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「別れても好きな人」じゃないです。「忘れても好きな人」なんです。
記憶喪失モノで、産業スパイとかダブルスパイ、社内派閥争いも絡み・・・と書くと何やらシリアス?ドロドロ?と思いますが、鹿能リコさんなんで、そこは結構お手軽で軽いです。
ラスト、黒幕があまりにおバカで拍子抜けしてしまい、
いんや、こんなオヤジには、もっとお仕置きを!と思ったんですが、そこは事情が、、、ムニャムニャ。。。
緒田さんの絵、余り好きじゃないんですが、この拍子のレトロ感・・・ちょっとどうにかしてください!!この赤色はだめですよ~
表紙イメージと中身全然違いますから!!
涼は宮守啓輔と同じ母子家庭ということもあり仲が良かったんですが、或る日急に押し倒されたのに怒り、仲直りのきっかけがつかめないまま引っ越しを迎える前日、事故で記憶喪失になり、8年も記憶が遡ってしまったんです。
そして24歳になり、就職難にあえいでいるところへ産業スパイの勧誘に会い、お金が必要だった涼は受けてしまうのです。
そこの勤務先の社長が宮守啓輔だったのでした。
しかし、記憶を失くしている涼には啓輔は前日に二丁目で出会って初めて寝た男という気まずさしかなく、啓輔は涼に冷淡な態度を取るのです。
幼馴染再会でもあるけれど、それは記憶喪失がある為にまるきり初対面。
でも、啓輔も仲直りできないままに別れた事を気にしていて、しかも記憶喪失ということを知らないから、諒の態度に腹を立てていてというすれ違いもあります。
結構色んなネタがてんこ盛りのわりに、陳腐でおかしくなってないのはさすがと思いました。
記憶喪失前の涼は、頭もよく切れモノのツンデレ女王様な感じだったのが、喪失後は、その性格を悔いたせいか正反対の、まるで仔犬のような素直で従順で幼い感じの人になってしまったのいうのもミソです。
中盤で啓輔は涼の記憶喪失を知り、二人は恋人になるんですが、そこからスパイと派閥争いのヤマへ行くというという二段構えで分かりやすい構成になっています。
24歳で子会社とはいえ、社長ってのは若すぎないか?とも思いますが、その場面では研究開発の工藤という人物がイイ働きをしていました。
オカマ口調の市川という男性も気になる存在でしたが、後半出番なし。
一体、彼はどんな人なんだ!?ものすごく興味のわく人物だけにもったいない・・・書き下ろしで「市川さんの日記」とかあればよいのに♪とか思ったですよww
ということで、コンパクトにまとまった一冊でした。
この作家さん、すごい萌えを催すという作家さんではないですが、そこそこ構成とか上手い人ではないかと思いますよ。