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ai no kusabi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ついに最後を迎えました!
今回の表紙はイアソンに抱き込まれ、おだやかな表情をするリキとの2ショット。
やっと二人に安息の日が訪れるのですが、その結末は・・・
この新装文庫版で初めて読んだ作品でしたので、毎回どうなるのかドキドキで、この二人が、そしてガイがどうなるのか、どういう結末を迎えるのか、それは二つに一つしかないだろうとは思っていましたが、そちらできたか、、、やはり吉原さんだった、と思わざるをえない。
前の巻でガーディアンの秘密を知ってしまったリキにファニチャーがあり得ない行動を起こしたが為に初めて暴露された、イアソンはリキを愛しているという事実。
ただし、それはリキは知らないのですが。
アパディアで緩い自由を与えられ、それでもペットリングという拘束の元、イアソンの下でおとなしくなったリキ。
ガイを始めとするパイソンのメンバーがリキの居場所を突き止めて、無断侵入してくる。
ペットの事実を突きつけられて、自分の知らなかったところでかばわれていたことを知り、激しい驚きと怒りで憤懣やるかたないガイ。
そしてガイはリキを誘拐し、そこから終幕へと移るのですが・・・多くは語らない事にしましょう。
ガイはとても素直だったと思います。ただリキは不器用でした。
ガイはパートナーとして大事だったから守りたかったけど、イアソンのペットとして暮らすうち、自分も知らない間にある感情が芽生えてきていたことをリキは認めたくなかったのでしょう。
脳は生身であるが身体は人工体の完全なるブロンディーのイアソンが脳の興奮によりリキに欲情して、セクサロイドに成り下がってしまっているのだと、カッツェに知らされた時、言葉には出さないけれどリキは初めて彼の気持ちに気が付いたのだと思います。
そしてガイに誘拐された時に、捨てられてもいい、それまでペットでいたいとさえ思う気持ちが何であるのか、初めて、自分の気持ちに気付かされたのだと思うのです。
でもガイを傷つけたくないばかりに、ペットにこだわってしまったばかりに、ねじれてしまったのですね。
本当に、不器用で不器用で、どうしようもない彼らだ。
ガイはその罪と想いを一生引きずっていかなくてはならない枷を与えられてしまったのかもしれません。
最後でこの題名の『間の楔』の意味がわかりました。
身分違いの愛には、この結末でしか対等になりえなかったのでしょう。
この最終巻でイアソンの見えない優しさと愛が、ブワっと見えてきて涙を誘われました。
実に感動的な最後でありました。
今春発売になるであろうOVAが楽しみです。
小説キャラに付いていた付録のOVAダイジェスト版を見ましたが作者の情熱がこもっています。
CDでも手を抜かないこだわりで、優れた作品を生みだしてきているので、今からその日が待ち遠しいです。
ある意味これもハッピーエンドのひとつの形
というアトガキを最初に読んでしまったわけですが、
読み終えて、あ~なるほどな。な感想でした。
ある意味ハッピーエンド。いいえて妙ですが、決してハッピーエンドではない。
王道てきなハッピーエンドではないのだけれど、これまでの紆余曲折の結論としてだけ見れば、これはこれでハッピーエンドと言えるのかなと思ってしまうのです。
ハジマリは最悪。いきがってしまったがための天罰。
払ったツケは払わなければいけない。決して欲した未来ではなかったのだけれど
輪廻という運命の中で必然として出会った二人の必然的な最終地点。
重なり合ったものは身体だけではなかったという結論が
なんだか凄く良かった。
古き良き語り継がれる話って、大概死エンドよね。。。と
友人にメールしたら「そんなもんよ」との返事でしたが
結局さっぱりハッピーで終わった作品は心に残らないということなのだろうか
と、思ってみたり見なかったり。
執着という部分だけがイアソンの醍醐味みたいな感じでずっと見てましたが
実際、自らが生身のリキを抱いて快楽を得るわけではない~
感じているリキをみて興奮し、なおも快楽を・・・と思うと萌えたw
自らの身体で悶えるリキの図を想像するとなんだか凄くイアソンの愛を感じるのです。
悪食と言われようと、どんなリスクを重りを持とうともリキに惹かれるイアソン
逆に、イアソン視点での話が読めればまたなお面白い気がしました。
リキにせよ、イアソンにせよ、お互いの気持ちを確認し合うことなくな最後でしたが
これはこれでよかったのかな~・・・うん。
ガイ。結局暴走が暴走を呼んでの結論でしたが
リキを愛していた気持ちは誰よりも。
幼い時分からのリキへの執着。なんだか少し切なくなりました
とにもかくにも、面白かった。時代を経ていても色あせない作品だと思います
とうとう最終巻ということで、とにかく2人の結末が気になり
最後の方から読んでしまった私…
だめ、もうだめ号泣!!
