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hisoka ni furu youni
かなり久しぶりの新刊です。前の新刊がいつだったか思い出せないくらい(調べたら三年前でした)。
読んでいて、麻生雪奈の色がとても色濃く出ていたストーリーだと思いました。
花、ケーキ、優しいけど切ない、どんよりしていても最後は晴れ渡り虹がかかるような感じ。
展開の軸はどこかで見たことがあるような大堂な路線でしたが、文体が好きなこともあり多いに楽しめました。
今作品で一番印象に残ったところは、航平が春人に向かっていう「14才の10年と7才の10年は違うんだ」というところ。「ひそやかに、降るように。」は春人視線なので、恋愛は奇麗なばかりじゃないという航平視線を見てみたい。どれだけぐだぐだ考えていたのか、どれだけ格好つけていたのか。そしてどんなタイトルがつくのか。
読了後も楽しんでしまいました。
麻生雪奈やはり好きです。
帯『好き、大好き。航兄が…、航兄だけが好きだ』
基本的に近親モノスキーで特に兄弟モノスキーなんですよ、義兄弟も含めて。
主人公春人〔受〕は両親を亡くし、母子家庭4兄弟の叔母の若久井家に引き取られ5人兄弟となった次男として、キャリアウーマンで多忙な母に代わって主に料理を担当しています。
そして春人は7歳年上の長男、航平にずっと秘めた恋をし続けてます。
登場人物は春人のバイト先の人々も、若久井家の兄弟達も全員良い人ばかりで日々の生活はにぎやかだけれど穏やかで平穏。
航平には女性の恋人が居た事も知っている、けれどやはり航平が好きで好きで、春人は航平にその想いを打ち明けますがかわされてしまう。
それでも航平が好きな事をあきらめ切れない春人の背中を一つ年下の弟、大河が押してくれる。
全体的に優しいトーンで書かれていて、また高星さんのふわりとした温かい挿絵も合っています。
年齢差も、年齢差の分大人な航平の言動も良かったです。
っていうかやっぱ同じ様な話でも義兄弟モノとなると萌えちゃうんですよねー、不思議ー。
2009年刊。
攻め受けは本当は従兄弟同士の関係だが、主人公・春人は7歳の頃に両親が亡くなって母方の伯母に引き取られ、四人兄弟の中に加わった形だから感覚的には義兄弟になるかな。
作中に盛り込まれている花とスイーツが彩りを添えていて、全体的にふんわりとした雰囲気となっている。
春人が7歳年上の長兄・航平を常に意識していて思い悩む様子は結構乙女だったりする。
この子の一日はまるで航平中心に回っているかのようであった。
そんな彼の気持ちは多分友人やバイト先の人達にも駄々洩れになっていると思うぞ。
ただ、晴人が兄弟の中で一人だけ頑張って家事をこなしているのは、一人だけ引き取られた子だってのを内心気にしているのだろうか。
母さんも他の兄弟達も皆優しいのにね。
特に一つ年下の弟・大河が見た目も性格も男前で惚れ惚れした。
和久井家の男兄弟の中では彼が一番いい男だったな。
そんな家庭内での遠慮を薄々感じていたせいか、航平も春人から好きだと思われているのは気付いても、その気持ちを受け止めきれないのだろうなってのは分かる。
一番の縛りは"義兄弟"って関係もあればそりゃ悩むのも無理はない。
本当は切ない展開の話なのだろうが、いざ航平自身が吹っ切れてからの告白、ラブシーンといった流れには少しもやっとしたかな。
これまでキラキラした雰囲気で進んでいたのに、二人が肌を重ねる描写だけが妙に生々しく感じてしまった。
いくら周囲の目が暖かいとはいえ、自然と義兄弟から恋人同士に切り替わっているといった流れにいまいち同調しきれなかった一冊だった。