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落ちぶれた華族の息子・藤緒は17歳にして父親の手によって娼館へと男娼として売られてしまいます。
それから4年間、女性の装いをし夜な夜な男達の相手をする高級男娼の藤緒。
そんな彼の元に、昔憧れていた相手で実業家御曹司・若宮が訪れます。
かつて幼い藤緒にキスをして驚かせた事のある若宮。
彼は藤緒を身請けし、己の館に住まわせる。
結構早めに身請けされるので、娼館での藤緒の描写は比較的少なめ。
若宮の下へと身請けされ、男爵の子息を預かっているという名目でけれど夜は若宮に抱かれる藤緒。
エロ中は藤緒に女物の着物を着せたり「旦那様」と自分を呼ばせたりと、好青年に見えて結構マニアックだぞ!若宮。
んでもエロは基本は強引ではない甘めのエロです。
大事にしてもらってるしな。
若宮の使用人が2人の関係に気付いていながら、全員好意的だったというのがちょっと物足りなかったかも。
中には陰口の一つ位たたくのが居ても良かったかなーって気はします。
資金難で一度は諦めていたバイオリンも弾く事が出来る様になり、でも誤解でなんだかんだあるけど最後はちゃんとくっつきます。
文庫本だったら萌だけど、新書版だと中立と萌との半々位。
脇で出ていた娼館の主が気に入ったので、彼の藤緒への感情をも少しでも書いて欲しかったところ。
挿絵の竹中さいさんは、それ程好みの挿絵師さんではないのですが昔より線が綺麗にはなってきましたな。