恋も友情も、すべて芦谷が教えてくれた――。

札幌の休日2(文庫版)

札幌の休日2(文庫版)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
7
得点
33
評価数
11
平均
3.2 / 5
神率
9.1%
著者
桜木知沙子 

作家さんの新作発表
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イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
札幌の休日
発売日
価格
¥560(税抜)  
ISBN
9784403522444

あらすじ

大学で芦谷と知り合い、少しずつ世界を広げていく皇。芦谷への想いを恋だと自覚した皇は、けれどその感情を認めることが出来ない。初めて知った胸の痛みを押し殺し、芦谷との友情を選ぼうとする皇。そんな中、両親も求めに応じて帰郷すると、東京では早すぎる見合いが仕組まれていた。そこで偶然、皇は芦谷の親友・真史と再会する。真史に導かれるように、皇も芦谷への恋心を自分で否定しないでいようと決意するが…?
青春BLの金字塔、遂に復刊!切なさMAXで毎月連続刊行第2弾登場!
(出版社より)

表題作札幌の休日2(文庫版)

芦谷隆司・大学生
篠沢皇・大学生

レビュー投稿数7

じれじれのじれじれ

ぐるぐる切なくて苦しい気持ちは恋だからと皇はやっとやっと自覚して進展するのかなと思いきや、芦屋には彼女がいるし、一番の親友でもないし、友情を取ると決めたのに友情面でもぐるぐる~自分の中で勝手にぐるぐるしているのがじれったい!!

苦手と思っていた真史と話すことで、少し考えが前向きになったのかな?と期待したものの、またしてもすれ違い?思い込み?皇と芦屋が言い争いになり、ここで想いをぶつけ合うのか!と思いきや、なぜしっかり伝えない!問い詰めない!!

コミュ力なし、自己肯定感なさすぎ人間の皇が暴走するのは、あ~~~ちょっとちょっと頑張れ~て頭抱えちゃうんだけど、芦屋もなぜ、なぁなぁにしてしまうのか!しまいには芦屋にキスされたのを嫌がらせと思ってしまう皇。いや確かに同意なしのキスはいけませんけど…けど!なんでそうなるの!!とジレンマにギリギリする巻でした。それが楽しくもあるんですけど!青春まっしぐらな女々しさやすれ違い、青くささが癖になっちゃい、2人を見守らずにはいられない。

0

まさかの進展なし

主人公から芦谷くんへのキスで終わった1巻。この後どうなったのかなとドキドキしながら読み始めたんだけど、まさか話し合いも何もないとは…。
普通同性の友達にキスされたら、冗談だと思って笑うか怒るか、気持ち悪いと思うか、何かしら感情の揺れがあるもんじゃないのか?自分をからかってるんでなければ、自分のことを好きなのかとか、どういうつもりでしたのかとか、問い質したくはならないの? が、芦谷、まさかのノーリアクション。
そんで前作で宛がおうとした女の子の話をまた持ち出して、「誰かいるのか、好きなやつ」って訊くのはなんなの? 鈍感過ぎん? 主人公もそこで怒ったりするわけでもなく、ただ「いるよ」と言うだけ。
えー、そんだけ? 友達同士でキスしちゃったって、君らにとってそんなに簡単にスルーできるようなことなの?
終始どっちのキャラにも感情移入はできないのだけど、それだけに俯瞰で見れるので楽ではある。主人公の女々しさにも慣れてきて、いくらメソメソしようが内面をよく知らない女の子にモテモテだろうが、相変わらず嫉妬全開だろうが、もうこういう子だからしょうがないと思えてきた。

ラスト、今度は芦谷から半ば強引にチューをされるんだけど、主人公はそれに愛情を感じなかったらしく、もう芦谷との友情も終わってしまったと心を閉ざし、ヤケクソとばかりに告白してきた女友達にOKを言う始末。今度は女の子を巻き込んでこじれるのか…と若干の胸糞の予感がする終わり方。
自分は好きな気持ちを抑えられなくて芦谷にキスしたのに、相手からされたらそれが恋愛感情だとは考えないのはなんでなんだろうな…。とにかくずっと、この子の思考が私にはさっぱりわからず。BLを読んでてたかがキスひとつで、こんなに自分が悶々としてしまうのは初めてで、逆に面白い。

書き下ろしの番外編、当て馬の真史くんのお話は普通に萌えた。お相手の攻めがちゃんとBLの攻め様キャラなので、ひたすらモダモダの本編を読んだ後なだけに、妙に安心感が。このお話の人たちは性欲がないのかと心配してたけど、脇キャラはちゃんとやることやってたのね。

0

青春小説!

