あらすじ
今から百数十年前の江戸時代。
世の中は、大きな戦もなく、人々はのんびりと日々の生活を楽しんでいた―。
奥州・泉の国へ向け、今しも参勤交代の行列が街道を進んでいる。
駕籠の中には数え年十四歳の若き藩主、如月静馬。
風流に古歌なんぞ口ずさみかけたものの、大あくびをする気配。
それに従うのは家臣、館山勇人。
数え年二十歳のりりしい武士。
二人がめざす泉の国では、大きな事件が待ち受けていた。
江戸時代。14歳の若き藩主如月静馬は、家臣の館山勇人と奥州・泉の国へ帰る。彼等二人を待ち受けていたのは、先代藩主の隠し子騒動。静馬は勇人と共にその真偽を探るうち、事件は思いもかけない方向へと転がって…。