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概ね満足です。今まで出されたこのシリーズのドラマCDはだいたい聞いてました。パラレルですが受攻逆なんでどうしたものかと思いましたが杞憂でした。これはこれで萌えですね。
ストーリーはシリアスでした。私は本編よりこっちの方が好きかも。
梁がいない二年間が数行で過ぎていったりとか急ぎ足な展開だった点もありましたが面白かったです。
汞りょうさんのイラストが世界観にものすごく合ってたと思います。どの挿絵も美麗…。すっかりファンです。挿絵買いしそう。
シリーズものらしいのですが、私はこちらの作者様ではこの作品が初めてです。CDも未視聴です。
1冊まるごと表題作です。千裕の目線で進んでいきます。
舞台は大正時代。
宝生伯爵家の当主・千裕(受け)と、近侍・梁(攻め)は主従ではあるけれど幼馴染で互いに思い合っています。だが、両親の急死、事業の悪化、と次々と試練が襲いかかり、千裕は宝生家を守るために高階のものになることを決意し…。
受け(千裕)と他の男(高階)とのキスやセックスの場面が複数回あります。そういうのが苦手な方はご注意ください。
千裕がただ嘆くだけでなく、自棄になって何もかも捨てるのでなく、ちゃんと後を引き継がせて自由になる手段を考えるのが素敵だと思いました。
梁が関東大震災で記憶喪失になって、千裕も忘れてしまいます。高階とのエッチ場面を見て思い出すのですが、その辺りの描写がちょっといまいちで…絵が入賞するまで千裕に連絡しないというのもちょっと納得できませんでした。
高階が最後は良い人のようになってしまったのが残念でした。執着も脅しも中途半端に感じました。
イラストは作品に合った美しいものです。「萌」はイラストと合わせての評価です。
大正時代の主従もの、努力するセレブ受け、実直な使用人攻め、運命に引き裂かれる二人、他の男からの陵辱がお好きな方にお勧めします。