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kirameki wa kizoku wo otoshiireru
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
学生時代の同級生が、自分の父親の愛人!?
そんな設定にぶっ飛んで、購入を迷っていたのですが、『紅茶は媚薬』絡みのお話ということで読んでみることに。
罰ゲームの流れでファーストキスを奪った相手を、あそこまできれいサッパリ忘れているのが反って、傷の深さを感じました。
が、妹たちがダニエルに惹かれているのを見て、イライラする自分の気持ちの正体になかなか気づけなかったり、狩りに出て、ダニエルに隣りにいてほしいがために獲物が見えないふりをしたり、賭けを言い訳にしてチューされてる自分が嬉しかったりと、最初の頃はツン振りが際立っているのですが、お風呂での1人エッチを見られて初エッチのあとは、もう雪崩の如くダニエルに傾きまくり!
記憶から抜け落ちたのかと思うほど忘れてたのは、一体、何だったんだ~っ! ってくらいの、急展開で、一瞬、付いていけなくなりそうでした…(^_^;)
アーネスト父とダニエルの関係も、驚きでしたが、巷で言われているように上流階級出身のイギリス人男性って、嗜虐趣味の人が多いという例に洩れず、ベタなア―ネスト父なのねと、思ってしまいました。
インド国内でのイギリス人会(?)でのパーティで、ダニエルとアーネストがカプであると宣言してしまったということは、ヒューイットは、アーネスト弟の血筋にあたるのかしら?
英国ミルククラウン社の19世紀末のお話。
シリーズものみたいですが、時代が飛んでますから全く単品で大丈夫。
舞台は主人公アーネストの屋敷と船の中、茶園のあるインドと3か所だけ。
2/3は屋敷と船中なので、そこでダニエルとの恋愛が成立する部分がギュっと凝縮されていますし、登場人物の喋り方、小説の文体が翻訳ものの海外小説のような風体なので、まるで戯曲のようでした。
インドに大きな茶園を持ち、他にも色々と貿易関係の仕事で潤っているモーム家を継いだのが長男のアーネスト。
突然、イートン校で同級だったダニエルが訪ねてきます。
彼の言うことには、アーネストの父にダイヤ鉱山発掘事業の出資をしてもらっており、それの継続のお願いに来たのでした。
全く聞いてない内容であり、学生時代からダニエルをよく思ってなかったアーネストは追い出そうとしますが、ダニエルから「父の愛人だった」という脅しをかけられ、一週間の滞在を許すことになります。
アーネストの心の変化の速いこと!
えっ!?そうだったのか!それで何でダニエルの事忘れてるんだよー。
ちょっとキスされたからって、それで急に心変わりしちゃうのか?
持っていきかた強引です。
本当は学校時代一度キスされて、意識してしまってそれから無視していたとか、童貞を捨てにわざわざフランスへ高級娼婦を買いにいったが、吐いてしまってできなかったとか、とってつけたような理由もあるにはあるのですが。
あげくにダニエルを思って自慰をしているところを見つかって、脅されて。
ダニエルにしても、真実を正直に明かさずにもったいぶって、本当は好きだったのなんのだの・・・
ひょっとしたら、屋敷と船という閉じた空間が舞台なので、ある種のつり橋効果みたいな展開なのかもしれませんね。
ダニエルがアーネストをインドへ行かせる為に黄金の貞操帯を付けたのですが、黄金の貞操帯っていうだけで思わず笑ってしまって。
アーネストがツンデレなんですけど、ヘタレ、しかも流されやすくて、でも頭は悪くないので決断は早く、でもちょっとお坊っちゃんなんでボーっとしてたり。
彼のインドに対する思い込みと生活へのこだわりは、よく当時の小説に出てくるヘタレ貴族そのままの姿で、それもおかしかったりしました。
その代わり、思いこんだら一途な性格はすばらしい!
それにしても、アーネストのお父さんの真実には驚愕でした!
実は・・・ダニエルの愛人っていうか、M?
70歳近い年齢で、若い男にムチ打たれるってどうよ?以外に萌えをかんじてしまったです♪
アーネストの貴族の対面を重んじるカチカチな部分とか、ダニエルの自由で大胆な部分、そんな部分はとてもよく対比になっていて、面白かったです。