海星
商業誌「ぼくの恋の値段」は、受・裕里視点だけど、攻・香山視点での話がこの同人誌。
商業誌では無口で何を考えてるのか分からない香山の心情が理解できるし、おもしろいくらいに裕里に振り回されてるので、こっちの方が好み♪
ご隠居さんの愛人だった香山の母が莫大な財産目当てにご隠居の殺人計画を企て、それを阻止したのが当時14歳だった香山。(女嫌いのトラウマに・・・)
ものすごい過去だよね;; 恋愛に夢を持てなくなるのも分かるよvv
そんな香山も、ご隠居さんが綾クラブで気に入ったカリヤを見つめるうちに、いつの間にか執着心を持つようになり、本郷としてカリヤの客になってしまうワケです。
カリヤが綾クラブで男を相手にしてるのは、借金返済のため仕方なくであって、自分のような性癖ではないからと言い訳して、『買う』という手段でカリヤを手に入れることを選ぶんですね。
要するに、欲望に負けて安易な方法をとったずるい男。
正面から告白できない香山の立場というか任務も理解できるから、仕方ないといえば仕方ないんだけど。
もう他の男に二度と触れさせたくないっていう独占欲で、カリヤを落札し続けるけど、ある日カリヤを落札できず、それがご隠居さんじゃないって言われて・・・・
このへんが落札方式のウマさを感じトコです。
落札できない=他の男に抱かれる ことだから、どこの誰とも分からない相手に嫉妬するしかなくて。
裕里にとっては特別な存在でも何でもない・・・ってイジける気持ちもよく分かるんだよね。体は繋いでても売買で成り立ってる関係だから、一方的な片想いと一緒。
普段クールに接してるから余計に、そんな想いが裕里に伝わるハズもなく・・・自業自得ってもんですvv
裕里にもう落札するなと言われ、ご隠居に愛人契約を持ちかけてもらい裕里を救済しようとするけど、あっさり断られるし、裕里の苦境を何とかしたくても、ことごとく裏目に出てすれ違い、八方塞がり。
裕里はそんなつもりないんだろうけど・・・とことん、振り回される香山。
必死です(笑)
香山の葛藤やジレンマがとても歯がゆくて、切なかったな~
結局、ハッピーエンドでめでたしめでたし。
商業誌を読んだ時点では裕里が好きだったけど、この同人誌を読んだら、香山の方が一途で不器用でかわいいヤツだな~って株が上がった(笑)
イラストも飛天先生が描かれてるんだけど、かわいくてイイ感じ。
描き下ろしの落書き漫画は、Hの最中に脇田編集長から電話がかかってきて・・・うっかりケンカを売っちゃう香山の話。
商業誌と同人誌どちらも同じエピソードだけど、違った視点なので、楽しく読めた。商業誌が気に入ったら、こちらもぜひオススメ!