 ようやく二巻。
 一巻は、つらくて苦しくて、でもこの気持ちが何なのか自覚したくない皇の話だったんですが。
 今回の巻は、ようやく自分が芦谷に対して恋してるんだ、と自覚したところからのスタート。
 でもだからといって、自覚するのと認めるのとは違うわけで、今度は皇はそんな自分の気持ちを認められなくて苦しみ始める。
 向こうは親友だと思ってくれているのに、こんな気持ちを抱くのはおかしいだとか、いろいろ考えるけれども、結局吹っ切れなくて、ぐるぐる。
 そんな時、東京に両親の求めに応じて帰郷すると、早すぎる見合いが仕組まれていて、皇は茫然。
 そこで偶然、芦谷の親友・真史と再会する。

 一時期は芦谷を挟んでライバルのような状況に感じていた皇だったけれど、実は真史には新たな恋人がいて、それなりにラブラブだと知り、皇もその芦屋の強い生き方を学び、自分の気持ちを否定せずにおこうと決意するけれども――

 という話でした。
 自分には決められた道しかなくて、その道を歩む上でのちょっとした休憩のつもりで、札幌に来たつもりが何よりも失いたくない、誰にも渡したくない人をその地で見つけてしまって右往左往――という感じのまさしく青春! という感じの話です。

 個人的に大好きで、相当にヒットだと思っています。
 真史とその彼の話は「東京の休日」で読めるのでそちらを読んでもらうとして。

 やや芦谷と皇の関係もこじれ気味で。
 皇にとってはいいことかもしれないのに、確かめるのが怖くて、確かめられなくてぐるぐる。

 まさしく青春。

 青少年が恋に悩んでのた打ち回る、胸の苦しくなるような青春BLがお好きな方にはオススメします。

1

いらだちの第2巻

そもそも「皇」って名前が、なにげに凄いよね。

この後ろ向き王国の王子様、自分が芦谷に抱いている気持ちが恋だと気付いてから、ますます迷走していきます。
グルグル、ジレジレは恋愛小説のスパイスって範疇を超えた迷走っぷりです。
BL小説なんだから、もう、このまま身体で思い知らせちゃえよ!!
って、芦谷をどやしつけたくなります。
皇は分かり合うための努力をしてないし、芦谷も自分を出さなすぎ。

書き下ろしは真史視点。
テンポよくて、魅力的。

1

書き下ろしでぎりぎり萌評価

帯『恋も友情も、すべて芦屋が教えてくれたー。』

本編だけなら中立です。
ただ真史主役番外編の書き下ろし「恋の輝く夜に」が結構好みだったのでぎりぎり萌評価になった次第。

なんかですね、皇に段々イラッとしてきたんですが!!
片想いの切なさっていうのとは違う方向に行ってて読んでてイライラするったらない。
ぐるぐる受は好きな方なんですが、皇の場合、自意識過剰っていうか必要以上に自分で悲劇の主人公ぶってるっていうか、芦屋を凄く好きなくせに受け身一辺倒過ぎるわーー!!!
両親も無茶苦茶酷いって訳じゃないし、姉の内一人はもっそい理解者で良い姉だし、何だかんだいいつつ北海道の大学に行かせてもらってたりと本人が言う程に家に縛られてる感は伝わってこないっていうか、やっぱり皇が自意識過剰なだけだと思えて仕方ない~。
それでいてやたら女性にモテる。
しかも結構可愛くて良い娘にモテてるんだけど読み手としてはぶっちゃけ何故にこいつがこんなモテるのかが謎。
あとやたらに芦屋の前で泣くし、風邪も引くしでそういうとこも地味にイラッときます。
まあシリーズはまだ序盤なのでこのイラッが成長してくれるといいなーと願いつつ続巻へ。
このイライラが募った分が上手くカタルシスに繋がるといいんだけどなー。

0

腹が立ちすぎて、ぶっちゃけ楽しむどころじゃない…。

相当な毒を吐きますよ。苦手な方は読み飛ばしてください><
抑えようと思って何度か書き直したんですが、読み終わった直後なのでなかなか遠慮できません。


「恋を捨てて友情を取る」と決意してキスをしたところで1巻が終わったわけですが…。
2巻始まってものの数ページで「え?」ってなりました。
「芦谷がなんとも思ってないならそれに合わせるしかない」って……、意味が分からないですが?
なんとも思ってなければラッキーで、逆に気にしてたら「冗談だ」と言って茶化すべきなんじゃないの?それが「恋を捨てて友情を取る」ってことなんじゃないの?

