修行中
細道現代パロディ。オリジナル作品と言ってもいいくらいに原作から離れた設定になっているのと、大人向けな内容なのが注意点かな。漫画と小説で構成されています。
師匠が官能小説家。弟子はその親戚で、幼少の頃に師匠に引き取られた設定。その特殊な環境と師匠の性格(ヒント:ヤリヤリ)から、弟子は多感な時期に色々な知識を植え付けられてしまいます。
例)
師匠とその恋人(男の編集者)とのH現場を見ちゃう/師匠の作品を読んでそれが実際有った事だと勘違い 等々。
それらが頭から離れずに悶々とした日々を過ごす弟子が、十四歳の時にある行動に出る事で話が進んで行きます。
…で。
まず第一に、導入部の漫画からかなり持って行かれました。エロいです。しかも何にびっくりって…失礼を承知で書くならば、まだ絵は発展途上(可愛らしいけど)。にも関わらず始まりの数ページで心を鷲づかみされ…何度も繰り返し見ちゃうんですよ!こんな事ってば初めてだァ!!(驚&喜
これは使われている言葉によるものが大きいかと。
とにかく響きが心地良い。内容の甘さ/苦さを表すのにぴったり合っていて。その心地良さにたゆたっていると、絵もいつの間にやら濃ゆい色気を発しているじゃあないですか!!あと擬音や声がやらしいのもポイント高っvvv
小説パートも素敵!弟子目線で紡がれる地の文は自然な柔らかい感じで、妙な大仰さも無く。もしかしたら漫画内の文章も小説担当の方が考えたのかな?そこは分かりませんが、本全体の雰囲気がブレる事無くスムーズな読み心地。弟子と師匠の噛み合わない様が大きな見どころで、幸せなラストに安心しながら楽しく読めましたv
全体的に見ると粗さも有るとは思うけど、それ以上に、読み手を甘い閉塞感に満ちた物語世界へと引っ張り込んだその握力がめちゃめちゃ衝撃的。こういう想定外の魅力を持った作品に出逢うと本当に嬉しいんですよー!!(満悦
本の最後には作家さんお二人がこの作品を作るに当たっての流れを記した表(年表の日付版みたいなの)が付いてて…こういうのを読むのが好きな(私のような…)人はより楽しめるかと。お二人の持っている、曽芭への歪んだ愛情にかなり笑わせてもらいましたwww極悪なM受とそれに翻弄されるS攻とに萌え!!