9784796400596

犬と小説家と妄想癖

犬と小説家と妄想癖
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×25
  • 萌12
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
76
評価数
21
平均
3.6 / 5
神率
19%
著者
高遠琉加 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
捨てていってくれ
発売日
価格
ISBN
9784796400596

あらすじ

真面目な数学教師・鮎川は、官能小説かの親友・不破の仕事を手伝うことになる。自分を庇って利き腕を骨折した不破に口述筆記を申し出たのだが、彼の唇が快楽の世界を紡ぐほどに不破を意識してしまい、頭も心も大混乱!!
よみがえるのは数年前のきわどい記憶-不破からの濃厚な口づけ、熱い指先・・・。すっと友人でいたいから、あの日をなかったことにしたのに・・・!
書き下ろしも収録し、待望の文庫化v

表題作犬と小説家と妄想癖

大学同期の官能小説家、25歳
大学同期の数学教師、25歳

その他の収録作品

  • 猫と数学教師と独占欲
  • 手の中の瑠璃
  • あとがき

レビュー投稿数7

じらされて、本気になって!

まじめな数学教師の、鮎川が、親友のエロ小説か不破の、口頭筆記をするところから、お話が始まる。

そうなるいきさつは、階段でこけかけていた、鮎川を不破が助けようとして、自分が腕を骨折してしまい、パソコンに小説の打ち込みができなくて、

鮎川が代わりに、打ち込むしかし、内容が内容だけに、鮎川はパニック。

そんな二人は、以前、不和から好きだと告白され、
受け付けれず、親友でいることを選んだ。

しかし、ライバルの編集者が現れ、鮎川がは自分の気持ちに、
揺れ動き、好きだと導き出し、親友から恋人へという、
ストーリーです。

でも、途中の二人の心の葛藤と、編集者の綺麗すぎるそして、
意地悪な態度が、絶妙におもしろくて、好きなお話でした。

金ひかる先生のイラストは、昔から好きでしたから、
本は、イラストをみて、買いました。

1

口述筆記でセクハラ(笑)

ビブロスから出たノベルスの加筆新装版。文庫化、とも言いますが、文庫にならなければ読めない過去作品多いからね。
で、今回はせつないイメージの高遠さんではなく、笑える高遠さんでした。
ワイルドな官能小説家×真面目な数学教師。大学時代の同級生がエロ小説家になって、利き腕を骨折したので口述筆記をすることになり…←私が好きそうなカップリングとシチュですな。
口述筆記でセクハラ~v 好きな人の反応を見たくてするセクハラだから、嫌がらせではないのです。される側の受け止め方次第。これがきっかけになって、恋愛になるので終わりよければ全てよし。
…そんな感じであっさりと読み終わってしまい、少し物足りないな、が一読後の感想でした。でも文章が肌に馴染むというか。犬に噛まれたと思って…という常套句だって頷ける。違和感なく読めるからあっさりだと感じるのかも。
本編はグルグル悩む受視点なのだけど、攻が受のことが大好きな書き下ろしがあってよかったです。受のどこが好きなのかわかってキュンとする。受から見れば優しいくせにちょっと意地悪なのだけど、でも結局のところ受に振り回されているんだな。
思ったよりかわいい話でした。受が数学教師である必要性がなかったのが残念。エロ小説家の部分をもっと読みたかった(笑)。

3

題名も内容もとてもわかりやすいものでした

04年のビブロス版に書き下ろしを1本入れた新装文庫版。
登場人物達が不器用で(特に受け)、その描写が動きになって頭にとても浮かんでくる、本当はシリアスなのに、とてもコミカルに読みやすい作品で、一気に読めてしまいます。

人見知りで奥手の鮎川は親友の不破と大学時代一度だけニアミスがあり、ずっと友達でいたかった為に、それをなかったことにしてきた鮎川と不破ですが、不破が手を骨折し、職業である作家業に支障をきたし、それを口述筆記するのを鮎川が手伝ったことから、不破を意識せざるを得なくなり、一人でグルグルしてしまうお話。

不破が官能小説を書いていて、それを口述筆記することで不破の下半身事情について妄想してしまうのがきっかけではあるのですが、それに追い打ちをかけるように編集の沖屋の登場、しかも意味深発言をして鮎川を不安にさせるその意地悪さ(笑)
どうしたらいいかわからない鮎川が出した答えは「もう友達やめる!」
不破も、待て・おあずけ を喰らった犬のように、よく何年も我慢したな~と忍耐と堪忍袋のお話でしたねww

そして恋人になってからも、それでもまだ鮎川はグルグルして不安におもってばかりなんです。
鮎川が野良猫を保護する話が挿入されているのですが、ご飯は貰っても慣れない野良猫に鮎川は似ているという表現をされていましたが、自分には、そんな面もありながら、ビビって吠えまくる小型犬のような気もしましたw
鮎川の決意の表れは、エチを最後までする ということ。
実にわかりやすい展開で、元来ノーマルだった鮎川の迷いという部分が手に取るようによく解ってよかったです。

書き下ろしは、不破視点のお話。
不破の鮎川への気持ちというのの過程が、ここで補足されていて、そうだったのか~と納得できるお話でした。
次月に、鮎川を不安にし、昔不破と傷の舐めあいをしたという曲者”沖屋”が主役のお話が出るそうです。

