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今回は、前作の第7巻「僕らのコンチェルト誕生」の続編にあたります。
望まない政略結婚を拒否し、東大寺家の家長である祖父に婚約破棄を申し出た優。
優の相手がジュリアンだと突きとめた祖父が、ジュリアンに頭を下げて
優の将来のため、別れてくれ、といってきました。
ピアニストとしての将来と引き換えに、優の思いを断ち切るしかなかったジュリアンは
一夜のうちに、祖父の手によって連れ去られ、学園からは退学、
寮からも退去させられて行方不明になってしまいます。
その後、いろいろ事件はあったのですが、
めでたくジュリアンは元の学園に帰ってこれました。
ここまでが、前作です。
ところが、今回、無事だと思っていたジュリアンは、
過酷な軋轢の中で精神が悲鳴を上げていました。
やっと戻ってこれても、ジュリアンは、もうピアノが弾けなくなっていました。
白い色を見ると、まったく指が動かなくなっていたのです。
コンクールの舞台でも、どこでも、
夢の中のように、いつもぼんやりとしているジュリアン。
ピアノのレッスンの打ち切られ、アルバイトで無理をして演奏をした帰り道、
ついに精神の糸が切れて、階段を頭から身を躍らせてしまいます。
そして、それを知った優は…!
またもや2人に襲い掛かる過酷な運命。
どうやってジュリアンはこのトラウマを克服できるのか…。
ジュリアンの同室の下級生、天河朱雀とのやり取りが
重いストーリーの楽しいスパイスになっています。
男の子のジュリアンを堪能できる1冊です。
巻末に、同じ著者による別作品「少年」シリーズの主人公とのコラボ作品が収録されています。