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aishisugiru otoko
『愛し過ぎる男』というタイトルを見て、一体どの位愛し過ぎるのだろうと思って読み始めた作品です。
大企業グループ総裁を祖父に持つ甘やかされたお坊ちゃんの廉とそのお坊ちゃんを預けられたソムリエの是津。
ホテルのレストランが2人の職場でほとんどがこのレストランと2人の生活の場である是津の部屋がお話の舞台です。
命令されるのが嫌いで一般常識も持ち合わせていない甘やかされたお坊ちゃんをそれはそれは辛抱強く是津が一から教育します。
普通の人なら思わず声を荒げてしまうようなことをされても決して敬語を崩さない是津。
そんな完璧に見える彼にも一つ欠点が…。
果たしてそれが欠点に入るかどうかは人によって見方が違うかもしれませんが、そのせいで是津のヘタレさが出ます(笑)。
廉がどんどん成長してしっかりしていくのが感じられるのが良かったです。
円陣さんの挿絵ではソムリエの制服が沢山見れてカッコ良かったです。
廉は甘やかされて育ち一度も苦労してお金を得たことがないのでものすごく我が侭…というか、何が悪くて何がいけないのかが分からない。そんな廉を是津は「赤ちゃんのようなもの」と称し、働くことで得るものを廉に教えていく、というのが話のベースです。
廉の成長を通して「働くこと」に対しての心構えを教わる気がし(今は再確認かな)、是津の廉の成長を通して「人の愛し方(=人との接し方)」のあり方を気づかせてくれる気がします。
「愛すること」「働くこと」はどういうことかいうことも踏まえて、この「愛し過ぎる男」は読む価値がある、と初版発売からずーと思ってます。発行日を見たら1998年でした…びっくりな月日です。ずっと好きなので「神」評価で。