しかも芦谷の親友に対して「恋のライバル」と張り合い、好感を持てば「かなわない」と凹み、しまいには「あんたに渡したくない」ですって?
そもそも友達取った時点でライバルですらありませんから!
かなわないもなにも、同じ土俵にあがってもいませんから!!
しかも渡したくないも何も、アナタのものではありませんから!!!
挙句、言うに事欠いて「ずるい」ですと?
アホか!
よっぽど間抜けで出来レースでご都合主義なBLでもない限り、恋は努力せな手に入らんのじゃ、ドアホ!と心の限り叫びたい!

ほんっと、この受けは自分じゃ何ひとつ頑張らないんですよ。
相手とも全然向き合ってない。
相手が自分に近付いてくれないことに凹んで、ひたすらグダグダとくだを巻く。
何様ですか?
しかも隠し事とかされたら「親友だと思っていたのに、自分には相談もしてくれない」って……。
普通の人がその時点で一番に考える「自分はまだまだ信頼に足る人物ではないんだ。もっと頑張らなきゃ」って方向に発想が行かないのが、不思議で仕方がないです。
どんだけ自分のこと大好きなのアンタ。

そもそも親友なんて、なろうと思ってなれるもんじゃないでしょう。
お互いに相手のことを知って、ちょっとずつ信頼を重ねて、いつのまにか気付くと「親友」になってるものです。
それを、「恋も出来ない、親友とすら思ってくれない」って腹を立てられるメデタイ思考回路がまったく理解できません。
「親友とすら」ってなんじゃ「とすら」って。
「親友」がどんだけかけがえのないものか、分かってから言ってくれって感じです。

せめて一生懸命なら可愛げもあろうってもんですが、とにかくちっとも頑張らないで相手にばっか全部を求める。
なんで頑張らないのかと問えば、「だって芦谷はおれのことなんとも思ってくれないもん」だと。
見返りがなきゃ頑張れもしない、そんなチンケな想いは恋ですらないわ!
イライラを通り越して、だんだん本気で腹が立ってきました。


…と思いながら読んでいたら、あとの文でちゃんと納得は出来ました。

「(相手が)普段隠して抑えているもの、それを見つけ出すことこそ、ひとを好きになる喜びだろう」

あぁ、なるほど、と思いました。
根本的に、作者さんの考え自体が私が凄く嫌いな考え方だから、作者好みの受けがこんなにもムカつくんだなぁ。
別に見つけださんでも、隠して抑えているものがあるんだと察すれば、それごと包んであげたら良いのに。
もしいつか話してくれることがあったら、そのときにちゃんと受け止めてやるんだ!って覚悟だけ、自分の中でひっそりこっそり持ってりゃ良いじゃん。
と、私は思うわけです。

ここまで読んで、ようやく納得しました。
これはもしかすると、作者さんと同じような恋愛観を持っている人には、バイブル的な、ものっすごく感情移入できる、「切ない」お話なのかもしれません。
私には宇宙人以上に理解できません。

けどまあ、「まんまと作者さんの手にかかってイライラさせられていただけで、最後は受けのことを超好きになる!に3000点!」って賭けは捨てきれないので、続きもきっと読みます。
1巻のレビューでも言いましたが、グルグル系は嫌いじゃないし、切ないのはむしろ大好きなんですよっ!
お願い!倍率ドン!さらに倍!
で面白くなりますように><


1

ありえない

古き良き時代のBLらしく、もう2冊目なのに、まだ受けと攻めがくっついていません。もどかしいというか、イライラするというか、バカバカしいというか、こんな話だったんだ、とあらためて知るかんじ。

などと文句をつけているようですが、3巻も買います。
けっして嫌いじゃありません。
でも、やっぱりイラストは合わないと思います。
古くささ倍増で。

0

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