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ruin midori no hibi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ruin-傷-の続編です。
前作で精神の均衡を崩し、公爵ガルドランに引き取られたカレスのその後のお話です。
ネタバレ↓↓
公爵の領地にて療養生活を送るカレスは1日の大半を寝て過ごしていましたが、時が経つにつれ人格を取り戻していきます。
ガルドランの忍耐とか包容力とかいろいろ試されます。
微笑ましい場面もいっぱいありますがやっぱりそこは六青さんです、痛い所もやっぱりあって…カレスが元のようになっても両想いなのに過去のことを気にしてなかなか結ばれません。それに…なんだか、元に戻ってからのほうがなんか痛いし、問題が多々起こってやきもきします。さらにはガルドランに生命の危機が…!!
前作に比べて痛い所も読み終わってみれば幸せへのプロセスさ!!って取れなくもないかなぁ。
すごく個人的な意見ですが愛称ってよくないですか!?
本の中で親しい人はガルドランの事をガーディって呼んでるんですけど、カレスもそう呼ぶようになってって…なんかもぅ萌っ!!って感じです。なので作品情報はガーディで書かせていただきました。(親切心のカケラもない…)
…と、乱文で大変申し訳ないです。
細部が気になる方はこの巻を単品で読むと厳しいかもしれません。同人誌から続いている本ですし『光の螺旋シリーズ』なので…
ガルドラン×カレスだけでいくなら
ruin-傷-(商)
↓
ruin-緑の日々-(商)
↓
手のひらの向こう側/温かな痛み(同)
って読んでもらえたら一ファンとして嬉しいかぎりです。
前作がすごく切なかっただけに今作も心配でしたが、ルドワイヤの自然やそこで生きる人々、ガルドランが壊れたカレスを癒していくのです。
幼児退行して先が見えなくても、ガルドランはこのままでもいいとさえ思ってくれています。
もーっ!こんな男、どこにもいないよ!
ガーディ、いい!
彼の大きなカレスを包み込む愛情は、そのままこの物語をも包み込んでいるようです。
しかし、彼も普通の熱い男の一面も持ち合わせているところも発覚します。
ニブチンライオネルのせいです。
カレスがなんでルドワイヤにいるのか考えろっての。
カレスを雨の中玄関から放り出し、力任せにドアを閉じる。
その後、溢れる後悔とともに雨に打たれるカレスを追いかけ出てくるガルドラン。
「嘘だ…、何処にも行くな…-」
なんて人の気持ちの弄び上手な人なの!
ガーディ、素敵過ぎる。
カレルの幼児退行が直っても、なおルドワイヤの木々たちが彼を癒してくれ、ルドワイヤに暮らす人たちもまた癒してくれる。
カレルは最高のところにお嫁に来たんだね。
幸せいっっぱいで温かくなるお話でした。
記憶と言葉を無くしたまま、ガルドランの故郷へ
ガルドラン本当に優しい。
カレルも最初からガルドランを好きになってたら…
とにかくカレルの為に尽くすガルドラン。
挫折しそうになりながらも強い意思で頑張ってくれたよう!!
そしてカレルが記憶と言葉を取り戻す。
そこから今度はガルドランのお母さんとの争い。
勿論お母さんの気持ち(結婚して跡継ぎを)は痛いほど解るけどさ~
露骨にカレルに嫌がらせはやめて欲しい…
(ガルドランが行方不明になり、大怪我で見つかった後は
ここぞとばかりに、カレルを引き離そうとするし。)
でもそこはガルドラン、両方の機嫌を取る訳でなく
ちゃんとカレルの事を思ってて良かった~。
最終的にはカレルの立場をお母さん(大公妃)よりも上にしたりと
生涯添い遂げるためには、やるときゃやるねーっ!!
そうそうお母さん(大公妃)にはちょっとムカつきますが
お父さん(大公)の方は、器の大きい人で上に立つ者だけありました。
光の螺旋シリーズ4作目。
前回あんなラストで、これで幸せにしてあげないとかだったら、もう完全に鬼だよね、と思いつつ読んだものの、ぎりぎりまでヤキモキどきどきハラハラさせられました。
またいつどこでカレスが酷い目にあうのかな、そろそろかな……とか。
そんなのは杞憂で、ひたすら優しいお話でした。
タイトル通り、緑の日々です。
ガルドランの故郷ルドワイヤに、連れ去られるようにしてやってきたカレスは、あの忌まわしい事件と心の傷から、全ての記憶と言葉を失い、こども返りをしてしまいます。
ひたすら無垢なカレスにつくすガーディと、ルドワイヤの優しい侍従たち。
そして後半になって、カレスは記憶を徐々に取り戻し、声も戻ります。
『ガーディ』とカレスがガルドランのことを声に出した時、震えが来ました。
なんだか、ガーディに感情移入しまくってしまって、涙が……。
がしかし、今度はカレスの心理描写に泣かされるはめになります。
とにかく、想いがすれ違いまくって、いったい何をしたらこんなにこじれていくんだと、毎回読み手はやきもきするんですが、これはガーディが大けがをした事件によって解決。
身分や立場上、家族に歓迎されない存在でありながらも、一生懸命に尽くそうとするカレスの健気さに胸を打たれます。
1冊まるまる費やしてカレスを痛めつけた甲斐があったのか、とにかくラストの盛り上がりは半端ない。
まさにシンデレラストーリーで、このカタルシスは癖になる。
幸せなふたりを見られて満腹。ごちそうさまでしたー。
今回の作品は痛くもなく終始切なくて、なのにほのぼのと暖かいお話でした。
前半はガルドランの心情が切なくて、後半はカレスの心情が切なく・・両方の心情の描写がとっても良かったと思います・・・でも・・何故か?泣けなかった・・・なんでだろう?・・すっごくいいお話なのに・・やっぱり六青さんの本は痛くないと泣けないのか?・・というよりも、切ないけれどそこに二人がお互いを思いやっている愛がとてもよく解るから・・かなぁ?と考えたのですが・・・
まぁ、泣かないからといって良くなかったと言われると・・全然そんな事はなく・・
本当に六青さんにしては珍しく、暖かいんです!!だからかなぁ・・
もう、ガルドランのカレスへの思いは本当に羨ましいくらい・・大きな愛ですね・・・どんな時でも傍にいて、何があろうと自分が守る・・と言う感じで・・
ガルドランの過去のお話から始まって、カレスの幼児後退、そして、ガルドランの婚約者とぎっしりと2段の文字も内容も詰まった、お話でした。
ガルドランの父がカレスの手を握ってカレスの過去を垣間見て「女ならば・・」というところは結構好きでしたね・・
父も一人の女性を守り愛してきたから、ガルドランの気持ちが解るんでしょうね・・本当に女だったら・・どんなに祝福するか・・ってな具合なんでしょうが・・それだとBLじゃないですからね・・・
後半のガルドランが怪我をして会えなくなってしまったカレスの事を最初は当たり前みないな目で見ていた人たちもカレスの献身的な態度・・日に日に衰退していく彼に誰しもが、カレスの為にガルドランの日々の詳細を教えてくれるようになる!
ガルドランのカレスに対する姿勢っていうのはとても素晴らしかったですね・・婚約者にも毅然とした態度で、本当にカレスの事を大切に思っているというのが、よく解って・・カレスに「好き」と言ってもらえない切なさもすっごく良かったです・・・
緑の日々という副題がピッタリの光あふれるお話だったんではないでしょうか・・・
今回は受けに共感するよりも攻めに共感して、切なく感じた1冊だったような気がします・・