久江羽
文庫「白雨」の二人、加賀と水沢のお話。
加賀が再会前に水沢の行方を調査していた時のエピソードと、再会後のラブラブな二人の関係に絡めた、「こどもの幸せはどこにあるのか」がテーマの展開になっていると思います。
大財閥の跡継ぎであったり、貧しい母子家庭であったりと二人が置かれていた環境は全く違ったものの、親からの愛情を十分に受けられなかったという部分では、大変共通するものがあります。
そんな二人が惹かれあい別れなくてはならなくなったいきさつは「白雨」に書かれておりますが、考え方も行動もこどもで短絡的だった加賀が、分別のつく大人になって、さらに隆世という息子を育てることにより一回りも二回りも大きくなった姿は頼もしいのです。
反面、那智と二人っきりになると途端に子供に戻ってしまうところも憎めません。
隆世にまで嫉妬する姿は苦笑するしかありませんが、確かに那智は魅力的だし、お母さん的立場を取ろうともしているので、こどもに取られそうになるのも仕方がないのかもしれません。
それも大きくなるまでの辛抱・・・って、どうなるかわかったもんじゃないですが・・・
そして、秘書の高尾さん、俺様の加賀をさらりとあしらえるやり手です。
本編ではほんの少ししか出てきてくれませんが、今回はいいとこ取りです。
そして、子供が寝た後のエッチはお風呂で・・・加賀もやらしいですが、那智さんもエロイですぅ。