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kiss&cry kara ai wo komete
後半に当たるSIDE:CRYは、バンクーバーオリンピックのフリープログラムからである。
ショートのスピン中に足首を痛めるというアクシデントに見舞われた隼が、フリーではどう戦うかというのが、SIDE:CRY前半の見どころである。
結果の詳細はここには書かないが、正直なところ、少々うまくいきすぎかなとも思わないでもない。
だが、本作の基本姿勢はとにかく“楽しい”こと。
実際のオリンピックで(事実はどうかはさておき)取りざたされた採点上の問題など、選手の演技とは関係ない部分での駆け引きめいたものの感じられないクリーンな試合展開は、なんとも心地よかった。
隼の試合という点でのクライマックスが予想よりも早く片づいてしまったので、残りはどうなるものかと思ったが、天城の周辺情報と彼の巻き込まれているトラブルが明らかにされたのち、シーズン最終試合である世界選手権、さらには次季への展望が語られ終幕となる。
主人公の明朗な性格、オリンピックという1つの大会にのみ焦点を当てて明確な結果が語られていること、攻めをフィギュア関係者ではない立場に設定したことなどが、本作の爽快な読後感を支えていると感じた。
末尾に添えられたスコア表で世界選手権の結果が分かるというのが、また憎い演出である。
恋愛面では甘あまで、少々軽すぎる感じも否めないが、フィギュアスケートものとしては非常に楽しく読むことができた。
発行時期はオリンピック直前であったが、むしろオリンピックで日本フィギュア選手団が好成績を納めたあとの今こそが、安心してフィクションを楽しめる時期ではないかと思う。
SIDE:KISSの続き、いよいよフリーでメダル争いになるところから始まります。
試合前の緊張と不安を、天城の過去を聞かせる話や出る間際のさりげないキスで、すっかり解いた隼。
ジャンプのミスがあったものの天城の存在がそれまでのヘタレにカツを与えて見事に滑り終え、表彰台へ!
その後、突然姿を消す天城を追いかけ、熱い想いの告白と共にオーロラデートです。
エキシビションの日、リンクサイドに天城を見つめる怪しい人物を発見した隼の機転でことなきを得ますが、隼に危険がふりかかったらと激しく叱責される。
しかし、天城が隼を守りたいのと同じに自分も愛する人は守りたいんだという言葉に高まる二人の気持ち。
ということで、今回はフィギアのお話とラブが半々くらいになりました。
隼が前向きでポジティブであまりグルグルしないあっけらかんとした人物なので、はっきり物を言うし、天城はもう隼にメロメロだし、ということで、さほど恋愛に関する障害は感じられません。
天城の家の組のことにしても、すでに弟が継いでいて、彼はフリーの身であることがわかりましたので、なんの支障もないはず。
天城の背中にハヤブサの彫ものとか、何だかとってつけたみたいで、「背中にも胸にも隼を抱いている」って言わせたかっただけ?
なので恋愛話としては物足りなさが若干・・・
むしろコーチとかとの絡みの話だともっとドロドロして面白かったんだろうなと。
しかし、作者のフィギア熱の賜物作品ですから、ラブ部分はこんな程度で、主人公と同じポジティブ路線でいいのでしょう。
自分もフィギア大好きですが、ただBL的にはトータルして評価は中立かと、、、恋愛部分がスマートすぎて、選手を支える恋人っていう設定が、ヤクザで家騒動というだけでは物足りなさを感じたので。
最後、オリンピック後の世界選手権で幕を閉じます。
その結果は・・・オリンピックとシーズントータルのスコア表を最後に載せているので、それでわかるようになっています。
そこが洒落ていましたね。
欲を言えば、選手村はコンドーム無料配布ですから、それを使ったエチなんていうのが登場していたら、蛇足的トリビアでよかったのにとかww
BL的恋愛萌えは薄いけど、フィギアが好きな方には違う部分でもオリンピック前気分を盛り上げてみませんか?っていう作品ですね。