えーっ、この結末になるのか~(@@)
正直全部読めてないんですが、でも今はなんとなく読めない…
心痛いわ~、切ないわ~
表紙見ると、本当に2人の最後の場面に見えて、また涙(T T)
なんて穏やかな表情なんだろう、もう涙(しつこい?)
エロ・バイオレンスSFの映画を観終わったような満足感。ストーリーもキャラも設定が丁寧に作りこまれてて、昔の作品ながら、現在でも色あせない名作だと思います。挿し絵も大変色っぽくて良いです。リキえろいよ。アンドロイド(脳は生身)を虜にし、温厚だった親友(ガイ)を狂わせる魔性の子でした。黒髪受けはイイ!強気で誇り高い子が乱れる様ってイイ!イアソン様が萌え萌えになるのもうなずける素敵な挿し絵が1~6巻までにたくさんありました。
面白くて全巻一気に読んでしまいましたがこの6巻では急展開で大変びっくりさせられました。特にリキの元パートナーだった、ガイの暴走と狂気。あれは人としてしてはいけないよ。あんなのは愛とはいえないよガイ。男の嫉妬って怖すぎると思いました。5巻までは良い人だと思ってたのにがっかりだよガイ。
イアソン様は逆に最後の最後にリキに選んでもらえて良かったね。でもこのラストは悲しすぎる。作者様のあとがき通りこれがJUNEってやつなんですね。BLはまってから年数が浅いのでその世界は詳しくないのですが甘ちゃんなので今の王道脳天気ハッピーエンドの方が好きで、こんな話でも「実は生きていた?!」っていうのが希望なんですが、この話はこれで良いです。長い時間楽しませてもらったし。
イアソンとリキは二人とも最上級のツンデレですからね。ここまで追い詰められないと素直になれない人達だったんでしょう。お互い口にだして好きとか愛してるとか言えませんでしたが、心の奥では繋がって理解しあえてたんだと信じたいです。
私的にはハッピーエンドではありませんでした。悲しかったです。やっぱり読んでいると、二人にはちゃんと時間をかけて恋人とかそういう関係になってほしいです。
表紙ではリキがイアソンさんに抱え?られていて、どちらも幸せで、穏やかな顔つきでしたが、最後はあーなってしまうなんて・・・
リキがガイをカッチェに託して、また足が壊れて動けないイアソンさんのそばに戻るところはとても悲しくてなかなか先に進めませんでした。
その後、カッチェがタバコを吸いながら泣く場面で私も一緒に泣きました。
でも、こういう結末だからこそ、この作品は神大作になるんですね。
ここまで泣けたblは初めてです。
ここにくるまで、長い話しがあり感情移入しまくりでした。
この絵のイアソンとリキ素敵です。
いつもはbl小説読み終わったら、すぐ次の本を読むのですが、間の楔はなかなか忘れられなくて古い昔の本も又読んでしまいました。
最後の結末は人によって評価が分かれると思います。
私はお話しが長かったから特に別の結末が良かった。
納得できないから余計に引きずり、思いだしちゃう作品です。
こちらを読んだあと、古い本で中々手に入らないかもしれませんが、ミッドナイト・イリュージョン間の楔もオススメです。
リキとガイの少年時代の話しで、イアソンがリキを調教するところも少しですが出てきます。
ガイがどうしても許せないという方にはあまり面白くないかもしれませんが。
1巻から6巻までまとめて購入し、一気に読了しました。
最初はただの上流階級の"ブロンディー"のイアソンと存在が無いも同然の立場であるリキ。
そんな二人の気持ちが話が進むにつれてだんだんと変化していく。
イアソンのリキに対する執着という言葉では表せないほどの気持ちは読んでいて胸が締め付けられるようでした。
気になっているけど、どうなんだろう?と考えている方が居たら、絶対に読んで損はしない!そう言いきれる作品です。
ほぼ1ヶ月かけて1巻から6巻まで読み終わり、今ハートフルな気持ちに包まれています。悲しいけれど、とんでもない純愛物語を読んだ気分。私はJUNE世代の人間ではないですが、「JUNEの名作」にほぼハズレがないことに今更ながらビビっています。すごい時代があったものですね。
