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kohuu no toriko
前作は凌辱極まっていたので、その勢いでBLだと思って読んでいたら、あれ?普通のファンタジーだぞ?と思いつつ、楽しく読み終えました。
私はもともとファンタジーが好きなので、いろんなファンタジーの名作と呼ばれるものたちのオマージュ?と思われるような場面があちこちにあって、これはあの作品のアレかなー?などと思って楽しめました。モフモフシリーズとつながる??と思える設定もあってどこかでつながってほしいなんて思ったり。
途中から普通のファンタジーの感覚で読んでました。
普通のファンタジーとしても十分面白いと思います。
ただのBLファンタジーと一線を画していると思うのは、ジャンルとしての「ファンタジー」をきちんと成立させているところで、なかなかここまできちんと設定を作って書いてくれるBL作家さんはあまりいない。その世界の成り立ちや礎、なんてファンタジーには絶対必須のテーマなんですが、そこをちゃんと取り上げて物語としてまとめ上げているところが素晴らしい。主人公が実は重要人物で、世界を救う!なんて王道で様式美なので展開はわかってるんですが、それでも!それが読みたいファンタジー好きをちゃんと満足させてくれます。
読み終えた時には、あれ?これたった1冊の話?と思えるほど、内容の濃いお話で、よいファンタジーをがっつり読んだ気分になりました。
BL?といった感はありますが、地下牢のカインと再会したときのキスシーンは、キスしかしてないのにひどくエロかったです。
光の螺旋シリーズ5作目
前回あんまりな目に遭いまくったリーンですが、今回は身体に寄生された蠱蟲を取り除くため、カイルとともに源初の大陸へと旅立つ、というところからお話が展開します。
で、前回アトラムがちらっとリーンが初恋の女性に似ている的なことを言ってた時点で、あぁ、リーンはこりゃあれだな……と思った通り、ふた開けばお決まり展開。
もう、このあまりに見え見えな展開にも、なぜか萌え。
予定調和なファンタジーって、何でこんなに気分がいいんでしょうか。
安心して読める感がたまらなく心地良いです。
そんなわけで、はじめっから終わりまで、もうぎっちりみっちりファンタジー。
デフォである陵辱シーンも健在ですが、今回はリーンの試練はもちろんのこと、カイルへの試練の作でもありました。
早い内からリーンの出自はこんなものだろう、と思ってましたが、カイルの出自についてはちょっと鈍かったようです。
いや、でも非常に面白かったです。
ラストはruin-傷-と全く同じ禁じ手を使ってしまったので、あらら……と思ったんですが、もうやっぱりリーンとカイルが幸せだったらそれでいいや。
なんだか色々と猛烈にせつないシリーズでしたが、全編通して確立した世界観が素晴らしく、それぞれが別個の話になっていて読みやすい。
そしてカイルとリーンのお話は、ふたりだけの話ではなく、遡った魂の救済のお話でもあり、非常に読み応えがありました。
もういっぺん、騎士と誓いの花から読み直そうと思います。
前作でとても勢いがあり、山あり谷ありでとてもハードな内容だっただけに、今回はその勢いが感じられませんでした。
しかし、受けが今回もハードな展開に巻き込まれることにはかわりないのですが。
今回はファンタジー要素満載で、ファンタジーが好きな方にはいいと思いますが、私はファンタジーは圏外なので少し残念でした。
前作はこういう世界観でも勢いがあり、どんどん引き込まれあっという間に読み終えてしまったのですが、今作は二人の関係が確かなものなので、安心できるぶんうまくいき過ぎだろうという気持ちにもなりました。
光の螺旋シリーズの世界はだんだん国の情勢が判明していくにつれ、どこの大陸も国を運営していく人が落ち着いてきていることもあり、いろいろと鎖国をといても平気そうな気配ですね。
しかし本当にファンタジー一色な内容でもう少し、現実感がほしかったです。