条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
オークションで売られたのは、純潔無垢な身体
chikai ga eien ni kawaru umi
いとうさんの描く、儚いタイプの不幸な受けのお話が好みでたまに読みたくなりますが、この主人公は大人とは思えない儚さでした。いっそ少年にしてしまったほうがしっくり来るのでは…と思ったほど。
出だしから主人公の雅が、知人に騙されオークションで売られ、サディストの貴族に買われて殺されそうになるというショッキングな出だしです。
しかしそこは豪華客船の中で逃げ場はなく、パニックになって船から飛び降りようとしたところを、アメリカ企業社長のレスリーに助けられる、というお話。
不幸な部分は冒頭に凝縮されておりまして、どちらかというと甘くてそんなに不安になることもないままお話は進みます。
騙されて売られてしまって自殺を考えるというこれ以上ない不運が詰まっている一方、偶然知り合ったセレブに助けられて溺愛されて守ってもらってというありえないようなラッキーなシンデレラストーリーです。
どっちかというと不幸受けというよりハッピーなお話かな、と思います。
レスリーが本当にカッコよくて見惚れてしまう…
しかし、お姫様とナイトという感じでしたので、男同士の対等さはあまりありません。昔ながらの王道な受け攻めという感じでした。
受けが溺愛されるストーリーが好みの方、身分差ものがお好きな方にはオススメです。
1冊丸ごと表題作です。
雅(受け)は騙されて闇オークションでサディストに売られてしまいます。隙をついて逃れたものの、船上でこれ以上の逃げ場はない。絶望を感じて身を投げようとしたとき、レスリー(攻め)が声をかけて…。
雅が攻められる場面の冒頭から始まり、媚薬を宥めるためにレスリーに抱かれ、サディストのオイデンに攻められ、両思いになって抱かれ…と全体的にエロ場面がちりばめられていますが、ストーリー上の必要もあり無理矢理な感じはありません。
二人ともの目線でストーリーが進んでいきますので、互いに惹かれていく過程もよく分かって自然に受け入れられます。
航海中のロマンスがずっと…とハッピーエンドになります。ただ、逃げた雅の代わりに差し出された少年がオイデンに殺されていますので、サドスティックがとても苦手な方はご注意ください。
お話自体は単純なんですが、なかなか楽しかったです。
アルバイトで豪華客船で書道教室を開くことになった雅。
しかし、船に乗り込んだものの送り込まれたのはあやしいオークション会場で。
そこで拘束されたまま、客たちにいろいろと弄られ、最後には変態に買われてしまう。
男は「プリンスと呼べ」と言い、雅の肌をナイフで傷付け血を啜るサディストで。
あまりのことに最後の力を振り絞って逃げ出し、身を投げようとしたところをレスリーに止められ…。
つっこみどころはたくさんあるんですけどね。
それでも、なかなか面白く読めたのは雅とレスリーの気持ちが擦れ違ってしまったからだと思います。
いや、実際は完全に両想いなんだけども、片想い×2状態なんですよね。
媚薬のせいで大変な状態になった雅は自らレスリーを望み抱いてもらって。
そこにレスリーの好意に惹かれる気持ちがあるんですが、レスリーが電話で「助けた義務だよ」的なことを言ってるのを耳にしてしまい、レスリーの好意を取り違えてはいけないと自制して。
一方のレスリーも大変な目に遭った雅だが本来ゲイではないだろうし、こんな気持ちは伝えて迷惑だろうし…的な感じで。
最後の最後までちゃんと気持ちが噛み合わないのがよかったです。
…にしても、雅もなかなかですね。
助けてもらったお礼として、プリンスたちの関わる人身売買を調査するためにレスリーが友人を呼ぶんですが。
ここで囮になると言い出して。
自己犠牲の精神ですか?
プリンスから罰としてオークション会場でまたいたぶられることになって。
囮するにしてもここまで出来るのはスゴイような…。
2度目の媚薬ですよ!(笑)
ま、それだけレスリーの役に立ちたいという思いもあったんでしょうけども。
あとは。
これはたぶん完全な誤植というか誤字だと思うのですが、ラストページのレスリーのセリフ。
それまで1人称が「わたし」だったレスリー。
最後の最後で「あたし」です!!
せっかくの締めの愛の告白もオネェ言葉じゃ意味ねぇよ!!!!!(爆笑)