ただ、私の読み方の問題&リキ視点に引っ張られ、6巻の3分の1くらいまでずっとしんどかったです。耳慣れない用語が多く登場するし、イアソンとリキ以外にフォーカスした話もあるし、どこにいてもリキはトラブルメーカーだし・・・感情よりも頭を使って読んでいた感じだったのですが、だんだんイアソンの気持ちに共鳴していくんですよね。人工体のブロンディーに性欲なんてないのに、イアソンはリキに欲情して、どんどん深みに嵌っていく。最初の頃は「ファーニチャーの過去とか細かい設定いる?」とか思ったのですが、イアソンとリキを語る上で、彼らの間的ポジションとしてめちゃくちゃ重要なんですよね。性器があるかないかの肉体がどうのではなく、生身の脳で恋をすることができる。これがこの話の根幹であり、純愛だと思える大きな要素になっていると思いました。今思えば無駄な設定はないんですよね・・・すごい。
本作のラストは納得いかない部分もありますが、「イアソンにとって最高の幸せ」をあれこれ考えると、間違いなくハッピーエンドだったと思います。人工体として機械的に生かされる人生の中で、心から愛せる人と出会えて、その人が老いて死んで、独りぼっちで生きる経験をしないで済んだ。生理的な欲求が全く絡まない恋愛なんて基本的にはないわけで、きっとイアソンにとっても二度とない大恋愛だったはず。そう思うと、リキが戻ってきたあの瞬間イアソンは幸せだったし、幸せなまま人生を終えることができた。逆にあれ以外で幸せに死ねるラストがなかったことを考えると、めっちゃハッピーエンドなんだろうなと思います。
・・・ただ、リキ視点で見るとしんどかった。本当に不憫でしょうがないのですが、大事なものを全て守る事はできないと知りながら、結果的にガイもイアソンも捨てなかった強さがかっこいい。折れないプライドも圧倒的なカリスマ性もあって、イアソンが大好きなリキのまま最期を迎えたところに、確かな「生き様」を感じました。
総じて色々考えさせられる話ですが、目に見える恋や愛だけが繋がりの在り方ではないと教えてくれる名作だと思います。これからも後世に読み継がれていくことを願って止まないです。
最終巻だけは辛くて何回も読み返せていない。
この結末でしか有り得なかったと分かっていても胸が苦しくなる。
イアソンとリキはどちらも世界の異分子という点で、根本的にはとても似ていると思う。
その二人が惹かれ合うのは必然であったとしか思えない。イアソンが叶うことのないことを願っていることをリキは無意識に気づいていたのかもしれない。
だから抵抗し逃げようとしたが、最後にイアソンが自分の身を犠牲にしたことにより、彼の想いから目を逸らすことができなくなったのではないだろうか。
そして、彼の想いを受け入れ、抵抗をやめ、素直に自分の気持ちを受け入れたのではないだろうか。
二人の出会いはまさに運命だったと思う。
切なく美しい物語だった。
全巻通してのレビューとさせていただきます。
私の読み方は変則的で、クリスタル文庫1〜6巻+キャラ文庫5,6巻という読み方をしております。
設定はSFで、時代・舞台・状況等、全てしっかり作り込まれている。主人公は「スラムの雑種、リキ」。対する攻めは「タナグラのブロンディ、イアソン」ブロンディというのは、脳だけ生身で他は全身人工体の不老不死の最高の存在、支配階級。
物語は延々とスラムの雑種とブロンディとの相入れなさ、極端な階級社会を基にした支配と服従、また表面的な関係とは真逆のプライドと傲慢さのぶつかり合いを描き続ける。
クリスタル版はひたすらリキの野良猫性 〜どんな性的快楽で支配されようが、オレというものはやらねえんだ、という矜持〜 を描いている感があるけれど、キャラ文庫版のラストはどんな理解も歩み寄りもないはずのイアソンxリキの、知らず知らずに生まれ出でてくる甘さ、または引き摺られて生まれてくるような情、そこを突いてくる。
出戻って再びペットとしての顔見せをするリキ。他の、ハイスペックだが未成熟なペット達とは明らかに違う、成熟し変貌した痴態を魅せるリキの描写。脳だけが生身のブロンディを欲情させることが一体どういうことなのか。支配者側からも、ゴミ以下のスラム側からも、全く理解を超えている二人の。
ラストに向けて物凄いスピード感と緊張感で物語は進む。「こうならないで欲しい!」という結末に、作者は容赦なく読者を運んで行く。ここがBL創生期の、ある種の特徴なんですかね…。
哀しいけれど、やはりこの終焉しかないと思わせるリキの、最後の最後で甘くイアソンに自分を委ねるその姿。
読了後、ため息しか出なかった…
BL史上の名作を読みきった、という満足感は120%の作品でした。