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3巻で、ヒーローシリーズ完結巻です。完結巻だからか、読み応えがあってよかったです。
横恋慕キャラの女子のキャラがリアルで、きつめです。
十代の男同士の恋人っていう悩みが出ていて、リアリティーを重視している所に好感を持ちました。
バスケ部の京谷紫希(高2)不器用硬派攻め×穂高理央(高2)素直受け
紫希目当てだった上月が理央に乗り換えて、紫希は気が気じゃなくて、上月を警戒している。
理央にも心配事があって、バスケ部のマネに強引になった紫希狙いの浅田が気になる。
男同士なんて幸せになれないし、ただの気の迷いと浅田から言われて、理央の気持ちが揺れて。
ホモ万歳な学校でもないし、カッコイイし可愛いしお似合いのカップルだね!なんて祝福されるタイプの話じゃない。
好きだけど、まだ十代の内にカミングアウトして、二人が一緒にいられなくなってしまう事を恐れる気持ちや、身体を繋げて安心したいって若さとか、十代の普通の男の子が普通に悩んでぶつかる所を大事に書いていることがよかったです。
攻め狙いの女の子を全部片付けたくても、大っぴらにカミングアウトする訳にもいかないしで悩みながらも、浅田にしっかりタンカを切る所が受けながらカッコ良かったです。
こういう場面の時に女の子に言いたい放題に言わせっぱなしな受けが多いので、すっきりしました。
『進むのはいつでも出来るけど、戻ることは出来ないから』と、不安と情熱からがむしゃらに身体を繋げようとしている二人に忠告するのですが、二人の周囲の大人である紫希の兄の正常さがよかったです。好きにやりなさいという一見物解りの良い放任主義より、二人のことを大事に思っているから言えることだと思うので、好きです。
恋敵である上月のキャラもよく、爽やかに学園ラブコメを楽しめました。
壁にぶつかりながら、ゆっくり大人になっていく二人の成長物語が良いです。
発行が古いので、Cとか言葉が出てきますが、ご愛嬌ですね。
エロ:★1 キスのみで終わりましたが、高校生同士だし、こういうタイプがあっても有だと思います。
総合:★4 完結巻ならではの集大成で、最後の大団円も満足出来ました。