿に、違和感を覚えなくもないので、虎之介も悪いのに、何だか瑞希が悪者みたい、虎之介何かズルイって思ってしまう。
今思うことは、虎之介はゲテモノ好きなんだ(精神的ゲテモノ)
歳が下な分、自分が優位に立ちたいタイプなんではないだろうか?
だから瑞希なのかな、ということ。
最初は瑞希をイタイ人と思っていたが、後半は虎之介がイタイ人だと思う。
瑞希のことを文章中「男」って表現をするのですよね。
その意図がよくわからない、、虎之介目線文章だから瑞希に決まっているんだけど、時々誰の事か?と混乱を招く部分が・・・
あとがきを見ると、03年に雑誌掲載のものを加筆修正となっているので、文章を書くのが7年ぶりになったそうで。
だからかな?荒削りの感じがしたの・・・
イタイ作品好きの方には、それなりに興味が持てる作品なんではないでしょうか?
葛西先生の挿絵に惹かれて手に取った、初読みの作家さん。
ちるちるでの評価も高く、期待をして読んだのだが……。
貧乏学生の虎之介は、バイト先の喫茶店で男の別れ話を聞いてしまう。
実は彼は同級生の兄で、うっかりと再会してしまい
無茶な飲み方をする男との最悪の出会いだったが……
美貌で優秀、傍若無人、
でも実は傷つきやすい内面を抱えた可愛い受け……
というのは、大変好みです。
男同士の葛藤というのも、これまた好みです。
ですが、この本はいただけませんでした。
二人が付き合い始めるまでの日常の描写は、
傍迷惑な受けの不器用で突飛な言動も
それなりに面白く読んでいたのですが、
まとまってからの攻めの言動に冷たい気分に……
同性に嵌っていく不安から
自分の心を嘘で守ろうとしたところ、それが相手を傷つけ
最後は心のみじゃなく体をも傷つけてしまう。
20歳なんて子供なんだから仕方ないよね……と思いながら
ぐずぐずズルく行ったり来たりしている攻めに呆れ
素直じゃなくてやっぱり行ったり来たりしている受けにも呆れる。
どっちも面倒臭すぎる。
結局ドロドロの挙句の別れ、そして再会。
これも好みの展開なのだけれどなぁ……。
好みのモチーフや面白い設定がちりばめられながら
それをまとめている何かが、根本的にピンとこない。
文章もあまり好みじゃなかったこともあって、気持ちが乗れずに読了。
攻め視点で描かれるのだが、受けを「男」と表現しているのも
違和感があった。
クールで客観的な感じを出すには効果的かもしれないけれど
全然そういう話じゃあないので。
独特の持ち味の作風だと思うので、合う方には合うのだろうと思う。
残念ながら、私にはそうではなかったということで、評価は「中立」に。
初読みの作家さんでした。新人さんかな?と思って読み始めたものの、読んでいるうちに、確固たる個性が感じられる文体だなーと思い直しました。…結構ベテランの作家さんだったのですね。失礼しました。あとがきに「久しぶりにノベルスを書いた」とあったのがなんだか微笑ましかったです。
とある理由で貧乏学生ライフを送る20歳の虎之介と、虎之介に好意を寄せる同級生・結の兄である瑞希のお話です。婚約者に裏切られて泥酔した瑞希を介抱したことを切欠に、虎之介と瑞希の不思議な交流が始まります。綺麗でプライドが高くて意地っ張りで実はさみしがり屋…そんな瑞希に恋心を抱く虎之介ですが、一方の瑞希は幼い頃の性体験から同性に惹かれる自分を認めたくないと頑なになっていきます。複雑に拗れる二人の感情――果たして二人の恋の着地点は?
物語は虎之介(攻)の視点で進みます。内容とは関係ないのですが、瑞希(受)のことを指す際に The man も A man もすべて「男」と表現されているところが、私は最後までしっくりきませんでした。たとえば「虎之介は男が好きだ」という一文でどっちを指すと思いますか?これが He loves him の意味で書かれている箇所が沢山あるのです。どうして瑞希のことを「男」って表現するのかな…もしや瑞希は実在しない男性でホラーなオチなのでは!?と真面目に思ったほどです。
虎之介の言動がとても自分勝手でガキっぽいのは仕方ないと思うんです。実際、20歳の若者なので。その虎之介に瑞希が振り回されっぱなしなところに、萌えるか萎えるか…で評価が分かれそう。瑞希は受キャラとしてはダメなところも可愛いタイプかもしれませんが、私はもうちょっとしっかりしてほしい気がしました。すごくしっかりしたオトナという自己認識とは裏腹に、虎之介との恋愛以外の面での魅力がよく分からなかったです。
葛西リカコさんのイラストが、私の知っている感じより少し無骨な雰囲気で素敵でした。