2

超絶我慢強い官能小説家先生でした

官能小説家の不破と高校の数学教師・鮎川は、大学時代からの親友です。
鮎川の不注意で不破が怪我をしてしまったものだから、小説の口述筆記を引き受けることになったのですが・・・

どう考えても不破はずーっと鮎川に片思いをしているわけですが、とにかく、鮎川が天然記念物並みに純情無垢で、不破の気持ちに気付かないどころか、自分の中にある微妙な恋心にも最初から否定で立ち向かってしまうくらいです。
押してもだめなら引いてみればいいとは思いますが、溜め込んだ思いをどうにか押さえ込める不破の精神力たるや脱帽の思いです。
まぁ、引かれれば不安になっちゃう鮎川なので、二人の関係はいい方向へ進んでくれるんですけれど。

第1話「犬と小説家と妄想癖」で、ギクシャクしながらも恋人同士になった二人ですが、
第2話「猫と数学教師と独占欲」になってもさらにギクシャクギクシャク・・・
どちらにしても鮎川が自分で答えを見つけ出していく展開です。
不破は、ただひたすら鮎川が心を開いてくれるまで待っているわけなので、辛抱強いというか、マゾというか・・・

面白いのは、グルグル悩みながらやっと結論に達すると思いっきり突っ走る鮎川先生です。
書き下ろし「手の中の瑠璃」では、けっこんするとか言っちゃうし。

出だしはエロエロな描写の小説なので、どんなエロコメディになるんだろうと思っていたのですが、とっても真面目な二人の、とっても真剣な恋愛のお話だったので、この先はただハッピーに暮らしていってほしいなと思いました。

ちなみに、脇役の編集さん・沖屋が主人公のお話が、来月出るそうです。
どちらも昔、ビブロス版で買ったような気もするのですが、きっと積読の山の中なのです・・・ダメだな、わたし

2

奥手すぎ、ヘタレすぎ

そんな二人の、超絶じれったいラブ。

なかなか笑えて、楽しかった。

不破がどれだけ我慢強くて、どれ程鮎川を愛しているのか!!

鮎川も、紆余曲折、大混乱で迷走しながらも、不破との関係を真剣に考えて、少しずつ、一ずづつ、受け入れていく。
ちゃんと愛がある、前向きなじれったさは、読んでいても楽しい。

二人の関係を引っかき回し、後押しする、脇役の沖屋のキャラの喰えなさも絶妙です。
この沖屋が主役のスピンオフも探してきて読まなきゃ。

1

受けがぐるぐる。

 真面目な数学教師・鮎川の親友は、官能小説家の不破。
 鮎川は、酔って階段から落ちそうになったところを、不破に助けられ、その不破が利き腕を骨折したことから、不破の仕事を手伝うことになる。
 それは、不破の小説――もちろん、官能小説の後述筆記であった。
 やってみるまではなんともないと思っていた鮎川だったが、実際にやってみると、不破の唇が快楽の世界をつむぐたびに、不破を意識してしまい、叫びたくなってしまう。
 おまけに、不破はこんな行為が好きなのだろうか? などと考えてしまい、頭も心も大混乱。
 そんな鮎川の脳裏によぎるのは、数年前のきわどい記憶――不破から不意に施された口づけと、触れた熱い指先。
 鮎川は、ずっと不破の傍にいたいがために、その出来事をなかったことにしたけれども……。

 という話でした。
 不破は、ずっと鮎川のことが好きで。
 けれど、鮎川と「絶対にしない」という約束をしてしまったから、鮎川と離れたくないがために、その約束を守っている、かなり忍耐強い男。
 鮎川は、次第に不破を意識しているけれど、そんなことは認められなくて、ぎこちなくなっちゃって、でも最後は鮎川がぶっつんしちゃって、ハッピーエンド。

 自分の気持ちがわからなくて、ぐるぐるしてしまいがちな受けと、余裕がありまくりに見えるけど、実は全然、そんなことがない受けのカップリングがお好きな方にはオススメです。

 告白した後は、鮎川の方があんまり何も考えていない……というか、素直にまっすぐで、時々どっきりするようなことを言い出すから、とても愛おしくなりました。
 特に、最後の結婚のくだりなんか、とってもよかったです。
 普段、割とそんなこと言い出して、実際にどれだけ大変だと思ってるの……ってリアリストなので思ってしまうんですが。
 鮎川の性格ならきっと頑張って、本当にそうしちゃうんだろうなー……と思わせてくれる辺りがとってもよかったです。

1

じっと『待て』されてる官能小説家。

悪くはないです。ただ、スピンオフの『捨てて行ってくれ』の方は大好きなんですが、そこまでは行かないですね。

鮎川(受)のぐるぐるっぷりがちょっとうっとおしかったんです。いや、『ぐるぐる受』は好きな方なんですが、なぜか今ひとつでした。『ぐるぐる』のタイプなのかなあ?優柔不断すぎたから?ああ、もしかしたら『受一人称』だったからかもしれません。三人称(あるいは攻一人称)だったらワンクッションあるところがストレートに来てしまったから、余計にうっとおしさが増幅されたのかも。

ストーリーとしては悪くはなかった(高遠さんでは好きな方)ので、ちょっと惜しいですね。

イラストはよかったです。これ、旧版のままなんでしょうか(表紙はそうですよね)。だとしたら、古さを感じませんでした。

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